花粉症

image001春の訪れとともに猛威をふるう花粉症。街角では、マスクをしている人の姿をあちらこちらで見かけるようになります。
そこで今回は、これからの季節に多くの人を悩ませる「花粉症」についてお話ししましょう。

花粉症とは

花粉症は、スギやヒノキといった植物の花粉によって鼻や目などでアレルギー反応が起こる病気です。クシャミ・鼻水・鼻づまり・目のカユミなどの症状が起こるのですが、これらの症状は花粉の飛散量が多いほど悪化します。
また、飛散量が多いと、これまで花粉症でなかった人が新たに花粉症を発症することも多くなると言われています。

では、花粉の量はどのような時に多くなるのかと言いますと…

前年の夏の天候(日照時間、最高気温、降水量)との相関が高いことが知られています。中でも日照時間との関係が深く、これは光合成によって花粉を飛ばす雄花の生産量が多くなるためだと考えられています。 花粉が多く飛散した翌年は飛散量が少なくなり(裏年)、少ない年の翌年は多くなる(表年)というように、花粉の飛散量は交互に増減する傾向があります。

花粉の有病率また、花粉の飛散数自体が年々増加する傾向にあり、過去10年間の花粉飛散数の平均値を比較すると、東京では10年前の約2倍も多く飛散しています。
この飛散数の増加なども関係し、花粉症の有病率は全国平均で29.8%にもなり、今後も増え続けることが予想されます。
花粉症はまさに、現代の「国民病」ともいえる病気の1つです。

花粉症の起こる仕組み

花粉症は次のような過程を経て発症します。image004

現代医学では…

現代医学では、症状を抑える薬を用いる「薬物療法」が中心です。また、病院などの医療機関では、原因となっている花粉のエキスを少しずつ注射することで花粉の反応を弱めていく「減感作療法(免疫療法)」や、鼻の粘膜を切除したりレーザーで焼いたりする「手術療法」を行うこともあります。
市販されている鼻炎薬には、次のような成分が配合されています。

成分 働き
抗ヒスタミン薬
(クロルフェニラミン、マレイン酸塩など)
肥満細胞から放出されたヒスタミンなどの化学伝達物質の受容体への結合を防ぎ、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状を緩和します。副作用として、「眠気」「口渇」などの症状が起こることがあります。
副交感神経抑制薬 
(ベラドンナ、総アルカロイドなど)
副交感神経の働きを抑制し、鼻汁の分泌を抑えます。同時に、この副交感神経抑制作用により、鼻汁だけでなく唾液の分泌も抑えることで起こる「口渇」や、「眼圧上昇」「排尿困難」などの副作用が出ることが知られています。
交感神経刺激薬
(プソイドエフェドリン、フェニレフリンなど)
血管収縮作用により、鼻粘膜のうっ血を改善し、鼻づまりを解消します。しかし、鼻粘膜血管以外の交感神経を興奮させる働きにより、心臓や血圧に問題のある人、虚弱者などは服用に注意が必要とされています。

漢方では…

image006花粉症に一般的によく使用される漢方処方と言えば、「小青竜湯」。 その構成生薬を見てみますと、

麻黄・甘草・細辛・五味子・乾姜・半夏・芍薬・桂皮

であり、これらの内、「麻黄」という生薬が小青竜湯という処方の中心的な働きを担っています。
この麻黄には交感神経興奮作用があり、鼻水や鼻づまりの症状を効果的に鎮めていく働きがあります。しかし一方で、麻黄の交感神経を興奮する働きに耐えることができない次のようなタイプの方への使用には、注意する必要があります。image007

ホノミ漢方では…

花粉やハウスダストなどによるアレルギー性鼻炎の改善薬として、
ホノミ漢方には生薬配合鼻炎薬「ホノビエン錠deux」があります。

ホノビエン錠deuxはアレルギー症状を改善するd-クロルフェニラミンマレイン酸塩などの成分に加えて、鼻炎症状を改善する6種類の生薬が配合されており、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどのつらいアレルギー症状を取り除いていきます。

<ホノビエン錠deuxを構成する薬物>

image008このホノビエン錠deuxには副交感神経抑制薬が配合されていないため、「口が渇きにくいタイプの鼻炎薬」ということができます。
また、市販されている鼻炎薬の多くに配合されている交感神経刺激薬や、「麻黄」といった生薬も配合されておらず、その代わりとして鼻炎症状を改善する6つの生薬が配合された内容となっています。

日常生活で気をつけること

病気を治療する上では、日頃の養生が非常に大切です。そこで、日常生活における花粉症対策について、ご紹介しましょう。

花粉症対策としてまず大切なことは、
『アレルギーを起こす原因となる花粉との接触をできる限り防ぐこと』です。
そこで、日常生活での花粉を避けるポイントとして、以下のことに気を付けましょう。

外出する時

花粉症1花粉の飛散量が多い日の外出は控える

天気予報などで花粉の飛散量をチェックし、多い日はなるべく外出を控えましょう。

マスクやメガネをする

マスクやメガネなどで花粉との接触を防ぎましょう。

家に入る前に花粉を払い落とす

家の中に花粉を持ち込まないようにしましょう。

花粉症2帰ったら、手洗い・洗顔・うがいを

花粉は手や顔にも付いています。また、うがいで喉に入った花粉も洗い流しましょう。

家の中では

洗濯物はなるべく屋内に

外に干した場合には、取り込む前に花粉を払い落とすようにしましょう。

部屋が乾燥しない様にする

花粉の粒子は湿気を含むと重くなりすぐに落下するため、部屋の中は加湿しましょう。

また、漢方の考え方の1つに「陰陽五行説」というものがあり、
その中では
陰陽五行説『鼻の病気を治していくためには、胃を大事にすることが必要』と考えられています。
そのため、
・規則正しい食生活を送ること
・暴飲・暴食を避けて、胃をいたわること
などを心がけることが、鼻の病を治す時の大切なコツになります。

