冬の皮膚病

image001寒さが厳しくなり、空気が乾燥する冬。
私たちの身体の一番外側の「皮膚」は、このような環境の影響を受けやすく、冬は皮膚トラブルが起こりやすい時期です。
そこで、今回は冬に起こりやすい皮膚病「ひび、あかぎれ」「しもやけ」についてご紹介しましょう。

「ひび、あかぎれ」とは?

  • image002手指の腹の部分や、手の平、足の裏など角質の厚い皮膚に生じる亀裂(裂け目)のことを「ひび」と言います。
  • また、裂け目が深くなって赤い内部が見え、出血を起こすようなものを「あかぎれ」と言います。

これらの皮膚症状はどのようにして起こるのでしょうか?

ひびやあかぎれは皮膚の乾燥と深い関わりがあります。
もともと手の表面は、汗や皮脂が分泌されて潤いのバリアを作っています。これが水分の蒸発を防ぎ、さまざまな刺激から手を守っているのです。
しかし、冬場は次のような要因によって皮膚の乾燥が起きやすくなっています。

  1. 寒い冬場は体温が奪われないように血管が収縮し血流が悪化するため、皮脂や汗の分泌が減ってしまい皮膚のバリア機能の形成が不十分になる。
  2. 暖房器具を使う機会が多くなることで室内の空気が乾燥してしまい、それが皮膚の乾燥を促してしまう。
  3. 水仕事や風邪予防のために手洗い回数が増えることで、皮膚のバリア機能を洗い落としてしまい皮膚表面の潤いが失われやすくなる。

皮膚の乾燥が進むと、皮膚の柔軟性が失われ、皮膚が割れて「ひび」や出血を伴うような「あかぎれ」を起こしてしまうのです。

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冬期はこのようにさまざまな要因から、「ひび、あかぎれ」が起こりやすくなっています。「ひび、あかぎれ」には皮膚表面の潤いを保ち、皮膚の乾燥を防ぐ対策が必要です。

「しもやけ」とは?

しもやけ」とは、寒冷にさらされることによって起こるうっ血、カユミ、腫れなどの皮膚症状のことです。
しもやけの症状は、手足の指が赤く腫れて膨張するタイプと、赤紫色の斑点が手の平などのあちこちにできるタイプの2つに分けられます。真冬に起こるイメージですが、初冬や春先にも多く、末端の部位(手足、耳の縁、耳たぶ、鼻の頭など)が赤紫色に腫れてカユミを伴います。また、ひどくなると水ぶくれや皮むけができて痛みがでることもあります。

しもやけは寒さで末端の血管が収縮し、血流が悪化することで起こります。身体全体の筋肉量が少なく体温の低い人ほど、体温が奪われないように身体の先端部の血管が収縮しやすく、しもやけを発症しやすくなります。そのため、しもやけは次のような人に起こりやすい特徴があります。

しもやけを発症しやすい人

  • 高齢者(筋肉量の少ない痩せ型の人)
  • 屋外で肌の露出機会の多い子供
  • 「高血圧」や「高脂血症」などで動脈硬化を起こしている人
  • 遺伝的に起こりやすい人

また、手や足を濡れたままにしたり、湿ったままの靴や靴下を履き続けて足を冷やしてしまうことでも起こりやすくなります。日頃から手足を冷やさないように注意し、また手袋などで保温の対策を心掛けましょう。

ホノミ漢方の対策は…?

ひび、あかぎれ、しもやけの外用薬として、ホノミ漢方では、
チェリメントAG軟膏赤色ワグラス軟膏をご用意しております!

チェリメントAG軟膏

チェリメントAG軟膏

天然物由来の成分アライトインとグリチルレチン酸を中心に、カユミや、荒れた皮膚の炎症を鎮めるように働きます。

赤色ワグラス軟膏

赤色ワグラス軟膏

当帰(トウキ)・紫根(シコン)のゴマ油抽出エキスの”チコニイル”配合で新しい皮膚の形成を助け、ひびやあかぎれでできた傷口を治すように働きます。また乾燥した皮膚を優しく保護する親油性の軟膏です。

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  • カユミを伴い、ひびやあかぎれ、しもやけが軽度の場合は…
    ピンクの軟膏「チェリメントAG 軟膏」
  • 患部の皮膚が割れて傷や出血が見られるような場合は…
    赤色の軟膏「赤色ワグラス軟膏」

をお使い下さい。

image008これらのお薬は、皮膚の状態や症状によって使い分けることが大切です。
そのため、使用に際しては、ホノミ漢方会会員の薬局・薬店の先生方とよくご相談いただき、医薬品に添付してある「使用上の注意」をよく読んでお使いください。

生活習慣で気を付けること

「ひび、あかぎれ」、「しもやけ」の対策は、身近なところから始めることができます。
以下のことに気をつけて、予防や治療に活かしてください。

ひび、あかぎれ、しもやけの養生法
1)ひび、あかぎれ…水仕事や手洗いに注意しましょう!
  • 水仕事をすると洗剤や水が皮膚の脂質を奪うため、皮膚が乾燥してバリア機能が低下しひび、あかぎれが起こりやすくなります。水仕事の際はゴム手袋などを使って皮膚の乾燥を防ぎましょう。
  • また水仕事や手洗いの際に落ちてしまった皮膚表面の潤いバリアを補うために、保湿効果のあるハンドクリームを活用するのが効果的です。
image009 2)しもやけ対策に…血流を良くしましょう!
  • 自分で腕や足をよく動かし、手指や足指でグーパーの動作を繰り返して血液の流れを良くするのが効果的です。
    ゆっくり時間をかけて、朝晩それぞれ30回前後行うのが良いでしょう。
  • 喫煙は末梢血管の血液循環を悪化させますので、喫煙をされる方はできるだけ控えるように心掛けましょう。
3)食事にも気を遣いましょう!
  • ビタミンAビタミンEビタミンB2は、皮膚の乾燥を防ぎ皮膚の細胞を再生させる働きがあります。また、ビタミンEは血行を良くする働きもあることから、しもやけの治療薬として使われることもあります。
    image010これらのビタミンが豊富に含まれる食材は…

      
    ビタミンA…レバ―、卵黄、緑黄色野菜
    ビタミンE…穀類、豆類、緑黄色野菜
    ビタミンB2…サバ、カレイ、牛乳  ・・・等

皮膚に良い働きのあるビタミンを、食事の際は積極的に摂取するように工夫してみましょう。

夏の皮膚病

梅雨も徐々に終わりが近づき、いよいよ夏本番の季節がやってきました!
これからの季節は、海に!山に!と、楽しいレジャーを満喫できる季節ですが、同時に皮膚の症状を崩してしまいやすい季節でもあります。
今回は、夏場に気をつけたい皮膚病、「あせも」と「水虫」について紹介しましょう。

小児に多い…「あせも」

夏の暑さとは切っても切れないのが「汗」と「あせも」。
汗は、皮膚にあるエクリン汗腺という出口から分泌され、蒸発する時に皮膚の熱を奪うことで体温の上昇を防ぐ働きをしています。
しかし、汗をかいたまま放っておくと…

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汗腺は、大人も子供も同じ数だけ存在しています。
そのため身体の小さな子供では汗腺が密集しており、また大人よりも汗をかきやすいため、あせもを起こしやすくなります。
あせものできやすい場所は、頭、額、首、ひじの内側、脚の付け根やお尻、膝の裏側など。
赤ちゃんの場合には、おむつで覆われている場所も注意が必要です。

あせもといえども放っておくと、とびひなど細菌感染の原因となってしまうため、早い段階からの対策をとることが大切になります。

湿度と温度が引き金に…「水虫」

5人に1人が悩まされているとも言われる水虫は、真菌の一種の白癬菌が、「角質層」(皮膚の一番外側の層)に感染して起こる病気です。
では、白癬菌はどのようにして角質層に入り込むのでしょうか?

