冬の皮膚病

image001寒さが厳しくなり、空気が乾燥する冬。
私たちの身体の一番外側の「皮膚」は、このような環境の影響を受けやすく、冬は皮膚トラブルが起こりやすい時期です。
そこで、今回は冬に起こりやすい皮膚病「ひび、あかぎれ」「しもやけ」についてご紹介しましょう。

「ひび、あかぎれ」とは?

  • image002手指の腹の部分や、手の平、足の裏など角質の厚い皮膚に生じる亀裂(裂け目)のことを「ひび」と言います。
  • また、裂け目が深くなって赤い内部が見え、出血を起こすようなものを「あかぎれ」と言います。

これらの皮膚症状はどのようにして起こるのでしょうか?

ひびやあかぎれは皮膚の乾燥と深い関わりがあります。
もともと手の表面は、汗や皮脂が分泌されて潤いのバリアを作っています。これが水分の蒸発を防ぎ、さまざまな刺激から手を守っているのです。
しかし、冬場は次のような要因によって皮膚の乾燥が起きやすくなっています。

  1. 寒い冬場は体温が奪われないように血管が収縮し血流が悪化するため、皮脂や汗の分泌が減ってしまい皮膚のバリア機能の形成が不十分になる。
  2. 暖房器具を使う機会が多くなることで室内の空気が乾燥してしまい、それが皮膚の乾燥を促してしまう。
  3. 水仕事や風邪予防のために手洗い回数が増えることで、皮膚のバリア機能を洗い落としてしまい皮膚表面の潤いが失われやすくなる。

皮膚の乾燥が進むと、皮膚の柔軟性が失われ、皮膚が割れて「ひび」や出血を伴うような「あかぎれ」を起こしてしまうのです。

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冬期はこのようにさまざまな要因から、「ひび、あかぎれ」が起こりやすくなっています。「ひび、あかぎれ」には皮膚表面の潤いを保ち、皮膚の乾燥を防ぐ対策が必要です。

「しもやけ」とは?

しもやけ」とは、寒冷にさらされることによって起こるうっ血、カユミ、腫れなどの皮膚症状のことです。
しもやけの症状は、手足の指が赤く腫れて膨張するタイプと、赤紫色の斑点が手の平などのあちこちにできるタイプの2つに分けられます。真冬に起こるイメージですが、初冬や春先にも多く、末端の部位(手足、耳の縁、耳たぶ、鼻の頭など)が赤紫色に腫れてカユミを伴います。また、ひどくなると水ぶくれや皮むけができて痛みがでることもあります。

しもやけは寒さで末端の血管が収縮し、血流が悪化することで起こります。身体全体の筋肉量が少なく体温の低い人ほど、体温が奪われないように身体の先端部の血管が収縮しやすく、しもやけを発症しやすくなります。そのため、しもやけは次のような人に起こりやすい特徴があります。

しもやけを発症しやすい人

  • 高齢者(筋肉量の少ない痩せ型の人)
  • 屋外で肌の露出機会の多い子供
  • 「高血圧」や「高脂血症」などで動脈硬化を起こしている人
  • 遺伝的に起こりやすい人

また、手や足を濡れたままにしたり、湿ったままの靴や靴下を履き続けて足を冷やしてしまうことでも起こりやすくなります。日頃から手足を冷やさないように注意し、また手袋などで保温の対策を心掛けましょう。

ホノミ漢方の対策は…?

ひび、あかぎれ、しもやけの外用薬として、ホノミ漢方では、
チェリメントAG軟膏赤色ワグラス軟膏をご用意しております!

チェリメントAG軟膏

チェリメントAG軟膏

天然物由来の成分アライトインとグリチルレチン酸を中心に、カユミや、荒れた皮膚の炎症を鎮めるように働きます。

赤色ワグラス軟膏

赤色ワグラス軟膏

当帰(トウキ)・紫根(シコン)のゴマ油抽出エキスの”チコニイル”配合で新しい皮膚の形成を助け、ひびやあかぎれでできた傷口を治すように働きます。また乾燥した皮膚を優しく保護する親油性の軟膏です。

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  • カユミを伴い、ひびやあかぎれ、しもやけが軽度の場合は…
    ピンクの軟膏「チェリメントAG 軟膏」
  • 患部の皮膚が割れて傷や出血が見られるような場合は…
    赤色の軟膏「赤色ワグラス軟膏」

をお使い下さい。

image008これらのお薬は、皮膚の状態や症状によって使い分けることが大切です。
そのため、使用に際しては、ホノミ漢方会会員の薬局・薬店の先生方とよくご相談いただき、医薬品に添付してある「使用上の注意」をよく読んでお使いください。

生活習慣で気を付けること

「ひび、あかぎれ」、「しもやけ」の対策は、身近なところから始めることができます。
以下のことに気をつけて、予防や治療に活かしてください。

ひび、あかぎれ、しもやけの養生法
1)ひび、あかぎれ…水仕事や手洗いに注意しましょう!
  • 水仕事をすると洗剤や水が皮膚の脂質を奪うため、皮膚が乾燥してバリア機能が低下しひび、あかぎれが起こりやすくなります。水仕事の際はゴム手袋などを使って皮膚の乾燥を防ぎましょう。
  • また水仕事や手洗いの際に落ちてしまった皮膚表面の潤いバリアを補うために、保湿効果のあるハンドクリームを活用するのが効果的です。
image009 2)しもやけ対策に…血流を良くしましょう!
  • 自分で腕や足をよく動かし、手指や足指でグーパーの動作を繰り返して血液の流れを良くするのが効果的です。
    ゆっくり時間をかけて、朝晩それぞれ30回前後行うのが良いでしょう。
  • 喫煙は末梢血管の血液循環を悪化させますので、喫煙をされる方はできるだけ控えるように心掛けましょう。
3)食事にも気を遣いましょう!
  • ビタミンAビタミンEビタミンB2は、皮膚の乾燥を防ぎ皮膚の細胞を再生させる働きがあります。また、ビタミンEは血行を良くする働きもあることから、しもやけの治療薬として使われることもあります。
    image010これらのビタミンが豊富に含まれる食材は…

      
    ビタミンA…レバ―、卵黄、緑黄色野菜
    ビタミンE…穀類、豆類、緑黄色野菜
    ビタミンB2…サバ、カレイ、牛乳  ・・・等

皮膚に良い働きのあるビタミンを、食事の際は積極的に摂取するように工夫してみましょう。