アレルギー性鼻炎

スギ、ヒノキの花粉が飛散する季節がやって来ました。
花粉症は国民の2割が毎年かかると言われ、国民病、はたまた自然災害と言っても良い状況です。
そこで、今回はアレルギー性鼻炎の改善方法についてご紹介しましょう。

アレルギー性鼻炎の改善目標は

image001

  1. 症状はない、あるいはあってもごく軽度で、日常生活に支障のない、薬もあまり必要でない状態。
  2. 症状は安定していて、急に悪化することは滅多になく、悪化しても長引かない状態。
  3. アレルギー性鼻炎を引き起こす物質(アレルゲン:スギ花粉等)によっても鼻炎症状が起こらない、または起こっても軽い状態。

・・・これらを目標に改善することになります。

アレルギー性鼻炎の治療は

アレルギー性鼻炎の治療にとって大切な医師、薬局・薬店とのコミュニケーション、現代医学の薬物療法についてご紹介しましょう。

image003_2(1)医師や薬局・薬店とのコミュニケーション

治療への意欲、病気や治療法への理解を深めるためにも、医師、薬局・薬店とコミュニケーションをよくし、互いにアレルギー性鼻炎改善のパートナーになるべきと言われています。特に日記などをつけてその内容について話し合うと、抗原の発見や日常生活についての改善などに結びつきます。

(2)薬物療法

抗アレルギー薬、ステロイド薬、自律神経作用薬が一般的に用いられます。

1)抗アレルギー薬

アレルギーを引き起こすヒスタミン等の体内物質を遊離させるのを防いだり、その働きを阻害します。 

2)ステロイド薬

ステロイド薬はアレルギーによる鼻粘膜の炎症を鎮める目的で、一般的に噴霧(局所)して使用します。しかし、重症例の場合、ステロイド薬の内服を行うこともあります。但し、アレルギー性鼻炎に対するステロイド薬の内服はその副作用を考えると、短期の使用にとどめるべきと言われています。

3)自律神経作用薬

  1. 交感神経刺激薬
    アレルギー性鼻炎での鼻づまりは鼻粘膜のうっ血、浮腫などにより起こりますが、交感神経刺激薬により鼻粘膜血管が収縮し、鼻づまりは一時的に改善されます。しかし、点鼻薬で用いた場合、連用すると効果の持続は短くなり、使用後はかえって血管が拡張して腫れが悪化します。
  2. 副交感神経遮断薬
    アレルギー性鼻炎での鼻水は副交感神経遮断薬が良いと言われています。しかし、くしゃみや鼻閉には効果がありません。また、唾液や涙液の分泌を抑制しますので口渇が起こったり、目が乾いたりします。

漢方では

(1)アレルギー性鼻炎には麻黄剤?

漢方ではアレルギー性鼻炎に“麻黄”という生薬が配合された漢方処方(麻黄剤)を使用することが多いものです。中でも「小青竜湯」がよく使用されています。
この麻黄という生薬にはエフェドリンという成分が配合されています。このエフェドリンは交感神経を興奮させる働きがありますので、心臓の働きを亢進させたり、血圧を上げたり、胃腸の働きを抑制したりします。そのため、麻黄配合の漢方処方は心臓や胃腸が弱い人は負担になることがあるのです。
現代人に胃腸の弱い人、心臓の弱い人が多くなっている状況を考えますと、果たして小青竜湯のような麻黄剤がよいのかどうか考え直す必要がありそうです。

(2)アレルギー性鼻炎と陰陽五行説

陰陽五行説漢方には陰陽五行説という考え方(※1)があり、病気を改善するには「虚する時はその母を補せ」という方法を取ります。
アレルギー性鼻炎は「」の病気ですから、「」に属する臓器の病気になりますので、「」の母親にあたる「」の働きを補う(良くする)ようにします。
この「」に属する臓器は「脾・胃」で、これは現在の“胃腸”にあたります。
つまり、アレルギー性鼻炎の改善には、胃腸の働きを良くしなければならない(胃腸に負担をかけない)といえるわけです。

-(※1) 陰陽五行説 -
この考えは、自然界に5つの元素(木、火、土、金、水)があり、この5つの元素が互いに助け合ったり、邪魔しあったりしてバランスを取っているという考えです。
この考えは自然界で生きて行くうえでも非常に役立つことから、各元素に体内の臓器などを当てはめ、病気などの改善に利用しようとしたわけです。

ホノミ漢方では

そこで、お奨めしたいのが天然生薬の働きを活かした、口が渇きにくく、胃腸に負担をかけないアレルギー性鼻炎のお薬
ホノビエン錠deuxです!

(ホノビエン錠deuxは6種の天然生薬にアレルギーを抑える薬物を配合した鼻炎薬です)

そして、お薬とともに養生がとても大切。その養生法について、ご紹介しましょう。

アレルギー性鼻炎の養生法

1) 胃腸に負担をかけない

規則正しい食生活を送り、清涼飲料水やアルコール飲料を飲みすぎない、スナック菓子を食べすぎないようにしましょう。

2)ストレスを上手に発散

ストレスを溜めると自律神経の働きが乱れてしまいます。趣味などを通じて気分転換を図りましょう。

そして、アレルギーを引き起こす代表的な物質(アレルゲン)である室内塵・ダニ、スギ花粉、ペットの毛などのアレルゲンと接触しないように・・・
(1)こまめに掃除をして室内塵・ダニを除去する。
(2)花粉情報に注意して、飛散の多い時期の外出を控える。

・・・などを励行しましょう。

アレルギー性鼻炎と蓄膿症

image001日本の全人口の約40%がかかっているアレルギー性鼻炎…
その代表格とも言える「花粉症」が増える時期がやってきました。
近年では、「蓄膿症(慢性副鼻腔炎)」を合併するケースも目立っています。
そこで、今回は「アレルギー性鼻炎」と「蓄膿症」についてお話しすることにしましょう。

アレルギー性鼻炎とは?