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このため、高温・多湿となる梅雨~夏場の季節は、水虫を発症・悪化させやすい季節なのです!
水虫は放置しておくと、白癬菌が角質層の深部にまで侵入し、治療が難しくなってしまうので、早期から対策を講じることが重要です。

ホノミ漢方の対策法は…?

image003「あせも」改善のお薬としてはホノザルベを、
「水虫」改善のお薬としてはアンカビンmic(ミック)
それぞれご用意しております!

 ホノザルベホノザルベは、痒み止めの成分が効果的に働くだけでなく、牡蛎(ボレイ)末配合のため使用後サラサラとした肌触りになり、あせもが辛い患部に使うと良い使用感を与えるお薬です。

アンカビンmic水虫・たむし用薬であるアンカビンmic(ミック) は、白癬菌を退治する抗菌成分に加え、紫根(シコン)などの皮膚新生を促す生薬成分が配合されている点が特長的なお薬です。

これらのお薬は、体質や病状を考えて正しく使用することが大切です。
使用に際しては、ホノミ漢方会会員の薬局・薬店の先生方とよくご相談いただき、医薬品に添付してある「使用上の注意」をよく読んでお使いください。

生活習慣で気をつけること

あせもや水虫の予防・改善には、次のようなことに気をつけると効果的です。

あせもの養生法

肌は清潔に!

夏の皮膚病1あせもの予防・改善・悪化防止には、何より肌を清潔に保つことが一番大切!
衣服や肌着は通気性が良く、吸湿性の高いものを選びましょう。
また、汗をかいたらそのままにせず、こまめに拭き取ったり、着替えたりすることが重要です。
汗を拭くときには、お湯でぬらしたタオルを使うと、汗腺が開いて汚れが落ちやすくなります。

湯船よりもシャワーで汗を流す。 

image005湯船で温まるとかえって汗が出てしまい、あせもが悪化することがあります。
シャワーで汗を流し、せっけんを使ってきちんと身体を洗う様にしましょう!
身体が充分に乾いてから衣服を着るようにしましょう。

爪は短く。手指は良く洗う。

image006皮膚をかきむしって傷つけないように、爪は短く切っておきましょう。
また、患部からの細菌感染を防ぐためにも、手指は良く洗い、清潔を保つよう心掛けましょう。

水虫の養生法

1日1回、必ず洗う 

image007付着した白癬菌が角質層に侵入するまで、最短でも36時間程度かかるといわれています。そのため、1日1回は必ずお風呂に入り、足を良く洗うことが水虫改善の基本になります。
特に指の付け根の部分は白癬菌が自然には落ちにくい場所であるため、丁寧に洗うようにしましょう。

靴の履き方の工夫と手入れ

足が長時間蒸れた状態にならないよう、靴の履き方と手入れに注意しましょう。
具体的には、次のようなことに注意すると良いでしょう。

  • 靴の工夫 …職場ではサンダルに履きかえたり、靴を脱ぐ時間を作るようにしましょう。
  • 靴の手入れ …毎日靴をかえ、履かない靴は日に干して乾かすようにしましょう。
  • 中敷の工夫 …除湿効果のある中敷を使うことも有効です。
  • 靴下の工夫 …木綿や麻など、蒸れにくい素材の靴下を選ぶと良いでしょう。
外用薬を使用する際の注意 

夏の皮膚病2外用薬を使用する場合は、痒いところだけでなく、周囲の指など広範囲に塗布することが大切。白癬菌が他のところにもついているかもしれないからです。
外用薬を使用するのは、薬が吸収されやすいお風呂上りが良いでしょう。
また、外用薬を使用して数週間程度で痒みが治まることもありますが、油断は禁物。表面の白癬菌は死んでも、角質の奥にはまだ菌が潜んでいることも多いのです。
症状が治まっても、数ヶ月間は外用薬を使用することが大切です。

肌あれ

肌荒れ

これからの季節は、空気が乾燥しやすく肌あれに悩む人が増えてきます。
肌は目につきやすく、異常を感じやすい部位でもあるため、肌のトラブルはとても気になるものです。
そこで今回は、「肌あれ」の原因とその対策法についてお話ししましょう。

皮膚の構造と働き

皮膚は人体最大の臓器であるといわれ、外界の刺激から守るバリア機能や、乾燥から守る保湿機能体温調節機能などの重要な働きをしています。

皮膚の構造皮膚の構造  皮膚は、外側から順に「表皮」「真皮」「皮下組織」の3つの層から成ります。
一般的に、表皮のことをさして肌と呼ぶことが多く、私たちが普段目にして触れているところは、表皮の一番外側の「角質層」という部分です。
角質層では、たえず汗や皮脂が分泌されており、表面を皮脂膜が覆って水分の蒸発を防いで、皮膚を保護しています。

肌のターンオーバー

私たちの肌はたえず新しい細胞がつくられて、生まれ変わっています。
表皮の一番内側でつくられた細胞は、徐々に押し上げられていき、約14日で表皮の一番上の角質層まで達します。その後、約14日でアカとしてはがれ落ち、新しい細胞に入れ替わります。この約28日周期で肌が生まれ変わるサイクルをターンオーバーといいます。

肌あれとは?

肌あれとは、肌が乾燥して、カサカサしたりひび割れたりすることをいいます。
健康な肌は、角質細胞がきちんと並び、その間を角質細胞間脂質が満たして水分を保っています。また、皮脂膜が表面を覆って水分の蒸発を防いでいます。
しかし、正常なターンオーバーが行われないと、皮脂膜や角質細胞間脂質が減って水分が蒸発しやすくなり、肌が乾燥して表面の角質がはがれ落ちやすくなります。

角質層の拡大図では次に、なぜこのような肌あれを起こすのか、その原因についてご紹介しましょう。

肌あれの原因

肌あれの原因にはさまざまなものがあります。

気候

冬は空気が乾燥しやすく、気温が下がって新陳代謝が悪くなるため、肌が乾燥して肌あれを起こします。また、夏でもエアコンの効いた部屋は空気が乾燥しやすいため、肌あれを起こしやすくなります。

睡眠不足肌あれ1

肌のターンオーバーは、夜の10時~深夜2時頃に最も活発になるといわれています。そのため、夜更かしして他の活動にエネルギーが使われていると、正常なターンオーバーが行われず肌あれを起こしてしまいます。

加齢

肌の乾燥を防ぐ皮脂の分泌量は、加齢に伴って減っていきます。皮脂の分泌量が減ると、肌のバリア機能が低下して肌あれを起こしやすくなります。

肌あれ2栄養バランスの乱れ

健康な肌をつくるためにはビタミンやミネラル、良質なタンパク質などの栄養をしっかり摂ることが必要です。そのため、これらが不足すると肌あれを起こしてしまいます。

疲労やストレスimage008

疲労やストレスがたまると、自律神経の働きが乱れて肌の血流が悪くなって、肌あれが起こります。

一般的な肌あれ対策

一般的な肌あれ対策皮膚の水分を保って乾燥を防ぐ保湿剤や、健康な皮膚を保つために必要なビタミンB2、B6、Cなどのビタミン剤の内服薬が使用されます。 しかしこれらの対策で症状が良くなっても、使用を中止するとまた肌あれを起こしてしまうことが少なくありません。

ホノミ漢方の肌あれ対策

コイクラセリド錠ホノミ漢方には、肌あれに良いお薬としてコイクラセリド錠」「コイクラセリド」 があります。

「コイクラセリド錠」「コイクラセリド」は、肌あれ・いぼを改善するように考え出された生薬製剤です。

肌あれに良い生薬:ヨクイニン
ヨクイニンというと、あまり馴染みがないかもしれませんが、実はお茶によく使われるハトムギのことです。このハトムギの種子の皮を除いたものをヨクイニンと呼び、肌の調子を整える働きがあります。

