尿たんぱく、クレアチニン、eGFR 等々・・・
会社の健康診断や人間ドックの検査で
腎機能の数値に異常が・・・
検査結果を見て、大丈夫だろうかと心配になったという経験はありませんか?
日本では、「慢性腎臓病」が少し前から注目され、今や成人の約8人に1人がこの慢性腎臓病に当てはまるとされています。
慢性腎臓病は、放置すると透析の原因になるだけでなく、心筋梗塞や脳卒中のリスクも高まってしまいます。沈黙の臓器「腎臓」は機能低下が進んでもなかなか自覚症状が現われず、早期発見のためには病院での血液検査や尿検査が必要です。
そこで今回は、腎機能の低下を未然に防ぐ、あるいは早期発見するために必要な『腎臓の検査値』についてお話ししましょう。
慢性腎臓病とは
まずは、慢性腎臓病についてお話ししましょう。
慢性腎臓病は“病”という名前がついてはいるものの、ある特定の病気の名称ではありません。これは腎障害や腎機能の低下が慢性的に続いている状態を示すもので、慢性腎臓病になる病気や危険因子は以下のように複数存在します。
腎臓は「糸球体」という血液から不要な老廃物を取り除く組織がたくさん集まって出来ている臓器で、この糸球体が壊れることで慢性腎臓病につながります。
しかし、一部の糸球体が壊れたとしても、残った糸球体がその働きをカバーするため、初期の段階ではほとんど自覚症状は現れません。だるさ・むくみ・食欲不振・貧血・息切れといった自覚症状が出てくるのは、糸球体の数が約6分の1ほどまでに減ったときだとされています。
そのため、気づかないまま腎機能の低下が進んでしまわないよう定期的に検査を受け、早い段階で腎機能の低下を見つけることが必要です。
腎機能を調べる検査
それでは具体的に腎機能を調べる検査にはどのような項目があるのかをご紹介しましょう。
尿たんぱく
尿検査によって調べます。尿にはさまざまな身体の老廃物が含まれていますが、たんぱく質は身体に必要な物質であるため、通常尿に混じることはありません。
しかし、糸球体の働きが障害されると、尿中にたんぱく質が漏れ出てくるようになります。
検査数値としては「-」「±」「1+」「2+」といった形で表されます。検査時や検査前の体調・運動量・ストレス・食事等にも影響されやすい値ではありますが、慢性的に±から2+の値が続くようであれば腎機能の低下が疑われます。
血清クレアチニン値
しかし、腎機能が低下すると体外へクレアチニンが排出されず血中濃度が高くなります。この血清クレアチニン値を用いることで腎機能の働きの推算値(eGFR)を計算することができます。
eGFR
GFRは糸球体ろ過量を示す値で、糸球体が血液をどれだけ、ろ過できているのかを示す値となります。
しかし、正確なGFRを測定するには特定の物質を投与する等手間がかかることから、簡便に測定できる血清クレアチニン値を用いた計算式によって得られるGFRの推定値、eGFRが実際にはよく用いられます。
これは、正常な場合を100(mL/min/1.73㎡)として表すため、もしeGFR(GFR)80であれば、正常と比べて腎機能の働きが80%に低下しているということになります。
慢性腎臓病は、「たんぱく尿」がみられたり、eGFRが「60未満」であったりといった腎機能の障害がある状態が3カ月以上慢性的に続いた場合に診断されます。
自覚症状がない分、腎機能の低下を見逃さないためにも、尿検査と血液検査の2つの検査をしっかりと行い、その結果にも注意してください。腎機能の低下を早くに見つけることで適切な治療を行うことができます。
ホノミ漢方での対策は?
ホノミ漢方には、腎臓の働きを助けるお薬として「ジヨッキ」(錠剤タイプ)があります。
ジヨッキは腎臓だけでなく肝臓の働きもサポートする9種の生薬からなるお薬です。
腎臓では不要な老廃物等のろ過や排出が行われていますが、その老廃物の解毒や代謝は肝臓が行っています。
つまり、腎臓と肝臓は互いに協力し合って、身体にとって不要な物質や有害な物質を除去しているわけです。そのため、腎臓の機能が落ちた際には肝臓に、逆に肝臓の機能が落ちた際には腎臓に過度の負担がかかってしまうことになります。
このことから、どちらか片方の臓器の機能が低下した場合であっても腎臓と肝臓の2つの臓器のサポートを行い、機能の回復を促すことが大切だと分かります。
ジヨッキは腎臓に働く生薬とともに肝臓に働く生薬も含まれているため、効果的に肝腎対策を図ることができます。
日常でできる養生法
腎機能の低下は普段の生活からも予防・改善することができます。
そこで、日常生活で気を付けておきたい点をいくつか挙げましたのでご覧ください。
1)タバコを減らす
喫煙によって尿たんぱくが出やすくなったり、腎機能の数値が悪化しやすくなることが分かってきています。喫煙をしている人は、その頻度を少しでも減らして腎機能低下のリスクを軽減させていくことが大切です。
ガムやタブレットでタバコへの欲求を紛らわせる等、タバコを減らすようにしましょう。
2)適度な運動をする
適度な運動をすることで、腎機能の低下を抑えることができます。また、腎機能低下のリスクが高まる糖尿病、肥満等の生活習慣病の予防・改善効果も期待できます。自分が続けられる範囲の運動で良いですので、定期的に運動をする習慣をつけましょう。
3)食事の塩分を減らす
日本人の食塩の平均摂取量は1日10gを超えているといわれています。しかし、腎機能に問題がある場合は1日6gの食塩が目標として設定されています。塩分は調味料以外にもパンや麺類、加工食品等にも含まれています。
出汁やレモン、ハーブやスパイス等を料理に活用すれば、塩分控えめでもおいしい料理が作れます。