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アレルギー性鼻炎とは、鼻の粘膜でアレルギーを起こし、「くしゃみや鼻水、 鼻詰まり」などの症状が現れる病気です。 

アレルギーを招く原因物質(抗原)によって、次のように分けられます。

  原因物質 症状が現れる期間 症状の強さ
花粉症 花粉
(スギ、ヒノキ、イネ科の植物、ヨモギなど)
花粉が飛散する時期 強い
通年性アレルギー ハウスダスト
(ホコリやダニなど)
一年中 弱い

通年性アレルギーは、とくに若い世代に多く、5人に1人が通年性アレルギーとされています。

アレルギー性鼻炎が起こるしくみは?

人間の身体には、異物が侵入した際、それを排除しようとする「免疫」の働きがあります。
その免疫が、通常反応しないようなものにまで過剰に反応することによって、アレルギーが起こり、次のようなしくみで症状が現れます。

  1. 鼻の粘膜に異物が付着して、粘膜内の血球がそれを“抗原”と認識するimage003
  2. 侵入した抗原に対して「IgE抗体」が作られ、その抗体が肥満細胞と呼ばれる細胞の表面に付くimage004
  3.  再び抗原を吸い込むと、鼻の粘膜にあるIgE抗体と結合して、肥満細胞から「ヒスタミン」や「ロイコトリエン」という化学伝達物質が放出される
  4. image005 これら化学伝達物質が、鼻の粘膜の血管や神経に作用して、くしゃみや 鼻水、鼻詰まりの症状を引き起こす

アレルギー体質の人は、このIgE抗体が作られやすい傾向にあるようです。
また、抗原にさらされる機会の多い人ほど、IgE抗体ができやすいとも言われていますので、抗原を除去するのは大切な予防法の一つです。

次に、蓄膿症(慢性副鼻腔炎)について見ていくことにしましょう。

蓄膿症(慢性副鼻腔炎)とは?

image006鼻腔の周囲には、右のような4つの空洞があり、総称して「副鼻腔」 と言います。その副鼻腔の粘膜で、細菌やウイルスの感染によって炎症 を引き起こし、膿のような粘液がたまる病気が副鼻腔炎です。
膿の粘液には、炎症を引き起こす物質が含まれているため、たまる ことによってさらに炎症を招き、副鼻腔炎が長引いてしまったものが 「蓄膿症(慢性副鼻腔炎)」です。

先のアレルギー性鼻炎と蓄膿症はどちらも鼻の病気ですが、主な症状に違いがありますので、比較してみることにしましょう。

アレルギー性鼻炎と蓄膿症の主な症状は?(起こりやすい順に…)

アレルギー性鼻炎 蓄膿症
くしゃみ
鼻汁(サラサラした水様性の鼻汁)
鼻づまり
目のかゆみ
鼻づまり
鼻汁(ネバネバした鼻水や黄色い鼻汁)
後鼻漏(鼻水がのどのほうに流れる)
頭重感(特に、額や目と目の間が痛みます)
嗅覚障害(においが分からなくなる)

最近では、アレルギー性鼻炎を起こす人の約4割が、蓄膿症を合併しているとか…アレルギー性鼻炎が長期にわたることによって、鼻や副鼻腔の粘膜が慢性的に腫れ、蓄膿症を起こしやすいためと言われています。

では、アレルギー性鼻炎と蓄膿症について、一般的な治療法を見てみますと…

アレルギー鼻炎と蓄膿症の治療法は?

アレルギー性鼻炎 蓄膿症
抗原の除去、薬物治療(抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬の内服、ステロイドの点鼻など)、手術療法(肥厚した粘膜の切除) 鼻処置(鼻汁の吸引)、ネフライザー療法、薬物療法(抗菌薬や抗生物質、去痰剤など)、手術療法(副鼻腔の粘膜切除)

漢方でよく用いられる処方は?

image007アレルギー性鼻炎では「小青竜湯」が、そして蓄膿症では「葛根湯加川キュウ辛夷」 といった処方がよく用いられます。
これらの処方に共通して配合されている生薬と言えば…「麻黄」

アレルギー性鼻炎と蓄膿症(心臓の弱い人)麻黄の主成分エフェドリンは、鼻づまりを改善しますが、これは鼻粘膜の血管を収縮させるためです。
ただし、麻黄は鼻以外でも血管を収縮させ心臓への刺激作用があるため、次のような人に注意が必要です。

ホノミ漢方における治療法は?

鼻の病気 ホノミのお薬 特長
アレルギー性鼻炎 ホノビエン錠deux
ベラドンナを配合しないため、“口渇”を起こしにくく、アレルギー症状を取り除いて、鼻炎による不快な症状を改善していきます。
蓄膿症 ホノミビスキン
10種類の生薬の働きを活かし、鼻腔や副鼻腔に起こった炎症を鎮めながら、溜まった鼻汁(膿汁)を排出させて、蓄膿症による不快な症状を改善していきます。
image009漢方における陰陽五行説の考え方を大切に…

漢方には陰陽五行説という考え方があります。
その中で、病気を改善する上では「虚するときはその母を補せ」というルールがあります。
アレルギー性鼻炎や蓄膿症といった鼻の病気の場合、「」は「」に 属することから、その母である「土」に属する臓器の「脾・胃」、つまり 胃の働きを良くする(補う)ことが、鼻の病気を治す上で大切になるのです。
ホノビエン錠deuxやホノミビスキンは、鼻のことだけではなく、胃のことも大切に考えられているお薬です!