また、日常の生活習慣では、次のような肌あれを防ぐ養生法に気をつけましょう。

肌あれを防ぐ養生法

睡眠をしっかりとる

肌のダメージは、眠っている間に補修されるため、睡眠をしっかりとることが重要です。肌のターンオーバーは、夜の10時~深夜2時頃に最も活発になるといわれているため、なるべく早めの就寝を心掛けましょう。

適度な運動をする

適度な運動は、肌の血行を良くするだけでなく、肌あれの原因となるストレスを発散させる効果があります。

栄養バランスの良い食事をする

image006健康な肌をつくるためには、ビタミン類を充分に摂ることが大切です。
肌あれを起こしているときは、つい外側からのケアに目がいきがちですが、バランスの良い食事でからだの内側から整えることも大切です。

室内の湿度を保つ

エアコンの効いた部屋は空気が乾燥しています。そのため、加湿器を利用したり、室内に濡れたタオルを干すなどして、部屋の湿度を保つようにすると良いでしょう。

ニキビ

「青春のシンボル」とも呼ばれ、思春期には誰しも一度は経験があるニキビ。最近では、20代以降の大人ニキビに悩まされる方も増えているようです。

今回は、ニキビができるしくみとその改善策について紹介しましょう。

ニキビの原因は?

ニキビの原因は?ニキビは10代の始め、第二次性徴期とともにでき始め、高校生の頃に最も悪化します。ニキビがこの時期に起こりやすいのは、ニキビの原因に男性ホルモンが大きく関係しているからなのです。
男性ホルモンは、女性の体内でも分泌されます。特に思春期の時期や、大人の女性でも生理の前にはホルモンのバランスが崩れやすくなります。その結果、女性でも男性ホルモンの働きが強くなり、ニキビが出来やすくなるのです。

男性ホルモンは、皮脂の分泌を増加させる働きがあります。男性ホルモンの増加によって皮脂が大量に分泌されると毛穴が詰まり、毛孔(毛の生えてくる孔(あな))の中でアクネ菌が増殖して炎症が起き、ニキビが出来てしまいます。

ニキビができるのはアクネ菌のせい?

アクネ菌というと「ニキビを起こす悪い菌」と考えている人も多いかと思いますが、アクネ菌自体は誰の肌にでもいる菌(常在菌)の一種。ニキビを悪化させる要因の一つにはなるものの、アクネ菌だけが原因でニキビが起こるわけではありません。
アクネ菌は空気が苦手な菌(嫌気性菌)であるため、毛孔の中に住み着いています。普段はおとなしくしているアクネ菌ですが、皮脂を栄養に増殖する性質のため、皮脂の分泌が増えると多量に増え、ニキビを悪化させていくのです。

ニキビができるしくみは?

ニキビができるしくみは?ニキビは毛孔に起こる疾患です。毛孔は皮膚の奥で皮脂腺(皮脂が分泌される腺)とつながっています。皮脂腺から分泌された皮脂は、毛穴を通って皮膚の表面へと出てきます。皮脂は皮膚の表面を保護し、潤いを与える働きがあるのですが、分泌される量が増えすぎると、ニキビができやすくなってしまいます。

では次に、ニキビができる仕組みを、順を追って説明しましょう。

ニキビができるしくみ
  1. image003 男性ホルモンの分泌が増えると、皮脂腺が刺激され、皮脂が大量に分泌されます。すると、皮脂が毛穴を通過しきれず詰まってしまい、皮脂や角質が毛孔の中に溜まって、しだいに膨らんでいきます。
    これがニキビの初期、「面皰(めんぽう)」と呼ばれる状態です。
  2. image004 面皰ができると、元々毛孔の中にいたアクネ菌が、皮脂を栄養源として急激に増殖を始めます。すると患部は炎症を起こし、赤く腫れてきます。
    この状態は「丘疹(きゅうしん)」と呼ばれます。これが一般に言うニキビの状態です。
  3. image005さらに症状が進行すると、患部は化膿を起こし、毛孔の中に膿が溜まってきます。炎症・腫れはさらに強くなり、痛みを伴うこともあります。
    この状態は「膿疱(のうほう)」と呼ばれます。
    外見上は、赤く腫れたニキビの中心部に黄色い膿が見えている状態です。

このようにニキビは、過剰な皮脂の分泌が主な原因で起こります。そのため、顔や胸、背中など、皮脂腺が多く、皮脂の分泌が活発な部分にできやすいのです。

また皮脂の分泌過剰のほかにも、一時的なビタミン代謝異常、ストレス、自律神経の乱れ、胃腸の働きの不調…等、様々な原因が加わることで、ニキビは発生・悪化します。

現代医学での治療法は?

image006皮脂の分泌を抑える外用薬や、アクネ菌の増殖を抑える外用薬が使用されます。
またニキビの数が多い時には、抗生物質の内服薬なども使われます。

しかしこれらの薬は、使用している間はニキビの発生を抑えることが出来ても、使用を中止するとニキビが再発してしまうことが少なくありません。

ホノミ漢方のニキビ対策

ニキビの改善のためには、皮脂のコントロールとともに、皮膚で炎症を起こしやすい体質の改善を図ることが大切です!

アクトマン
ワグラスD錠
ホノミ漢方には、ニキビを始めとする皮膚病改善のお薬として
「アクトマン」 「ワグラスD錠」があります。

  • 炎症を起こしやすい体質のニキビに…
    皮膚の炎症を鎮める働きのあるアクトマンを!
  • 化膿した状態に…
    膿を排出し、患部の腫れを改善するワグラスD錠を!

さらに、生理前後にニキビができやすい女性の場合には、血行の乱れから起こる女性の種々の苦情を改善するエッキ錠も有効です!
また、日頃の生活習慣の中では、次のようなことに気をつけましょう。

ニキビの養生法

こまめな洗顔

ニキビの予防・改善のためには毛孔に皮脂を詰まらせないようにすることが大切!特に皮脂の分泌が多くなる夏場や生理前には、洗う回数を増やしたり、洗顔の際に冷水よりぬるま湯を使うと効果的です。

頭髪・衣服が患部に触れないようにする

ニキビが出来ているところに頭髪や衣類がかかると、皮脂の除去が邪魔されたり、刺激によってニキビが悪化することがあるため、なるべく避けるほうがよいでしょう。

お化粧の方法

油性のものや、皮膚への粘着性が高いものは、毛孔を塞いでニキビを悪化させてしまいますので、避けた方が良いでしょう。また、ニキビを隠すために厚化粧をすることは、ニキビの悪化を促進してしまいます。

バランスの良い食事を心がける

健康な皮膚をつくるためにはビタミン類を充分に取る必要があります。また便秘はニキビを悪化させる要因になりますので、食物繊維を積極的に摂ることを意識しましょう。

image006ストレスを溜めない、しっかり発散する

ストレスがかかると、ホルモンバランスを始めとする身体の働きが乱れてしまいます。睡眠をしっかりとり、ストレスを発散できる方法を実行しましょう。

痔疾

排便時の出血や肛門部の激しい痛みを起こす「痔疾」。その恥ずかしさから、誰にも相談できずに一人で悩んでいる方も多いのではないでしょうか? 

image001実は、成人の3人に1人は痔に悩んでいると言われるほど、痔は身近な病気なのです。しかも、痔は男性の病気だというイメージがあるかもしれませんが、若い年代では意外にも男性より女性の方が痔の症状を訴える方は多いのです。
そんな辛いお尻の病気“痔”とは、いったいどのようにして起きるのでしょうか?また、痔を引き起こす根本的な原因はどこにあるのでしょうか?
そこで、今回は『痔疾』についてお話しすることにしましょう。

