令和2年度 和歌山県 発明考案表彰「創意工夫功労賞」受賞

2021年4月5日

このたび、和歌山県知事より、優れた創意工夫によって科学技術の向上に寄与し、県産業の振興に貢献した者に贈られる 令和2年度 和歌山県発明考案表彰の「創意工夫功労賞」を受賞いたしました。

(2021年3月19日 表彰式)

 

創意工夫功労賞「打錠における錠剤排出抵抗の数値化」

 錠剤の成形は、錠剤機の杵・臼の部分で打錠することにより行われますが、打錠後に錠剤の内部が剥離するなどの打錠障害が発生することがあります。打錠障害が起こる主な要因として、錠剤機の杵・臼の部分で打錠する際に発生する摩擦が挙げられます。

 打錠障害を防止するため、錠剤の試作段階で、薬剤と添加剤の比率などについて様々なパターンを試し、それぞれのパターンにおいて臼から錠剤が排出される時の排出抵抗を摩擦力の指標として評価していますが、これまでは排出抵抗を感覚的に評価していました。

この度、排出抵抗を数値化する方法を考案したことで、客観的な評価が出来るようになり、この数値を積み上げることで、より打錠障害のリスクが少ない製剤の開発が可能になり、また排出抵抗を製造工程の管理項目とすることで、錠剤品質の安定化にもつながりました。