養生方法は?

病気の改善には、お薬の服用だけではなく、日頃の養生も大切!
そこで、その養生法についてご紹介しましょう

アレルギー性鼻炎の養生法

1)原因物質を避けましょう。

・外出するときはマスクやゴーグルなどをして、目や鼻から花粉が入らないようにします。
・ニットなど毛羽立った服装ではなく、表面がサラサラしたものを着用し、家に入る前は外で払うようにします。
・こまめに部屋の掃除をしてダニやホコリなどを取り除くようにします。

2)タバコやアルコールは控えましょう。

・タバコやアルコールは、鼻やのどの粘膜の線毛運動を低下させると言われています。

3)充分に睡眠をとりましょう。

・働き過ぎや睡眠不足は体力の低下を招くため、身体を休めることが大切です。

蓄膿症の養生法

1)身体の血行を良くしましょう。

・鼻づまりや鼻汁などの症状は、鼻部の血行不良が関係しているため、適度に運動したり、お風呂にゆっくりつかるなど、全身の血行を良くすることが大切です。

2)ビタミンAを豊富に含んだ食材をとり入れましょう。

・ほうれん草やにんじん、鶏や豚のレバーなどに豊富に含まれるビタミンAには、鼻の粘膜を強くする働きがあります。

3)胃に負担をかけないようにしましょう。

・鼻の病気全般に言えることですが、漢方の陰陽五行説の考え方に基づいて、胃をいたわる食生活を心がけます。

アレルギー性鼻炎と鼻かぜ

image001スギ、ヒノキの花粉が飛散する季節がやって来ました。
花粉によるアレルギー性鼻炎の方にとってつらい日々が始まります。
一方で、この時期はかぜをひくことも多く、とくに鼻かぜの症状は、アレルギー性鼻炎の症状と似ているので間違いやすいものです。
そこで、今回はアレルギー性鼻炎と鼻かぜについてお話をしていきましょう。

アレルギー性鼻炎

◆タイプと原因

一年中起こるもの(通年性アレルギー性鼻炎)と、季節的に起こるもの(季節性アレルギー性鼻炎)とがあります。

通年性アレルギー性鼻炎

ハウスダスト(家庭内の塵)、ダニ、真菌類などが原因で起こるものです。

季節性アレルギー性鼻炎

春のスギ、ヒノキなどの樹木花粉、春から夏のカモガヤなどのイネ科花粉、夏から秋のブタクサ、ヨモギなどの雑草花粉が原因となります。
この季節、鼻かぜとの区別で問題となるのが、この季節性アレルギー性鼻炎なのです。

◆症状

くしゃみ、鼻みず、鼻づまりが三大症状です。また、花粉が原因の場合は眼のかゆみを訴えることもあります。

◆実態

image002アレルギー性鼻炎は1960年の前半から始まった慢性副鼻腔炎の減少、軽症化と逆比例して1965年後半から増加し始め、1970年に入り数倍に急増し、なお増加を続けています。
最近ではスギ花粉症が有名ですが、ハウスダストによるアレルギー性鼻炎は都市で増加しています。
また、年齢層別鼻アレルギー有病率を見ますと、通年性アレルギー性鼻炎は若年層に、スギなどの花粉による季節性アレルギー性鼻炎は中年層に多い結果が出ています。

 

鼻かぜ(急性鼻炎)

◆原因は

アレルギー性鼻炎と鼻かぜかぜの一種でくしゃみ、鼻みず、鼻づまりといった鼻の症状だけを訴えますので、急性鼻炎とも呼ばれます。この鼻かぜの原因は、ウイルスやマイコプラズマや連鎖球菌などの病原微生物のほか、急な温度や湿度の変化を受け、身体を冷やしたりすると起こります。しかし、原因のほとんどがウイルスの感染によるものと言われています。

◆鼻かぜの症状

鼻や咽の粘膜の乾燥感、異常感などで始まり、くしゃみや大量の鼻水が出ます。そして、最初水のようだった鼻みずが、粘性の鼻みずになり、この鼻みずが鼻づまりを起こします。

◆“季節性アレルギー性鼻炎”と“鼻かぜ”の見分け方

くしゃみ、鼻みず、鼻づまりといった症状は共通していますが、それぞれの症状を確認していくと、いくつかの違いがあり、これが季節性アレルギー性鼻炎と鼻かぜを見分ける一つの目安になります。

  季節性アレルギー性鼻炎 かぜ
長さ 花粉が飛散している時期はずっと。 1~2週間
くしゃみ 連続してくしゃみが出る。7~8回以上。 続いても3~4回。
鼻みず 透明でサラサラ。水様性の鼻水。 初めはサラサラしているが、次第に粘性になり、黄色くなってくる。
熱・痛み 基本的になし。症状がひどくなっても微熱程度。 発熱や咽の痛みを伴うことが多い。
目のかゆみ 目のかゆみ、充血、なみだ等を伴うことが多い。 かゆみはない。
時期 毎年同じ時期・季節に症状が出る。 時期・季節に関係なし。

漢方では

(1)アレルギー性鼻炎・鼻かぜには麻黄剤

漢方では「異病同治(いびょうどうち)」と言って、違う病気でも身体の状態・体質などによって同じ漢方処方が使用されます。
特に、アレルギー性鼻炎や鼻かぜは鼻という体表に起こる病気ですので、“麻黄”という生薬が配合された漢方処方(麻黄剤)を使用することが多いものです。中でも「葛根湯」や「小青竜湯」などの処方がよく使用されています。

