ビリビリと電気が走るような痛み…
ジンジンと痺れるような痛み…
チクチクと針で刺すような痛み…
怪我をしたわけでもないのに
ふとした瞬間痛みが走る。
このような症状、身に覚えはありませんか?
日本で慢性疼痛(まんせいとうつう)を感じている人は約2500万人。そのうち痛みがうまく緩和されない人の割合は約75%と考えられています。
この慢性疼痛を引き起こす疾患の一つに、神経が障害されて起こる神経障害性疼痛があります。
そこで今回は、この慢性疼痛の原因ともなる『神経障害性疼痛』についてお話ししましょう。
神経障害性疼痛とは
痛みの伝達
通常、痛みというのは右図のような経路をたどり、私たちに認識されます。怪我などで細胞が傷つくと、痛みを感じる物質(発痛物質)が放出され、神経を刺激します。この刺激は脊髄や脳の視床という部位を通り、最終的には大脳にまで伝えられ、そこで私たちは痛みを感じます。
神経からくる痛み
しかし、傷や怪我、病気は治ったにもかかわらず、また、怪我をしていないのに、神経が障害されていることで痛みが生じる場合があります。これが神経障害性疼痛です。この場合、痛みを伝える経路のどこかの神経が障害されることによって痛みが生じます。
神経が障害される主な原因には以下のようなものがあります。
このようなことから神経は脳に痛みの信号を送り、私たちは痛みを感じることになります。
神経障害性疼痛を引き起こす病気
それでは具体的にはどのような病気によって神経障害性疼痛が引き起こされるのかをご紹介しましょう。
帯状疱疹後神経痛
帯状疱疹(たいじょうほうしん)は体内に潜伏している水ぼうそうのウイルスが免疫力の低下により再び活性化することで生じます。そして、帯状疱疹の皮膚の症状が治まった後も持続する痛みが帯状疱疹後神経痛です。これは、ウイルスによって神経が傷つけられたために起こると考えられています。
糖尿病性末梢神経障害
高血糖状態が続くと末梢神経が障害され、痛みやしびれが生じます。神経が障害される理由はまだ詳しくは解明されていませんが、血流が悪くなり神経に栄養が行かなくなるため障害されたり、神経を障害する物質がたまったりといったことが考えられています。
脊柱管狭窄症
脊柱管とは神経が通るトンネルのようなもので、背骨に沿って存在しています。脊柱管狭窄とは、このトンネルの空洞が狭くなっている状態です。トンネルが狭まり、中の神経が圧迫されて痛みが生じる疾患を脊柱管狭窄症と呼びます。
椎間板ヘルニア
背骨は24個の骨が積み重なって出来ており、それぞれの間には椎間板というクッションのようなものが挟まっています。椎間板ヘルニアになると、この椎間板がもとの位置から飛び出してしまい、背骨に沿って存在する脊柱管の中の神経を圧迫するために痛みが生じます。
神経障害性疼痛の治療
神経障害性疼痛の場合、市販の鎮痛薬ではあまり効果が得られないとされています。そこで、病院では神経障害性疼痛に対してどのような薬が出されるのか、その種類と簡単な作用について以下の表にまとめました。
神経障害性疼痛に用いられる薬
疼痛治療薬 |
・痛みを伝える物質の放出を抑える |
抗うつ薬 |
・痛みを感じにくくする経路を活性化する |
抗てんかん薬 |
・神経細胞の異常な興奮を抑える |
医療用麻薬 |
・脊髄から脳への痛みの伝達を抑える |
局所麻酔薬 |
・神経の近くに注射することで痛みの伝達を抑える |
ホノミ漢方での対策は?
漢方では私たちの健康は「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」という3つの要素のバランスによって成り立っていると考えられています。そして、「気・血・水」の3要素のバランスが崩れると、身体にも不調が出てくるといわれています。
痛みの症状はこの「気・血・水」の3つの要素の乱れから起きるものだとされているため、痛みを取り除くためには、この3要素のバランスを整えなくてはなりません。
ホノミ漢方には、この「気・血・水」の乱れを整えて痛みを改善する製品として「ロイルック錠」(錠剤タイプ)と「ロイルック」(カプセルタイプ)があります。
日常でできる養生法
神経障害性疼痛は普段の生活からも予防・改善することができます。
そこで、日常生活で気を付けておきたい点をいくつか挙げましたのでご覧ください。
1)ストレスを減らす
ストレスがあったり、また不安や悲しみといった負の感情があったりすると、痛みを抑え、感じにくくする仕組みがうまく働かなくなります。なるべくマイナス思考にならないようにして、趣味の時間を設けるなど精神的な負荷を減らしていきましょう。
2)適度な運動をする
筋肉を動かさずにいると、筋肉が緊張し、血行が悪くなり、痛みを起こす物質が発生します。筋肉を動かすことで血流が良くなり、痛みを起こす物質も取り除くことができるので、無理のない範囲で身体を動かしましょう。
3)身体を温める
身体を温めることで、血流が良くなり、痛みの原因物質を取り除くことができます。また、患部の炎症が治まっている慢性痛の場合は、患部を温めると痛みが和らぐことがあります。