痔疾とは? ~肛門の構造~

【肛門の構造】
【肛門の構造】※『きょうの健康』より
図『きょうの健康』より

痔疾とは肛門周辺の病気の総称で、大きく分けて「痔核(いぼ痔)」、「裂肛(切れ痔)」、「脱肛(で痔)」などの種類があります。これらの痔の特徴を見ていく前に、まずは痔が起こる肛門の構造について確認しておきましょう。

肛門とは、大腸の末端部である直腸とつながった奥行き約3cmほどの部分(右図image003 )であり、直腸に溜まった便を規則正しく体外へ送り出す働きをしています。
この肛門の中間辺りには、粘膜が歯のようにいりくんだ「歯状線」があります。この歯状線より上の部分は、直腸とつながった粘膜でできているので、痛みを感じることはありません。しかし、歯状線より下の部分は皮膚でできているので、痛みにはかなり敏感です。
また、肛門と直腸の周りを囲む「括約筋」の近くには、毛細血管や筋繊維などが集まってできた、軟らかい弾力性のある「肛門クッション」があります。この部分は、非常に細かい血管が網の目のように走っており、ちょっとしたことで血流が滞りうっ血を起こしやすい場所です。

痔疾の種類と特徴

それでは、さまざまな種類の痔がある中でも、男女ともにその半数以上を占める痔核(いぼ痔)と、特に女性に多い裂肛(切れ痔)について、その特徴を見ていきましょう。それぞれの痔が肛門のどの部分に発生するかによって、起こってくる症状も異なります。

種類 痔核(いぼ痔) 裂肛(切れ痔)
肛門の状態  image004 image005
起こり方 排便時に強く息むなどして肛門に負担がかかると、肛門クッションの血流が滞り、うっ血を起こしていぼ状に膨らんできます。 便秘になって、太くて硬い便を無理やり押し出そうとした時、歯状線より下の皮膚の部分に縦に細く裂けたような傷が入ります。
主な症状
  • 歯状線より上側にいぼができた場合(内痔核)、痛みはほとんど感じませんが、排便時に出血を起こします。
  • 歯状線より下側にいぼができた場合(外痔核、中間痔核)には痛みを伴い、肛門部に腫れやふくらみなどが感じられます。
  • 痔核(いぼ痔)が大きくなると、排便時にいぼが肛門の外に出てくるようになります(脱肛)。
  • 歯状線より下側に傷ができるので、排便時に激しい痛みを感じます。
  • 出血は少なく、トイレットペーパーに少し血が付く程度です。
  • 裂肛(切れ痔)になると、排便時の痛みの恐怖から排便を我慢してしまいがちです。そうすると、ますます便秘によって便が硬くなり、余計に痔の症状が悪化するといった悪循環に陥ります。

現代医学での治療法

image006痔の症状で病院(肛門科)を受診すると、どのような治療が行われるのでしょうか?まず診察で痔の種類や状態を調べられた上でその治療法が決められます。痔の治療法としては、主に薬物療法と手術療法の2つがあります。

1)薬物療法

まだ痔の症状が軽いうちは、痛み止めや出血・腫れを抑える座薬や注入軟膏などが使用されます。また便秘がある時には、整腸剤や便を軟らかくするための内服薬などが勧められることもあります。

2)手術療法

痔の症状が悪化して、薬による治療だけではなかなかよくならない場合には手術が行われます。例えばいぼ痔の手術では、いぼの根元をゴム輪で縛って血流を止め、いぼの部分を壊死させて脱落させる方法などがあります。また切れ痔の予防策として、肛門を締める働きをする「括約筋」の一部を切開し、肛門を広がりやすくする方法もあります。

これら現代医学での治療法は、今出ている症状に対して行われる「対症療法」です。例えば、痛みがあるから痛み止めを使う、出血するから止血剤を使う、いぼが大きくなってきたから切除する…。このように、出てきた症状を取り除く治療法も必要ですが、痔を起こしやすい体質から改善して、痔の根本的な治療を考えることも大切です。

ホノミ漢方では ~飲んで治す痔のお薬~

痔の根本原因は「肛門部のうっ血」です。痔を起こしやすい体質を改善するためには、この肛門部のうっ血を取り除くことが肝心です。このような身体の中からの体質改善については、漢方が得意とする分野です。
痔の症状に対してよく用いられる漢方薬に「乙字湯」というお薬があります。ただ、乙字湯はもともと江戸時代に武士の痔疾改善薬として考案されたお薬です。それゆえ、乙字湯は戦場で闘っている武士にも効くように考えられており、体力のある男性向けに使う内容となっているのです。
ところが、虚弱なタイプの多い現代人や女性の痔にも使うことを考えると、乙字湯の内容のままでは身体に合わず負担となってしまう場合もあります。そこで、この乙字湯の内容を踏まえて、現代人の身体に合うように、また女性でも安心して使えるように改良する必要があります。そうしてできたのが、
“飲んで治す痔のお薬”ホノミもへじ(カプセルタイプ)』です!

ホノミもへじの特長

① 胃腸の弱い人にも使えるように、胃腸に負担となる生薬の量を減らしています
② 女性の痔にも対応できるように、血行を改善する生薬が豊富に含まれています
③ 血管を強くして出血を止める働きのあるルチンを配合しています

痔疾の養生法

痔疾の改善には、お薬の服用だけでなく日頃の生活習慣を見直すことがとても大切です。痔を引き起こす直接の原因は、主に便秘や下痢といった便通の異常にあります。
そこで、日頃の生活の中では次のようなことに気をつけましょう。

image0071)便秘を防ぐ生活を!
  • 食物繊維が不足すると腸の動きが遅くなり、便が硬くなって便秘を起こしやすくなります。野菜や果物類、海藻類など食物繊維の豊富な食材を毎日の献立の中に上手に取り入れましょう。
  • 適度な運動は腸の働きを活発にさせるので、便秘の解消につながります。また、身体を動かすことで全身の血液循環もよくなるので、肛門部の血行不良も改善することができます。
image0082)下痢を防ぐ生活を!
  • 食べ過ぎによる消化不良、アルコール飲料の飲み過ぎ、また寝冷えなどが下痢の原因となったりします。
    暴飲暴食を避け、消化のよい食事を心がけましょう。 
  • ストレスなどで下痢を起こす「過敏性腸症候群」の疑いがある場合には、病院を受診してその対処法を医師と相談する必要があります。
image0093)香辛料やアルコールを控えましょう!
  • 香辛料などの刺激物は、辛みの成分が消化されずに便の中に残り、肛門の粘膜を直接刺激することがあるので、なるべく避けるようにしましょう。 
  • アルコール類は末梢血管を拡張させたり肝臓に負担をかけることで痔を悪化させる要因となるので、過度の飲酒は控えましょう。
4)身体を冷やさないように!image010
  • 身体を冷やしてしまうと血行不良を起こして痔を悪化させてしまいます。冷たい飲み物や冷房の効かせ過ぎなどで身体を冷やさないことが大切です。
  • お風呂にゆっくりと浸かって身体を温めることで、全身の血行がよくなって痔の症状を改善することができます。

高齢者の便秘

最も気になる症状-便秘季節の変わり目になると増えてくるのが「便秘」の悩み…

厚生労働省が行った国民生活基礎調査(平成22年)を見てみますと、便秘は女性に多く見られる一方で、そのピークは高齢者にあることが分かります。

そこで、今回は「高齢者の便秘」について、お話することにしましょう。

腸の働きとは?

image002口から入った食べ物は胃で消化された後、小腸へ送られ、そこで栄養と水分の約9割が吸収されます。
その後、小腸で吸収されなかった液状の食べ物の残りかすは、大腸へと送られてきます。

大腸は、盲腸→上行結腸→横行結腸→下行結腸→S状結腸→直腸から成り、蠕動運動(大腸壁の筋肉の伸縮運動)によって、小腸から送られてきたものを先へと進めながら、徐々に水分を吸収していき、液状だった残りかすを固める働きがあります。

便秘とは?