(2)鼻の病気と陰陽五行説

漢方では、陰陽五行説(※)という考え方に基づいて、鼻の病気の時には胃腸を大切にする考え方があります。
つまり、アレルギー性鼻炎や鼻かぜの改善には、胃腸に負担をかけないことが大切といえるわけです。
ところが、鼻の病気に使用される麻黄という生薬にはエフェドリンという成分が含まれています。
このエフェドリンは交感神経を興奮させる働きがありますので、心臓の働きを亢進させたり、血圧を上げたり、胃腸の働きを抑制したりします。
そのため、麻黄配合の葛根湯や小青竜湯などは、現代人に多い心臓や胃腸の弱いタイプには負担になることがあるのです。

-(※) 陰陽五行説
陰陽五行説この考えは、自然界に5つの元素(木、火、土、金、水)があり、この5つの元素が互いに助け合ったり、邪魔し合ったりしてバランスを取っているという考えです。
この考えは自然界で生きて行くうえでも非常に役立つことから、各元素に体内の臓器などを当てはめ、病気などの改善に利用しようとしたわけです。
そして、病気を改善するには「虚する時はその母を補せ」という方法を取ります。
アレルギー性鼻炎や鼻かぜは「」の病気ですから、「」に属する臓器の病気になりますので、「」の母親にあたる「」の働きを補う(良くする)ようにします。
この「」に属する臓器は「脾・胃」で、これは現在の“胃腸”にあたります。

ホノミ漢方では

胃腸の働きを損なわないようにしながら、漢方の考えを活かし、アレルギー性鼻炎や鼻かぜの原因・症状を踏まえた対策を取ります。
このアレルギー性鼻炎や鼻かぜ(急性鼻炎)にお奨めしたいのが…
天然生薬の働きを活かし、口が渇きにくく、胃腸に負担をかけにくい鼻炎薬 ホノビエン錠deuxです。
(ホノビエン錠deuxは6種の天然生薬にアレルギーを抑える薬物を配合した鼻炎薬です)

更に、急性鼻炎で発熱やのどの痛みが出てきたときにお奨めしたいのが…
天然生薬の働きを活かし、かぜの諸症状を楽にし、胃腸に負担をかけにくいかぜ薬、ホノピレチンEP錠(錠剤タイプ)、ホノピレチン(カプセルタイプ)です。

 

 

蓄膿症(慢性副鼻腔炎)

鼻づまりが続く、黄色で粘っこい鼻汁が出る、頭重感・頭痛が起こる、においが分からなくなる…。

アレルギー性鼻炎と鼻かぜスギやヒノキといった樹木の花粉が飛散している中、花粉症の症状(くしゃみ、鼻水など)だけでなく、これらの症状も起きて困っている方は多いのではないでしょうか。
これらの症状は「蓄膿症(慢性副鼻腔炎)」で起こることが多く、現在、蓄膿症は花粉症の増加に伴い増えている病気です。
今回は、この「蓄膿症(慢性副鼻腔炎)」について、お話ししましょう。

蓄膿症とは…

image002副鼻腔に起こった炎症が治まりきらず、細菌感染を繰り返すために、副鼻腔内に膿が溜まっている状態です。
このことから、蓄膿症は慢性副鼻腔炎とも呼ばれています。
副鼻腔とは、眼球の入っている骨のくぼみをとり囲むようにある前頭洞、篩骨洞、蝶形骨洞、上顎洞の4つの空洞をさします。

蓄膿症の原因と実態

◆原因

蓄膿症の原因は「感染性」と「アレルギー性」に分かれます。

感染性

かぜを引いたときに、その細菌やウイルスが副鼻腔まで侵入し、粘膜に炎症が起きて、それが治りきらないまま放置して慢性化する場合です。

アレルギー性

ハウスダストやダニなどによるアレルギーで、副鼻腔に慢性的な炎症が起きてしまう場合です。

現在、アレルギーと慢性副鼻腔炎の合併は30~40%に見られるとの報告もあり、アレルギー性鼻炎が年々増加していることを考えますと、今後もますます増えていくと予想されます。

◆実態

蓄膿症のような副鼻腔疾患は増加しており、特に若年者は年々増加しています。(下図参照)

image003

蓄膿症の症状は…

鼻がつまる

粘膜が腫れることにより鼻がつまります。特に睡眠中に鼻づまりがひどくなるので、「寝ているときに口呼吸になる」ことが多いものです。

鼻汁がでる

鼻汁に膿が混じるため、ネバネバした黄色っぽい鼻汁がでたり、鼻汁がのどに下りたり(後鼻漏)します。

頭重・頭痛が起こる

副鼻腔の一つである前頭洞にまで広がってくると、ズキズキした痛みではなく、重苦しいような圧迫感になります。

においが分からなくなる

鼻がつまってにおいが分からなくなるだけでなく、においを感じる嗅細胞が変性して、においを感じられなくなることもあります。

現代医学での対策は

保存療法

ネブライザー(噴霧器)を使用して、鼻孔から副鼻腔内に抗生物質やステロイド剤など噴霧したり、抗生物質や抗炎症剤を服用したりします。

手術療法

副鼻腔の孔をふさいでいる粘膜を取り除く方法が主流のようです。

漢方では

漢方では鼻の病気は体表の苦情と捉え、体表の症状を改善する薬方を使用することが多いものです。

中でも有名な薬方が葛根湯です。

◆葛根湯
葛根湯には麻黄という生薬が配合されています。
この麻黄には「エフェドリン」という成分が含まれており、自律神経の一つである「交感神経」を興奮させます。
そのため次のような人には不向きな薬方です。 

