令和元年度 和歌山県 発明考案表彰「創意工夫功労賞」受賞

2020年6月16日

このたび、和歌山県知事より、優れた創意工夫によって科学技術の向上に寄与し、県産業の振興に貢献した者に贈られる 令和元年度 和歌山県発明考案表彰の「創意工夫功労賞」を受賞いたしました。

(2020年6月8日 表彰式)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

創意工夫功労賞「カプセル充填時の浮キャップ押え装置による潰れカプセルの混入防止策」

 カプセル剤は、カプセル充填機により成形されますが、カプセルの接合時にセンサーや不良除去装置で除去できないほど、小さな凹みが発生する事があります。

 カプセルの凹んだ不良品が、万一、製品に混入して市場に出た場合には、当該製品を回収することになりますが、今般、担当者自らが考案した、浮キャップを押える装置を採用した事により、カプセルの凹み不良の可能性を想定しうる限り0とする事が出来ました。

 

 

創意工夫功労賞「減圧噴霧攪拌乾燥法による散剤・カプセル剤製造の効率化」

 

 当社オリジナルの漢方生薬製剤を製造する工程で、生薬エキス(液体)の吸湿性や粘着性を改善するために、生薬エキスを生薬末(粉末)に吸着させた上で乾燥させる工程があります。

 これまでは、攪拌混合乾燥機を用いて生薬エキスと生薬末の連合物を粉砕しながら乾燥する方法を採用していましたが、仕上がった乾燥物が非常に硬く、次工程の粉砕に時間がかかるとともに、粉砕時に発生した微粉末が散剤の服用性低下を生じさせるとともに、カプセル充填の際の充填性に悪影響を与えるという課題がありました。

 今般、攪拌混合乾燥機に減圧下で、エキスをスプレー出来る装置を取り付けることにより、効率よく生薬エキスを生薬末に吸着させる方法を開発し、課題を解決しました。

 この方法を利用する事により、効率よく生薬エキスを生薬末に吸着させる事が可能になり、乾燥時間の短縮に繋がりました。

 また、柔らかい乾燥物に仕上がる為、次工程の粉砕にかかる時間も短縮されるとともに、微粉末が少なくなったため、散剤の服用性、カプセル充填性の向上にも大きな成果をもたらしました。