「便秘」とは、腸の中で大便が滞ってしまった状態です。
便秘のはっきりした定義はなく、一般的には「3~4日以上便通がない」場合に、便秘と言われることが多くあります。
ただ、毎日排便があっても、「スッキリ便が出ない…」「便が硬い…」といった症状を不快に感じていれば、便秘と言うこともあり、排便の頻度や不快感の有無で判断します。

便秘は、次の2つのタイプに分けられます。

便秘のタイプ 仕組み
機能性便秘 腸の働きが鈍くなったり、けいれんするなど、機能が悪くなって起きる
器質性便秘 腸の中で炎症を起こしたり、腫瘍(ポリープなど)ができるなど、腸における病気が原因で、腸管内が狭くなることによって起きる

image003この2つのうち、多いのは「機能性便秘」の方で、とくに高齢者の場合は、腸の働きが低下し、大便を押し出す力が弱くなったために起こる便秘が多く見られます。

便秘が高齢者に多いのはなぜ?

冒頭の国民生活基礎調査にもありました通り、便秘は高齢者に多く見られますが、なぜ高齢者に多いのでしょうか?その理由としては、次の4つが挙げられます。

食事の量が減る 高齢になると、若い頃に比べて、食事の量が減ってくる。
すると、大便の量が少なくなるため、便意を催しにくくなる。
腸の働きが
低下する
加齢に伴って、腸の働きが低下し、大便が腸にとどまる時間が長くなることによって、便が硬くなって出にくくなる。
便を押し出す力が
弱くなる
排便するときに必要な腹筋や肛門括約筋が弱くなってしまい、便を押し出しにくくなる。
便意を
感じにくくなる
大便が直腸に到達すると、直腸の神経が感知して大脳を刺激し、便意を感じるが、直腸の知覚が低下して便意を感じにくくなる。そのため、排便のタイミングを逃してしまう。

ホノミ漢方における便秘対策は?

image004一般的な便秘対策と言えば、下剤で怠けた腸に刺激を与えて動かし、排便を促していく方法です。
しかし、腸の働きが弱ってきている高齢者の場合、刺激で腸を動かそうとするだけの対策では、かえって負担になってしまうことを考えておかなくてはなりません。

まず、便秘には6つの原因があることを知っておく必要があります。

  1. 胃酸過多
    胃の働きが亢進して胃酸が多くなると、便秘を起こしやすくなります。
  2. 腸の働きが悪い
    腸の働きが強すぎても、弱すぎても大便がスムーズに運ばれず、便秘になってしまいます。
  3. 血液の巡りが悪い
    腹部の血行が悪いと栄養も運ばれず、腸が充分に働くことができないため、大便が滞ってしまいます。
  4. 胆汁が小腸に分泌されない
    胆汁は食べ物の消化を助けたり、腸の蠕動運動を促す働きがありますが、その胆汁が不足すると、便秘を起こしやすくなります。
  5. 肝臓が炎症を起こして胆汁分泌が上手くできない
    肝臓は胆汁を作り出す働きがありますが、その肝臓で炎症を起こすと、胆汁が充分に作られなくなり、不足します。
  6. 精神的ストレス
    精神的なストレスが続くと、自律神経が緊張して腸の働きが乱れるため、排便がスムーズにできなくなります。

そして、ホノミ漢方には、生薬の働きを活かしながら、上記の6つの原因を踏まえた対策がとれるよう工夫された便秘のお薬があります。
それが『ハニドール』です。

ハニドールを構成する成分について、ご紹介しましょう。

=息切れが起こる仕組み=

  • 胃の調子を整える:牛胆・厚朴
  • 腸に適度な刺激を与え、大便を先に進める:大黄
  • 大便の表面を軟らかくし、 排便をスムーズにする:ジオクチルソジウムスルホサクシネート
  • 腹部の血行を良くする:芍薬
  • 胆汁の分泌を促す:牛胆
  • 自律神経の働きを整え、腹部の張りを鎮める:枳実・厚朴

このように、ハニドールは様々な角度から対策をとることができ、高齢者の便秘にもお使い頂けます。

また、胃腸虚弱が主な原因となって便秘を起こしている場合は、腹部の血行を良くするとともに、胃腸の自発的な働きを活発にしていく対策が必要となります。

そのために『パナパール錠』を服用する方法もあります。

さらに、便秘対策には、日頃の養生が欠かせません。次のような養生法を日常生活の中で意識しておきましょう。

日常の生活で意識することは?

高齢者の便秘1 1)食物繊維が豊富な食べ物を積極的にとるようにする

食べ物に含まれる食物繊維は、胃や腸で消化・吸収されないまま、大腸へと進み、腸内の水分を集めて便を軟らかくしたり、大便を形作ったりする働きがあります。
食物繊維には、水溶性(水に溶ける)と不溶性(水に溶けない)の2つがあり、両方の食物繊維をバランスよくとることが大切です。

(水溶性食物繊維:海藻類、果物類、野菜類など
 不溶性食物繊維:穀物類、いも類、豆類、野菜類など)

高齢者の便秘22)食事は規則正しくとる

食事の時間が不規則になると、胃や腸などの機能を司る自律神経のバランスが崩れてしまいます。そのため、食事は1日3食、規則正しくとることが大切です。
また、食べ物が胃に入ると、反射的に排便が促されますが(胃・大腸反射)、この反射は朝が最も強いので、毎朝決まった時間に朝食をとるようにしましょう。

3)適度に身体を動かす

image009高齢になると運動不足になりがちで、それによって便を押し出す腹筋が弱くなってしまいます。
適度に身体を動かすことによって、全身の血行が良くなり、胃腸の働きが活発になりますし、腹筋の力が高まって、排便しやすくなります。

花粉症

image001春の訪れとともに猛威をふるう花粉症。街角では、マスクをしている人の姿をあちらこちらで見かけるようになります。
そこで今回は、これからの季節に多くの人を悩ませる「花粉症」についてお話ししましょう。

花粉症とは

花粉症は、スギやヒノキといった植物の花粉によって鼻や目などでアレルギー反応が起こる病気です。クシャミ・鼻水・鼻づまり・目のカユミなどの症状が起こるのですが、これらの症状は花粉の飛散量が多いほど悪化します。
また、飛散量が多いと、これまで花粉症でなかった人が新たに花粉症を発症することも多くなると言われています。

では、花粉の量はどのような時に多くなるのかと言いますと…

前年の夏の天候(日照時間、最高気温、降水量)との相関が高いことが知られています。中でも日照時間との関係が深く、これは光合成によって花粉を飛ばす雄花の生産量が多くなるためだと考えられています。 花粉が多く飛散した翌年は飛散量が少なくなり(裏年)、少ない年の翌年は多くなる(表年)というように、花粉の飛散量は交互に増減する傾向があります。

花粉の有病率また、花粉の飛散数自体が年々増加する傾向にあり、過去10年間の花粉飛散数の平均値を比較すると、東京では10年前の約2倍も多く飛散しています。
この飛散数の増加なども関係し、花粉症の有病率は全国平均で29.8%にもなり、今後も増え続けることが予想されます。
花粉症はまさに、現代の「国民病」ともいえる病気の1つです。

花粉症の起こる仕組み

花粉症は次のような過程を経て発症します。image004

現代医学では…

現代医学では、症状を抑える薬を用いる「薬物療法」が中心です。また、病院などの医療機関では、原因となっている花粉のエキスを少しずつ注射することで花粉の反応を弱めていく「減感作療法(免疫療法)」や、鼻の粘膜を切除したりレーザーで焼いたりする「手術療法」を行うこともあります。
市販されている鼻炎薬には、次のような成分が配合されています。