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特に、漢方では「鼻の病気」は胃腸の働きを悪くすると良くならないと考えています。
胃弱者の多い現代人は、葛根湯の対象者が少ないと言えます。

ホノミ漢方では

麻黄という生薬を含まず、胃腸に負担をかけず、副鼻腔の炎症を鎮めて、溜まった鼻汁(膿汁)を排泄し、
蓄膿症を改善するお薬にホノミビスキンがあります。

ホノミビスキンは…
◆キキョウ・キジツ・シャクヤク:
 鼻腔・副鼻腔内に溜まった膿汁を排泄する
◆ケイガイ・ビャクシ・シンイ:
 鼻に生じる不快な症状を改善する
◆レンギョウ・ジュウヤク・ソウジ・センキュウ:
 蓄膿症などの改善を早め、回復を手助けする

これらの生薬が働いて、蓄膿症を改善していきます。

胃食道逆流症

「食後や就寝中に胸焼け」「胃液がこみあげてきてすっぱく感じる」このような症状が頻繁に起こる人は、「胃食道逆流症」の可能性があります。

もともと高齢者や欧米でよく見られる病気でしたが、「高齢化」や「食の欧米化」によって、日本でも「胃食道逆流症」に悩む人が増えてきています。
そこで今回は、「胃食道逆流症」についてお話ししましょう。

胃と食道の仕組み

口の中に入った食べ物は、食道を通って、胃へと運ばれます。
胃の中では、胃酸や消化酵素などが分泌されており、これらをまとめて「胃液」と呼びます。この胃液によって、食べ物がある程度消化されます。
胃は、胃自身が消化されてしまわないように胃液から保護する仕組みを持っています。ところが、食べ物の通り道である食道にはその仕組みが備わっていません。
そのため、胃と食道の境目は、胃液が食道の方へ逆流してしまわないように“弁”として働く構造になっています。胃と食道の境目は下部食道括約筋という筋肉に締められて、普段は弁が閉じています。

胃食道逆流症とは?

「胃食道逆流症」は、胃液が胃から食道へ逆流し、胸やけなどの症状が起こる病気です。
この胃液の逆流がどのようにして起こるか、年代別に見てみましょう。

食道裂孔ヘルニア【高齢者の場合】
  • 年齢を重ねると、下部食道括約筋が緩んでくる
    ⇒胃液が食道に逆流しやすくなります
  • 食道(しょくどう)裂孔(れっこう)(食道が横隔膜を貫く孔(あな))が加齢にともなって大きくなり、胃の一部が横隔膜の上にはみ出す「食道裂孔ヘルニア」になる(右図)
    ⇒はみ出した部分の胃にたまった胃液が逆流しやすくなります。
胃食道逆流症【若い人の場合】
  • 食べすぎ・飲みすぎ
    ⇒胃が膨らんで胃と食道の境目が緩みやすくなり、胃液の逆流が頻繁に起こります。
  • 肥満
    ⇒胃の周りに脂肪がたまって胃が圧迫され、胃液の逆流が起こりやすくなります。

また、胃液の分泌量が多いことや、胃の内容物がスムーズに腸へと運ばれず、胃の中の圧力が高くなってしまうことも、胃液の逆流を起こす要因となります。

胃食道逆流症の症状

胃食道逆流症では、主に以下のような症状が起こります。image005

その他、「胸の痛み」「胃もたれ」「のどの不快感」や、「咳」など喘息のような症状が起こることもあります。

「胃食道逆流症」と「逆流性食道炎」

「逆流性食道炎」という病名を聞いたことがある人も少なくないかと思います。
「逆流性食道炎」は、逆流した胃液によって食道の粘膜に炎症が起こり、傷がついている状態を言います。
しかし、最近は、胸やけや胃液がこみあげる症状があっても、食道の粘膜に傷がないケースが多いことがわかってきました。そのため、食道粘膜に傷があるかないかは関係なく、胸やけなどの症状が起こる状態をまとめて「胃食道逆流症」ととらえるようになりました。

現代医学での治療法

胃食道逆流症の症状の改善には、胃酸の分泌を抑える「プロトンポンプ阻害薬」「H2ブロッカー」が使われます。
胃酸の分泌量が減ると、胃液が逆流しても食道粘膜への刺激が少なくなり、症状が起こりにくくなるのです。
ただし、胃食道逆流症は胃酸の分泌量以外の要因によって起こることもあり、その場合には、これらの薬が効かないこともあります。

ホノミ漢方の胃食道逆流症対策

胃食道逆流症の「胸やけ」などの不快な症状を鎮めるために、
ホノミ漢方には、「エスマーゲン錠deux」「エスマーゲンdeux」があります。

「エスマーゲン錠deux」「エスマーゲンdeux」は、胃液の状態を整える制酸成分や、胃腸の働きを強めて消化の手助けをする生薬などを配合した、総合胃腸薬です。

胃腸の働きと生薬・漢方薬

植物や動物などの一部を薬として使う「生薬」。生薬の中には、胃腸の働きを強めて消化の手助けをするものや、胃の機能異常から起こる症状を改善するものなどがあります。
この生薬を、一定の割合でいくつか組み合わせてできるのが、「漢方薬」です。
そして最近の研究では、胃腸に対して漢方薬が西洋薬にはみられない効果を発揮することが、科学的に証明されつつあります。

