長引く咳「慢性咳嗽」

『咳が出始めて、もう何カ月も経つ・・・』

咳は気道に入ってきた異物を排除するための防御反応である反面、長引くと体力を消耗し、身体の負担となってしまいます。

そこで今回は長引く咳「慢性咳嗽(まんせいがいそう)」についてお話しましょう。

慢性咳嗽とは…

日本呼吸器学会の「咳嗽に関するガイドライン」によると、咳の症状は持続期間によって分類されており、3週間未満の咳を「急性咳嗽」、3週間以上~8週間未満の咳を「遷延性咳嗽」、8週間以上の咳を「慢性咳嗽」としています。急性咳嗽と遷延性咳嗽は気道のウイルスや細菌の感染症が主な原因となりますが、慢性咳嗽では感染症以外の疾患が原因になることが多くあります。

慢性咳嗽を引き起こす主な疾患

 慢性咳嗽は、『咳喘息』や『アトピー咳嗽』といった病気が主な原因とされています。各疾患の特徴を下記にまとめましたので、ご覧ください。

●咳喘息

症状 「ヒューヒュー」、「ゼーゼー」といった喘鳴や呼吸困難はなく、咳だけの症状が長引く。
透明な痰がでることもある。
原因 気道に慢性的な炎症が起こり、アレルギー反応の他にも、冷気やタバコの煙、湿度の変化等の刺激で咳の症状が現れる。
好発時間 就寝時、深夜から早朝にかけて症状が悪化しやすい。
治療薬 中枢性鎮咳薬、ステロイド薬、気管支拡張薬、漢方薬

 

●アトピー咳嗽

症状 咳、のどの掻痒感
原因 アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎等の既往歴・家族歴のある人に起こりやすく、気道が過敏になりアレルギー反応を起こしやすくなる。
好発時間 深夜から早朝、朝方にかけて症状が悪化しやすい。
治療薬 中枢性鎮咳薬、ステロイド薬、抗ヒスタミン薬漢方薬

 

 

咳の治療法

咳喘息にもアトピー咳嗽にも使用する咳の治療薬といえば、「中枢性鎮咳薬」と「漢方薬」が挙げられます。

中枢性鎮咳薬とは「コデイン」や「ジヒドロコデイン」といった成分で、咳中枢に働き、強力に咳を鎮める働きがあります。しかし、一方で長期間服用を続けると、依存性や耐性が現れる恐れがあるため、短期的に使われる薬となっています。

このコデイン類の成分が配合された製品は、薬局・薬店でも購入することができるため、自己判断で服用を継続している方も多いかも知れませんが、漫然とした服用は要注意です。

 

また、咳に使用される代表的な漢方薬には『小青竜湯』、『麻杏甘石湯』等があり、これらの処方には『麻黄』という生薬が共通して配合されています。

この『麻黄』に含まれるエフェドリンには、気管支を拡張する働きがありますが、一方で血圧上昇や胃腸機能の低下させてしまうリスクもあります。そのため、以下のような体質の方が服用すると身体の負担となってしまう恐れがあります。

 

ホノミ漢方の咳対策

ホノミ漢方には、長引く咳を改善する薬に

ヒューゲン錠deux」、「ヒューゲン顆粒deux」があります。

 

 

ヒューゲンdeux、ヒューゲン顆粒deux の構成成分と特長

小児から高齢者まで、幅広い世代におすすめできる薬方構成

ヒューゲン錠deux・ヒューゲン顆粒deuxは、咳・痰の症状を改善し体質を整える生薬群(杏仁、甘草、細辛、五味子、生姜、半夏)を配合し、咳・痰に幅広く使用できます。また、麻黄を配合していないため、体力に関係なく、小児から高齢者まで幅広い年齢層の方が服用可能です。

 

天然物由来の鎮咳薬「ノスカピン

麻黄に代わり、ヒューゲン錠deux・ヒューゲン顆粒deuxには、天然物由来成分の「ノスカピン」を配合しています。このノスカピンはコデインと同等の鎮咳効果を持ちながら、非麻薬性の鎮咳薬であるため、コデイン類とは異なり、耐性や依存性の心配はありません。また、長期間の服用も可能ですので、長引く咳の症状の改善にも適しています。

 

咳の原因となるアレルギー反応を素早く鎮める

d-クロルフェニラミンマレイン酸塩(抗ヒスタミン薬)やアレルギーを鎮める生薬群(蘇葉、甘草等)を配合し、気管支のアレルギーからくる咳を鎮めることができます。抗ヒスタミン薬を配合していることから、アトピー咳嗽にも効果的であり、気管支のアレルギーを素早く鎮めつつ、体質の改善を図ることができます。

 

日常生活における注意

アレルギー反応や気道への刺激が咳の要因となるため、日常生活の中での養生が大切になります。お薬の服用と併せて、次のようなことに注意しましょう。

1)アレルギー物質(アレルゲン)を避ける。

咳の症状には、アレルギーが大きく関係しています。ダニ、カビ、ハウスダスト等がアレルギーの原因物質となるため、こまめに掃除をする等の対策をしましょう。

 

2)胃腸に負担をかけない

漢方の考え方の一つ「陰陽五行説」では、呼吸器の病気は「胃が悪いと治りにくい」とされています。また、食事を食べ過ぎてしまうと胃が膨らんで、横隔膜を押し上げてしまうため、気管支や肺の働きを悪くしてしまいます。腹八分目を心がけましょう。

 

3)気道の刺激を防ぐ

タバコの煙や冷たい風は、気道の刺激となり、咳を引き起こす要因となります。特にタバコの煙は気道の炎症を悪化させることから、本人だけでなく、周りの家族の禁煙も必要です。

 

4)ストレスの発散

過度なストレスが続くと、自律神経のバランスが乱れてしまい、免疫機能が低下してしまいます。その結果、様々な刺激に対して過敏になり、症状が悪化しやすくなります。趣味の時間を充実させたり、睡眠を十分にとりストレスを溜め込まないようにしましょう。