成分 働き
抗ヒスタミン薬
(クロルフェニラミン、マレイン酸塩など)
肥満細胞から放出されたヒスタミンなどの化学伝達物質の受容体への結合を防ぎ、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状を緩和します。副作用として、「眠気」「口渇」などの症状が起こることがあります。
副交感神経抑制薬 
(ベラドンナ、総アルカロイドなど)
副交感神経の働きを抑制し、鼻汁の分泌を抑えます。同時に、この副交感神経抑制作用により、鼻汁だけでなく唾液の分泌も抑えることで起こる「口渇」や、「眼圧上昇」「排尿困難」などの副作用が出ることが知られています。
交感神経刺激薬
(プソイドエフェドリン、フェニレフリンなど)
血管収縮作用により、鼻粘膜のうっ血を改善し、鼻づまりを解消します。しかし、鼻粘膜血管以外の交感神経を興奮させる働きにより、心臓や血圧に問題のある人、虚弱者などは服用に注意が必要とされています。

漢方では…

image006花粉症に一般的によく使用される漢方処方と言えば、「小青竜湯」。 その構成生薬を見てみますと、

麻黄・甘草・細辛・五味子・乾姜・半夏・芍薬・桂皮

であり、これらの内、「麻黄」という生薬が小青竜湯という処方の中心的な働きを担っています。
この麻黄には交感神経興奮作用があり、鼻水や鼻づまりの症状を効果的に鎮めていく働きがあります。しかし一方で、麻黄の交感神経を興奮する働きに耐えることができない次のようなタイプの方への使用には、注意する必要があります。image007

ホノミ漢方では…

ホノビエン錠deux花粉やハウスダストなどによるアレルギー性鼻炎の改善薬として、
ホノミ漢方には生薬配合鼻炎薬「ホノビエン錠deux」があります。

ホノビエン錠deuxはアレルギー症状を改善するd-クロルフェニラミンマレイン酸塩などの成分に加えて、鼻炎症状を改善する6種類の生薬が配合されており、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどのつらいアレルギー症状を取り除いていきます。

<ホノビエン錠deuxを構成する薬物>

image008このホノビエン錠deuxには副交感神経抑制薬が配合されていないため、「口が渇きにくいタイプの鼻炎薬」ということができます。
また、市販されている鼻炎薬の多くに配合されている交感神経刺激薬や、「麻黄」といった生薬も配合されておらず、その代わりとして鼻炎症状を改善する6つの生薬が配合された内容となっています。

日常生活で気をつけること

病気を治療する上では、日頃の養生が非常に大切です。そこで、日常生活における花粉症対策について、ご紹介しましょう。

花粉症対策としてまず大切なことは、
『アレルギーを起こす原因となる花粉との接触をできる限り防ぐこと』です。
そこで、日常生活での花粉を避けるポイントとして、以下のことに気を付けましょう。

外出する時

花粉症1花粉の飛散量が多い日の外出は控える

天気予報などで花粉の飛散量をチェックし、多い日はなるべく外出を控えましょう。

マスクやメガネをする

マスクやメガネなどで花粉との接触を防ぎましょう。

家に入る前に花粉を払い落とす

家の中に花粉を持ち込まないようにしましょう。

花粉症2帰ったら、手洗い・洗顔・うがいを

花粉は手や顔にも付いています。また、うがいで喉に入った花粉も洗い流しましょう。

家の中では

洗濯物はなるべく屋内に

外に干した場合には、取り込む前に花粉を払い落とすようにしましょう。

部屋が乾燥しない様にする

花粉の粒子は湿気を含むと重くなりすぐに落下するため、部屋の中は加湿しましょう。

また、漢方の考え方の1つに「陰陽五行説」というものがあり、
その中では
陰陽五行説『鼻の病気を治していくためには、胃を大事にすることが必要』と考えられています。
そのため、
・規則正しい食生活を送ること
・暴飲・暴食を避けて、胃をいたわること
などを心がけることが、鼻の病を治す時の大切なコツになります。

アレルギー性鼻炎

スギ、ヒノキの花粉が飛散する季節がやって来ました。
花粉症は国民の2割が毎年かかると言われ、国民病、はたまた自然災害と言っても良い状況です。
そこで、今回はアレルギー性鼻炎の改善方法についてご紹介しましょう。

アレルギー性鼻炎の改善目標は

image001

  1. 症状はない、あるいはあってもごく軽度で、日常生活に支障のない、薬もあまり必要でない状態。
  2. 症状は安定していて、急に悪化することは滅多になく、悪化しても長引かない状態。
  3. アレルギー性鼻炎を引き起こす物質(アレルゲン:スギ花粉等)によっても鼻炎症状が起こらない、または起こっても軽い状態。

・・・これらを目標に改善することになります。

アレルギー性鼻炎の治療は

アレルギー性鼻炎の治療にとって大切な医師、薬局・薬店とのコミュニケーション、現代医学の薬物療法についてご紹介しましょう。

image003_2(1)医師や薬局・薬店とのコミュニケーション

治療への意欲、病気や治療法への理解を深めるためにも、医師、薬局・薬店とコミュニケーションをよくし、互いにアレルギー性鼻炎改善のパートナーになるべきと言われています。特に日記などをつけてその内容について話し合うと、抗原の発見や日常生活についての改善などに結びつきます。

(2)薬物療法

抗アレルギー薬、ステロイド薬、自律神経作用薬が一般的に用いられます。

1)抗アレルギー薬

アレルギーを引き起こすヒスタミン等の体内物質を遊離させるのを防いだり、その働きを阻害します。 

2)ステロイド薬

ステロイド薬はアレルギーによる鼻粘膜の炎症を鎮める目的で、一般的に噴霧(局所)して使用します。しかし、重症例の場合、ステロイド薬の内服を行うこともあります。但し、アレルギー性鼻炎に対するステロイド薬の内服はその副作用を考えると、短期の使用にとどめるべきと言われています。

3)自律神経作用薬

  1. 交感神経刺激薬
    アレルギー性鼻炎での鼻づまりは鼻粘膜のうっ血、浮腫などにより起こりますが、交感神経刺激薬により鼻粘膜血管が収縮し、鼻づまりは一時的に改善されます。しかし、点鼻薬で用いた場合、連用すると効果の持続は短くなり、使用後はかえって血管が拡張して腫れが悪化します。
  2. 副交感神経遮断薬
    アレルギー性鼻炎での鼻水は副交感神経遮断薬が良いと言われています。しかし、くしゃみや鼻閉には効果がありません。また、唾液や涙液の分泌を抑制しますので口渇が起こったり、目が乾いたりします。

漢方では

(1)アレルギー性鼻炎には麻黄剤?

漢方ではアレルギー性鼻炎に“麻黄”という生薬が配合された漢方処方(麻黄剤)を使用することが多いものです。中でも「小青竜湯」がよく使用されています。
この麻黄という生薬にはエフェドリンという成分が配合されています。このエフェドリンは交感神経を興奮させる働きがありますので、心臓の働きを亢進させたり、血圧を上げたり、胃腸の働きを抑制したりします。そのため、麻黄配合の漢方処方は心臓や胃腸が弱い人は負担になることがあるのです。
現代人に胃腸の弱い人、心臓の弱い人が多くなっている状況を考えますと、果たして小青竜湯のような麻黄剤がよいのかどうか考え直す必要がありそうです。

(2)アレルギー性鼻炎と陰陽五行説

陰陽五行説漢方には陰陽五行説という考え方(※1)があり、病気を改善するには「虚する時はその母を補せ」という方法を取ります。
アレルギー性鼻炎は「」の病気ですから、「」に属する臓器の病気になりますので、「」の母親にあたる「」の働きを補う(良くする)ようにします。
この「」に属する臓器は「脾・胃」で、これは現在の“胃腸”にあたります。
つまり、アレルギー性鼻炎の改善には、胃腸の働きを良くしなければならない(胃腸に負担をかけない)といえるわけです。

-(※1) 陰陽五行説 -
この考えは、自然界に5つの元素(木、火、土、金、水)があり、この5つの元素が互いに助け合ったり、邪魔しあったりしてバランスを取っているという考えです。
この考えは自然界で生きて行くうえでも非常に役立つことから、各元素に体内の臓器などを当てはめ、病気などの改善に利用しようとしたわけです。

ホノミ漢方では

ホノビエン錠deuxそこで、お奨めしたいのが天然生薬の働きを活かした、口が渇きにくく、胃腸に負担をかけないアレルギー性鼻炎のお薬
ホノビエン錠deuxです!