また、胃食道逆流症の改善には、日頃の生活習慣を見直すことがとても大切です。
そこで、次のようなことに気をつけましょう。

胃食道逆流症の養生法

<食生活>
  • 食べすぎ・飲みすぎに注意!
    食べすぎたり飲みすぎたりすると、胃酸の分泌が盛んになります。また、たくさんの食べ物が胃の中に入ると、中からの圧力で胃と食道の境目が緩みやすくなってしまいます。
  • 食べてすぐ横にならない
    胃液の逆流は食後に起こりやすいため、食後に横になると、逆流が起こりやすくなります。
    食後2~3時間は横になるのを避けましょう。
  • 逆流を起こしやすい食べ物を控える
    脂肪の多い食べ物、炭酸飲料やアルコール飲料、和菓子など甘い食べ物、かぼちゃ、さつまいもなどは、胃液の逆流を起こしやすいと言われています。
<寝るときの姿勢>
  • 上半身を高くする
    食道を胃より高い位置に保つと逆流が起こりにくくなります。枕を高めにし、座布団やバスタオルなどを背中の下に置いて上半身全体を高くすると良いでしょう。
  • 左側を下にする
    横向きに寝るときは、左側を下にした方が、逆流が起こりにくくなります。image006左側を下にする

便秘

便秘image002「回数が少ない」「残便感がある」
「スッキリと出ない」・・・。

こんな便秘でお悩みの方は多いのではないでしょうか。便秘は男性よりも女性に圧倒的に多く、その数は年々増加しています。ある調査によると女性の6割が便秘で悩んでいるとか。
そこで今回は便秘についてお話をしましょう。

便秘とは…

「便の量が少ない」「硬い」「排便しにくい」「回数が少ない」「残便感がある」など種々の訴えがありますが、医学的には、通常のその人の排便習慣より著しく排便回数が減少した状態と定義することが多いようです。

便秘の原因は…

大きく「器質性便秘」と「機能性便秘」の2つに分けられます。

器質性便秘

  • 大腸やその周辺に病気があるために起こるもので、例えば、大腸がんや潰瘍性大腸炎などによる便秘があります。

機能性便秘

  • 腸の働きが悪くなって起こる便秘を言います。この便秘には更に3つのタイプに分かれます。

弛緩性便秘

大腸の働きが鈍くなって起こります。

けいれん性便秘

大腸がけいれんのように無駄な動きをするために起こります。

直腸性便秘

大便が直腸に来ているのに、便意を感じず直腸に便がとどまって起こります。

現代医学の治療は…

便秘薬は大きく2種類に分かれます。

便を柔らかくする薬

  • 大腸の中で便に水分を含ませ、便を軟らかくします。
  • 酸化マグネシウム、硫酸ナトリウム、ジオクチルソジウムスルホサクシネートなどがあります。

大腸を刺激する薬

  • 大腸を直接刺激して、動きを活発にして排便しやすくします。
  • ビサコジル、ピコスルファートナトリウム、センナなどがあります。

現代医学のお薬の中でも大腸を刺激するお薬は多く、単に大便を出せば良いとの思いで安易に連用すると、便秘薬による刺激がないと排便できない身体になってしまうことが多いものです。

ホノミ漢方では…

(1)便秘のタイプを下記の2つに分けて考えます。

image003体力のある便秘(実性便秘)

  • ガッチリ筋肉質型の比較的体力のある人。
  • 腸自体は強いので下剤を使用しても平気。
  • 2日も排便できないと強くのぼせたりする。

image004体力のない便秘(仮性便秘)

  • 腸が怠けて大便を送り出す力が弱っている。
  • 下剤などを使用すると腹痛がしたり、下痢になったりする。
  • 3~4日排便できなくてものぼせたりしない。

(2)便秘の原因を次の6つに分けて考えます。

  1. image005胃の働きが悪い
    ・胃酸が多すぎると便秘になりやすい。
  2. 腸の働きが悪い
    ・ 腸の働きが強すぎても、弱すぎても大便が上手く運ばれずに便秘になってしまいます。
  3. image006血液の巡りが悪い
    ・ 腹部の血行が悪いと栄養も運ばれず腸は充分に働くことができず大便は腸内に滞ってしまいます。
  4. image007胆汁が小腸に分泌されない
    ・食物の消化を手助けしたり腸の蠕動運動を促進させて、
     排便をスムーズにさせる胆汁が不足すると便秘になります。
  5. 肝臓が炎症を起こして胆汁分泌が困難
    ・胆汁を作り出す肝臓が炎症を起こすと、胆汁を充分に作り出すことができません。
  6. 精神的ストレス
    ・精神的なストレスが続いたりして、神経がいつも緊張していると
      胃腸の働きも緊張してギクシャクとした動きになり排便しにくくなります。

体力のある便秘(実性便秘)から体力のない便秘(仮性便秘)まで幅広く対応でき、便秘の原因に対応する薬味(厚朴、枳実、牛胆、芍薬、大黄、DSS)を配合した便秘改善薬が「ハニドール」です。

ハニドールは、単に腸を刺激して排便を促すのではなく、便秘の原因対策をとりながら、人間の持つ排便能力を上手く働かせるように生薬の働きを活かした便秘改善薬です。

ワンポイントアドバイス

お薬だけでなく、原因を考えた養生法を行うことが、つらい便秘を少しでも早く楽にする手助けになります。
便秘は圧倒的に女性に多い病気。女性は生理不順、生理痛、冷え、貧血などといった血行不良を持っていることが多いもの。
便秘の原因に「血行不良」があることを考えますと、女性に便秘が多いのもうなづけます。
そこで、血行を良くする養生が女性の便秘の手助けにつながります。

(1)お風呂にゆっくりと入り身体を温めて血行を良くしましょう!

シャワーよりも湯船につかるのが良く、お湯はぬるめ(38~40℃)で半身浴(腰湯)するのが良いでしょう。

(2)身体を適度に動かしましょう!

