令和2年度 和歌山県 発明考案表彰「創意工夫功労賞」受賞
2021年2月15日
このたび、和歌山県知事より、優れた創意工夫によって科学技術の向上に寄与し、県産業の振興に貢献した者に贈られる令和2年度 和歌山県発明考案表彰の「創意工夫功労賞」を受賞いたしました。
創意工夫功労賞「打錠における錠剤排出抵抗の数値化」
一般的な錠剤の製造は、回転式錠剤機を用いて臼内に充填した粉末等を杵で打錠(圧縮成型)することで行われますが、打錠後に錠剤が剥離する等、打錠障害が発生することがあります。
打錠障害が起こる主な要因として、錠剤機の杵・臼の部分で打錠する際に発生する摩擦が挙げられます。
当社ではこれまで、打錠時に臼から錠剤が排出される時の摩擦力の指標として排出抵抗を評価していましたが、この評価が感覚的に捉えたものでしかありませんでした。
今般、錠剤の排出抵抗を数値化し、安定して測定できる工夫を行ったことにより、感覚的評価から、客観的に評価できるようになりました。
これにより、錠剤排出抵抗の値を積み上げることとで、打錠障害のリスクが少ない製剤を開発でき、同時に排出抵抗を工程の管理項目とすることで、錠剤品質の安定化にもつながりました。
また、排出抵抗の少ない錠剤は、回転式錠剤機の回転数を高速にしても、問題なく錠剤を圧縮成形できることから、効率面においても成果が期待されます。
来る、令和3年3月19日に和歌山県庁にて、表彰式が行われる予定となっております。