(ホノビエン錠deuxは6種の天然生薬にアレルギーを抑える薬物を配合した鼻炎薬です)

そして、お薬とともに養生がとても大切。その養生法について、ご紹介しましょう。

アレルギー性鼻炎の養生法

1) 胃腸に負担をかけない

規則正しい食生活を送り、清涼飲料水やアルコール飲料を飲みすぎない、スナック菓子を食べすぎないようにしましょう。

2)ストレスを上手に発散

ストレスを溜めると自律神経の働きが乱れてしまいます。趣味などを通じて気分転換を図りましょう。

そして、アレルギーを引き起こす代表的な物質(アレルゲン)である室内塵・ダニ、スギ花粉、ペットの毛などのアレルゲンと接触しないように・・・
(1)こまめに掃除をして室内塵・ダニを除去する。
(2)花粉情報に注意して、飛散の多い時期の外出を控える。

・・・などを励行しましょう。

アレルギー性鼻炎と蓄膿症

image001日本の全人口の約40%がかかっているアレルギー性鼻炎…
その代表格とも言える「花粉症」が増える時期がやってきました。
近年では、「蓄膿症(慢性副鼻腔炎)」を合併するケースも目立っています。
そこで、今回は「アレルギー性鼻炎」と「蓄膿症」についてお話しすることにしましょう。

アレルギー性鼻炎とは?

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アレルギー性鼻炎とは、鼻の粘膜でアレルギーを起こし、「くしゃみや鼻水、 鼻詰まり」などの症状が現れる病気です。 

アレルギーを招く原因物質(抗原)によって、次のように分けられます。

  原因物質 症状が現れる期間 症状の強さ
花粉症 花粉
(スギ、ヒノキ、イネ科の植物、ヨモギなど)
花粉が飛散する時期 強い
通年性アレルギー ハウスダスト
(ホコリやダニなど)
一年中 弱い

通年性アレルギーは、とくに若い世代に多く、5人に1人が通年性アレルギーとされています。

アレルギー性鼻炎が起こるしくみは?

人間の身体には、異物が侵入した際、それを排除しようとする「免疫」の働きがあります。
その免疫が、通常反応しないようなものにまで過剰に反応することによって、アレルギーが起こり、次のようなしくみで症状が現れます。

  1. 鼻の粘膜に異物が付着して、粘膜内の血球がそれを“抗原”と認識するimage003
  2. 侵入した抗原に対して「IgE抗体」が作られ、その抗体が肥満細胞と呼ばれる細胞の表面に付くimage004
  3.  再び抗原を吸い込むと、鼻の粘膜にあるIgE抗体と結合して、肥満細胞から「ヒスタミン」や「ロイコトリエン」という化学伝達物質が放出される
  4. image005 これら化学伝達物質が、鼻の粘膜の血管や神経に作用して、くしゃみや 鼻水、鼻詰まりの症状を引き起こす

アレルギー体質の人は、このIgE抗体が作られやすい傾向にあるようです。
また、抗原にさらされる機会の多い人ほど、IgE抗体ができやすいとも言われていますので、抗原を除去するのは大切な予防法の一つです。

次に、蓄膿症(慢性副鼻腔炎)について見ていくことにしましょう。

蓄膿症(慢性副鼻腔炎)とは?

image006鼻腔の周囲には、右のような4つの空洞があり、総称して「副鼻腔」 と言います。その副鼻腔の粘膜で、細菌やウイルスの感染によって炎症 を引き起こし、膿のような粘液がたまる病気が副鼻腔炎です。
膿の粘液には、炎症を引き起こす物質が含まれているため、たまる ことによってさらに炎症を招き、副鼻腔炎が長引いてしまったものが 「蓄膿症(慢性副鼻腔炎)」です。

先のアレルギー性鼻炎と蓄膿症はどちらも鼻の病気ですが、主な症状に違いがありますので、比較してみることにしましょう。

アレルギー性鼻炎と蓄膿症の主な症状は?(起こりやすい順に…)

アレルギー性鼻炎 蓄膿症
くしゃみ
鼻汁(サラサラした水様性の鼻汁)
鼻づまり
目のかゆみ
鼻づまり
鼻汁(ネバネバした鼻水や黄色い鼻汁)
後鼻漏(鼻水がのどのほうに流れる)
頭重感(特に、額や目と目の間が痛みます)
嗅覚障害(においが分からなくなる)

最近では、アレルギー性鼻炎を起こす人の約4割が、蓄膿症を合併しているとか…アレルギー性鼻炎が長期にわたることによって、鼻や副鼻腔の粘膜が慢性的に腫れ、蓄膿症を起こしやすいためと言われています。

では、アレルギー性鼻炎と蓄膿症について、一般的な治療法を見てみますと…

アレルギー鼻炎と蓄膿症の治療法は?

アレルギー性鼻炎 蓄膿症
抗原の除去、薬物治療(抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬の内服、ステロイドの点鼻など)、手術療法(肥厚した粘膜の切除) 鼻処置(鼻汁の吸引)、ネフライザー療法、薬物療法(抗菌薬や抗生物質、去痰剤など)、手術療法(副鼻腔の粘膜切除)

漢方でよく用いられる処方は?

image007アレルギー性鼻炎では「小青竜湯」が、そして蓄膿症では「葛根湯加川キュウ辛夷」 といった処方がよく用いられます。
これらの処方に共通して配合されている生薬と言えば…「麻黄」

アレルギー性鼻炎と蓄膿症(心臓の弱い人)麻黄の主成分エフェドリンは、鼻づまりを改善しますが、これは鼻粘膜の血管を収縮させるためです。
ただし、麻黄は鼻以外でも血管を収縮させ心臓への刺激作用があるため、次のような人に注意が必要です。

ホノミ漢方における治療法は?

鼻の病気 ホノミのお薬 特長
アレルギー性鼻炎 ホノビエン錠deux
ホノビエン錠deux
ベラドンナを配合しないため、市販の鼻炎薬に多く見られる“口渇”を起こしにくく、すばやくアレルギー症状を取り除いて、鼻炎による不快な症状を改善していきます。
蓄膿症 ホノミビスキン
ホノミ ビスキン
10種類の生薬の働きを活かし、鼻腔や副鼻腔に起こった炎症を鎮めながら、溜まった鼻汁(膿汁)を排出させて、蓄膿症による不快な症状を改善していきます。
image009漢方における陰陽五行説の考え方を大切に…

漢方には陰陽五行説という考え方があります。
その中で、病気を改善する上では「虚するときはその母を補せ」というルールがあります。
アレルギー性鼻炎や蓄膿症といった鼻の病気の場合、「」は「」に 属することから、その母である「土」に属する臓器の「脾・胃」、つまり 胃の働きを良くする(補う)ことが、鼻の病気を治す上で大切になるのです。
ホノビエン錠deuxやホノミビスキンは、鼻のことだけではなく、胃のことも大切に考えられているお薬です!

養生方法は?