身体を動かすことによって血行が良くなると共に、運動することにより腸の運動リズムをつくり、腹筋を強くして大便を押し出す力をつけます。

(3)食事をしっかりと取りましょう!

ダイエットなどで食事を制限してしまうと、血行不良を起こすだけでなく、大便の量を減らして便秘を助長してしまいます。

ぜんそく

日本では、成人が「ぜんそく」を発症する割合が増加し、約50年前と比べると、3~4倍に…。
そして成人と小児を合計すると、何と約400万人~450万人もの人がぜんそくに悩んでいると言われています。
そこで、今回は「ぜんそく」についてお話しすることにしましょう。

ぜんそくが多い季節

厚生労働省の保健福祉動向調査を見ると、ぜんそくなど呼吸器のアレルギー症状は、とくに「春」や「春から夏にかけて」、そしてこれからの季節「秋から冬にかけて」起こりやすいことが分かります。呼吸器アレルギー症状の発症時季の割合

理由としては、次のようなことが考えられています。

春は…

さまざまな病原体などが活発になる

春から夏にかけては…

梅雨時に発生しやすいカビの影響を受ける

秋以降は…

  • 夏の暑い時期に布団などに繁殖したダニの死骸や排泄物を、秋になって吸い込む
  • 気候が変動して気圧が低くなる

ぜんそくの原因

ぜんそくの原因ぜんそくの原因の中で多いのが、ダニやほこり、ペットのフケなどのアレルギー物質(アレルゲン)です。
ただし、アレルゲンを吸い込んだからといって誰もが起こすわけではなく、アレルギーを起こしやすい体質なども関係しています。

そのほか、かぜの原因となる「ウイルス」や、「たばこの煙」「薬(アスピリンなど)」「大気中の汚染物質」などが原因になって起こることもあります。

ぜんそくの症状

ぜんそくの症状は夜間や早朝に起こりやすいのが特徴で、次のような症状が現れます。

せき・たん   発作が軽いときに現れる症状で、風邪と間違えてしまうケースもあります。
喘鳴(ぜんめい)  狭くなった気道を空気が通るため、呼吸に伴って「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音がします。
息苦しい  空気が気道を通りにくくなって息苦しくなります。ひどい場合は、呼吸ができなくなることもあります。

ぜんそくと似た症状が起こっていても、それが別の病気から来ている症状の可能性もあります。
その場合には、その病気に適した治療が必要になりますので、参考にぜんそくと似た症状を起こす病気について紹介しておきましょう。

風邪、肺炎、結核など

ウイルスや細菌による感染によって、せきやたんなど呼吸器の症状が起こります。感染症は発熱を伴いますが、高齢者の場合は高熱が出ないことが多くあります。

副鼻腔気管支症候群

副鼻腔炎によって鼻汁がのどに流れて気管に入り、気管支炎を起こしてせきが出ることがあります。

逆流性食道炎

胃液が食道へ逆流してのどの方にまで上がってくることがあり、それが肺に入って、ぜんそくに似た症状を起こすことがあります。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)

喫煙歴の長い人に起こりやすい病気で、気管支やその先の肺胞組織に病変が生じて、息切れやせき、たんなどの症状が現れます。

では、次にぜんそくはどのようにして起こるのかについて見てみましょう。

ぜんそくの起こり方

ぜんそくの起こり方右の図のように、気道は「上皮細胞」「基底膜」「粘膜下層」や、「平滑筋」という筋肉などによって取り囲まれています。
ぜんそくの人の場合は、次のように気道で慢性的に炎症が起き、内腔が狭くなっているため、症状が発作的に現れます。

ぜんそくの起こり方

この状態を繰り返すと、炎症が悪化して気道がますます過敏になり、悪循環を招きます。

現代医学の治療は

ぜんそくぜんそくの治療は薬物療法が中心で、気道における慢性的な炎症を抑える薬(吸入ステロイド薬)や、発作を抑える薬(気管支を拡張させるβ2刺激薬やテオフィリン)が用いられます。

ホノミ漢方では

 ぜんそくによる、つらいせき・たんなどの症状を鎮めるために、ホノミ漢方には、ヒューゲン錠deux・ヒューゲン顆粒deuxがあります。

 

  

ヒューゲン錠deux・ヒューゲン顆粒deuxは、次のような働きを持ったお薬です。
(1)杏仁・五味子・細辛・車前子・ノスカピンがせきの症状を鎮める
(2)甘草・車前子がたんの症状を取り除く
(3)蘇葉・甘草・d-クロルフェニラミンマレイン酸塩が、せき・たんの原因となるアレルギー症状を鎮める

 

病気を治療する上では、加えて日頃の養生も大切です。
最後にぜんそくを悪化させないために、日常生活で気を付けるポイントを紹介しましょう。

ぜんそく時…日常生活で気をつけること

1)アレルギー物質(アレルゲン)を除去する。
  • ダニやほこり、ペットのフケなど、アレルギーの原因となる物質が分かる場合は、それらをできるだけ避けるため、こまめに掃除をするなどしましょう。
2)刺激になるものは控えましょう。
  • タバコの煙や冷たい風などは、刺激になってせきを誘発させることがあり、とくにタバコの煙は、気道の炎症を悪化させると言われています。本人だけではなく、家族も禁煙することが大切です。
  • コショウなどの香辛料も、気道を刺激してせきを起こす可能性がありますので控えた方が良いでしょう。
3)食べ過ぎは禁物!
  • 食べ過ぎると、胃が膨らんで横隔膜を押し上げ、気管や気管支、肺などの臓器の働きを悪くしてしまいます。