40代半ば頃から、なんとなく体調がすぐれない、イライラすることが増えた、急にのぼせたり汗が出る、頭痛や肩こりが治らない…。
“もしかして更年期…?”と思いながら、このようなつらい症状を打ち明けられずに一人で悩んでいる女性はいませんか?
実は、更年期の不調は約80%の女性が経験するといわれているのです。
そこで今回は、多くの女性が経験する『更年期障害』についてお話しすることにしましょう。
更年期・更年期障害とは…?
「更年期」とは、閉経の前後5年間くらいの期間を指します。多くの女性は、50歳くらいで閉経を迎えることから、だいたい45~55歳頃が更年期に当たると考えてよいでしょう。そして、この更年期に現れる心と身体のさまざまな不調が「更年期障害」です。
更年期の症状は下に示すように多種多様で、200種類以上にわたるといわれています。
よく知られているのぼせや発汗など、いわゆるホットフラッシュと呼ばれるこれらの症状は、日本人女性では現れない人も多く、一方でもの忘れや不眠など一見すると更年期とは結び付きにくい症状を訴える人も多くいます。
※男性の更年期障害?
女性だけでなく、男性にも更年期障害があり、「LOH(ロウ)症候群」と呼ばれています。最大の要因は加齢による男性ホルモンの低下ですが、ストレスも関係するといわれています。40~60代の男性に起こりやすく、身体症状(筋力低下・骨粗しょう症)、精神症状(記憶力低下・意欲の低下)、性機能症状(勃起障害・性欲の低下)が現れます。
更年期障害の要因と発症メカニズム
では、更年期には女性の身体の中でどのような変化が起こっているのでしょうか?
卵巣機能の低下
◆更年期には、卵巣の機能が低下し、卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)の量が急激に減少し、ホルモンバランスの乱れが起こります。
◆これに反応して、エストロゲンの分泌を調節している脳の視床下部は、エストロゲンを分泌するよう卵巣を刺激します。ところが、機能が低下した卵巣はその刺激に反応できません。このような状態を繰り返すうちに、視床下部は混乱状態に…。
◆さらに視床下部は、身体のさまざまな機能を調節する自律神経の指令室でもあるため、この混乱が自律神経にも伝わり、自律神経のバランスも乱れてしまいます。その結果、心と身体にさまざまな症状が現れてしまうのです。
周囲の環境や性格による影響
更年期は、子供の独立や親の介護、夫の定年退職など女性を取り巻く環境が大きく変化する時期でもあります。このような環境変化によるストレスも更年期の症状に関係しています。また、「完璧主義」「責任感が強い」「几帳面」「ものごとを真面目にとらえやすい」といった性格の人は、ストレスの影響を受けやすく、更年期の症状が出やすいといわれています。
病院での薬物療法
更年期障害に対する薬物療法は、ホルモン補充療法、漢方薬、向精神薬の主に3種類があります。
薬物療法 | 特徴(注意点) |
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ホルモン補充療法 | 減少した女性ホルモン(エストロゲン)をホルモン剤によって補う方法です。エストロゲンの低下は更年期の症状を引き起こす大きな要因であるため、理にはかなっていますが、長期使用による乳がんリスクの上昇、不正出血、血栓が出来やすくなるといった注意が必要な場合もあります。 |
漢方薬 | 「加味逍遙散」「桂枝茯苓丸」「当帰芍薬散」が婦人科の三大漢方薬としてよく使われます。その人の体質に合わせて処方されますが、体力がない人や胃が弱い人には負担になることもあります。 |
向精神薬 | 更年期による心の症状が強い時に、抗うつ薬・抗不安薬・睡眠薬などが用いられます。 |
また、薬物療法とは別に、心理療法やカウンセリングが行われることもあります。
ホノミ漢方での対策
一方ホノミ漢方には、胃がお弱い方でも安心して服用でき、体力のある方から虚弱な方まで幅広くお使いいただける、更年期対策のお薬として『エッキ錠』があります。
エッキ錠は、血行やホルモンバランスの乱れを整えながら、更年期に起こるさまざまな症状を改善していくように働きます。
◆エッキ錠の構成生薬
血行やホルモンバランスの乱れを整える
トウキ・センキュウ・シャクヤク・ジオウ
胃腸機能を高める
ニンジン・カンゾウ
更年期以降を快適に過ごすためのポイント
1)食事や運動を見直す
更年期以降は女性ホルモンの分泌低下にともない、肥満や骨粗しょう症、動脈硬化、脂質異常症などが起こりやすくなります。そのため、栄養バランスのとれた食事と適度な運動を心掛けましょう。
2)ストレスをためないようにする
更年期障害によるストレスを和らげるために、自分に合ったストレス解消法を生活の中に取り入れることが大切です。音楽鑑賞やアロマテラピーなどで心身をリラックスさせたり、気の合う人と食事をすることで気分転換をはかりましょう。また、趣味や運動、学習など、これまでやりたくてもできなかったことに挑戦してみるのもよいでしょう。
3)身体を温める
冷たい飲み物や冷房の効かせすぎ、締め付けるような衣服・下着は、冷えや血行不良を引き起こす原因になるため注意しましょう。入浴はシャワーだけで済ますのではなく、40℃くらいのぬるめのお湯に長くつかると、身体の表面だけでなく芯までしっかりと温めることができます。