病気の改善には、お薬の服用だけではなく、日頃の養生も大切!
そこで、その養生法についてご紹介しましょう

アレルギー性鼻炎の養生法

1)原因物質を避けましょう。

・外出するときはマスクやゴーグルなどをして、目や鼻から花粉が入らないようにします。
・ニットなど毛羽立った服装ではなく、表面がサラサラしたものを着用し、家に入る前は外で払うようにします。
・こまめに部屋の掃除をしてダニやホコリなどを取り除くようにします。

2)タバコやアルコールは控えましょう。

・タバコやアルコールは、鼻やのどの粘膜の線毛運動を低下させると言われています。

3)充分に睡眠をとりましょう。

・働き過ぎや睡眠不足は体力の低下を招くため、身体を休めることが大切です。

蓄膿症の養生法

1)身体の血行を良くしましょう。

・鼻づまりや鼻汁などの症状は、鼻部の血行不良が関係しているため、適度に運動したり、お風呂にゆっくりつかるなど、全身の血行を良くすることが大切です。

2)ビタミンAを豊富に含んだ食材をとり入れましょう。

・ほうれん草やにんじん、鶏や豚のレバーなどに豊富に含まれるビタミンAには、鼻の粘膜を強くする働きがあります。

3)胃に負担をかけないようにしましょう。

・鼻の病気全般に言えることですが、漢方の陰陽五行説の考え方に基づいて、胃をいたわる食生活を心がけます。

アレルギー性鼻炎と鼻かぜ

image001スギ、ヒノキの花粉が飛散する季節がやって来ました。
花粉によるアレルギー性鼻炎の方にとってつらい日々が始まります。
一方で、この時期はかぜをひくことも多く、とくに鼻かぜの症状は、アレルギー性鼻炎の症状と似ているので間違いやすいものです。
そこで、今回はアレルギー性鼻炎と鼻かぜについてお話をしていきましょう。

アレルギー性鼻炎

◆タイプと原因

一年中起こるもの(通年性アレルギー性鼻炎)と、季節的に起こるもの(季節性アレルギー性鼻炎)とがあります。

通年性アレルギー性鼻炎

ハウスダスト(家庭内の塵)、ダニ、真菌類などが原因で起こるものです。

季節性アレルギー性鼻炎

春のスギ、ヒノキなどの樹木花粉、春から夏のカモガヤなどのイネ科花粉、夏から秋のブタクサ、ヨモギなどの雑草花粉が原因となります。
この季節、鼻かぜとの区別で問題となるのが、この季節性アレルギー性鼻炎なのです。

◆症状

くしゃみ、鼻みず、鼻づまりが三大症状です。また、花粉が原因の場合は眼のかゆみを訴えることもあります。

◆実態

image002アレルギー性鼻炎は1960年の前半から始まった慢性副鼻腔炎の減少、軽症化と逆比例して1965年後半から増加し始め、1970年に入り数倍に急増し、なお増加を続けています。
最近ではスギ花粉症が有名ですが、ハウスダストによるアレルギー性鼻炎は都市で増加しています。
また、年齢層別鼻アレルギー有病率を見ますと、通年性アレルギー性鼻炎は若年層に、スギなどの花粉による季節性アレルギー性鼻炎は中年層に多い結果が出ています。

 

鼻かぜ(急性鼻炎)

◆原因は

アレルギー性鼻炎と鼻かぜかぜの一種でくしゃみ、鼻みず、鼻づまりといった鼻の症状だけを訴えますので、急性鼻炎とも呼ばれます。この鼻かぜの原因は、ウイルスやマイコプラズマや連鎖球菌などの病原微生物のほか、急な温度や湿度の変化を受け、身体を冷やしたりすると起こります。しかし、原因のほとんどがウイルスの感染によるものと言われています。

◆鼻かぜの症状

鼻や咽の粘膜の乾燥感、異常感などで始まり、くしゃみや大量の鼻水が出ます。そして、最初水のようだった鼻みずが、粘性の鼻みずになり、この鼻みずが鼻づまりを起こします。

◆“季節性アレルギー性鼻炎”と“鼻かぜ”の見分け方

くしゃみ、鼻みず、鼻づまりといった症状は共通していますが、それぞれの症状を確認していくと、いくつかの違いがあり、これが季節性アレルギー性鼻炎と鼻かぜを見分ける一つの目安になります。

  季節性アレルギー性鼻炎 かぜ
長さ 花粉が飛散している時期はずっと。 1~2週間
くしゃみ 連続してくしゃみが出る。7~8回以上。 続いても3~4回。
鼻みず 透明でサラサラ。水様性の鼻水。 初めはサラサラしているが、次第に粘性になり、黄色くなってくる。
熱・痛み 基本的になし。症状がひどくなっても微熱程度。 発熱や咽の痛みを伴うことが多い。
目のかゆみ 目のかゆみ、充血、なみだ等を伴うことが多い。 かゆみはない。
時期 毎年同じ時期・季節に症状が出る。 時期・季節に関係なし。

漢方では

(1)アレルギー性鼻炎・鼻かぜには麻黄剤

漢方では「異病同治(いびょうどうち)」と言って、違う病気でも身体の状態・体質などによって同じ漢方処方が使用されます。
特に、アレルギー性鼻炎や鼻かぜは鼻という体表に起こる病気ですので、“麻黄”という生薬が配合された漢方処方(麻黄剤)を使用することが多いものです。中でも「葛根湯」や「小青竜湯」などの処方がよく使用されています。

(2)鼻の病気と陰陽五行説

漢方では、陰陽五行説(※)という考え方に基づいて、鼻の病気の時には胃腸を大切にする考え方があります。
つまり、アレルギー性鼻炎や鼻かぜの改善には、胃腸に負担をかけないことが大切といえるわけです。
ところが、鼻の病気に使用される麻黄という生薬にはエフェドリンという成分が含まれています。
このエフェドリンは交感神経を興奮させる働きがありますので、心臓の働きを亢進させたり、血圧を上げたり、胃腸の働きを抑制したりします。
そのため、麻黄配合の葛根湯や小青竜湯などは、現代人に多い心臓や胃腸の弱いタイプには負担になることがあるのです。

-(※) 陰陽五行説
陰陽五行説この考えは、自然界に5つの元素(木、火、土、金、水)があり、この5つの元素が互いに助け合ったり、邪魔し合ったりしてバランスを取っているという考えです。
この考えは自然界で生きて行くうえでも非常に役立つことから、各元素に体内の臓器などを当てはめ、病気などの改善に利用しようとしたわけです。
そして、病気を改善するには「虚する時はその母を補せ」という方法を取ります。
アレルギー性鼻炎や鼻かぜは「」の病気ですから、「」に属する臓器の病気になりますので、「」の母親にあたる「」の働きを補う(良くする)ようにします。
この「」に属する臓器は「脾・胃」で、これは現在の“胃腸”にあたります。

ホノミ漢方では

胃腸の働きを損なわないようにしながら、漢方の考えを活かし、アレルギー性鼻炎や鼻かぜの原因・症状を踏まえた対策を取ります。
ホノビエン錠deuxこのアレルギー性鼻炎や鼻かぜ(急性鼻炎)にお奨めしたいのが…
天然生薬の働きを活かし、口が渇きにくく、胃腸に負担をかけにくい鼻炎薬 ホノビエン錠deuxです。
(ホノビエン錠deuxは6種の天然生薬にアレルギーを抑える薬物を配合した鼻炎薬です)

ホノピレチン更に、急性鼻炎で発熱やのどの痛みが出てきたときにお奨めしたいのが…
天然生薬の働きを活かし、かぜの諸症状を楽にし、胃腸に負担をかけにくいかぜ薬 ホノピレチン!です。
(ホノピレチンは9種の天然生薬にかぜの諸症状を緩和する薬物を配合したかぜ薬です)