歯周病

歯および歯の支持組織の疾患の総患者数
image001平成20年患者調査より

厚生労働省による平成20年の調査結果では、『歯および歯の支持組織の疾患』の総患者数は600万人以上、3年前に比べて6%増加しています。

近年、中高年の8割以上が歯周病を患っていると推測されているものの、早い段階では自覚症状が現れにくいため、進行を見逃してしまっていることも少なくありません。
そこで、今回は『歯周病』についてお話しすることにしましょう。

『歯周病』が起きるしくみ

歯は、歯肉、歯根(しこん)、歯を支える歯槽骨(しそうこつ)、歯と歯槽骨をつなぐ歯根膜(しこんまく)という4つの組織によって支えられています。歯周病は歯周病菌が原因で、この歯周組織に炎症が起こる病気で、次のような段階を踏んで徐々に症状が進行します。

① 歯周病の進行ステップ

  歯周病の進行ステップ ステップの特徴
歯肉炎 image002
  • プラーク(歯周病菌の集まり)が歯と歯肉の境目に付着したまま放置されると、歯肉に炎症が起こります。
  • 刺激時の出血、歯肉の赤み、腫れが見られますが、炎症は歯肉部分だけに起こっています。
歯周炎 ●軽度
image004
  • 炎症は歯槽骨など歯周組織全体に広がり、歯と歯肉の間の溝が深くなることで、隙間(歯周ポケット)ができるようになります。
  • 軽度では、歯周ポケットは3mm程度で、歯肉からの出血がみられます。
●中等度
image003
  • プラークが徐々に増え、歯槽骨の溶解が進むと、歯周ポケットはさらに深くなり、排膿が見られたり(歯槽膿漏(しそうのうろう))、歯肉の後退や歯のグラつきが起こり始めます。
  • 中等度では、歯周ポケットは4~6mmです。
●重度
image005
  • 歯槽骨が溶けてほとんど失われると、歯のグラつきが大きくなり、歯が抜けてしまうことがあります。
  • 重度になると歯周ポケットはさらに深くなり、6mm以上になります。

図『きょうの健康』より

② 歯周病をチェックするには?

歯周病は、自覚症状がないからといって放置しておくと、気付かないうちに進行してしまいます。
できるだけ早く歯周病に気付くために、次の項目に当てはまるかをチェックしてみましょう。

image006

これらのチェック項目の何れかに当てはまる場合は、歯周病の可能性が疑われます。
歯周病を進行させないためにも、定期的に歯科で状態をチェックしてもらうことが大切です。

③ 歯周病は全身に影響するの?

歯周病は、歯だけの問題と思われがちですが、最近の研究で全身に影響を及ぼす可能性があることも指摘されています。歯周病が関連してリスクが高まると考えられている病気には、次のようなものがあります。

誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん) 糖尿病 動脈硬化
image007

  • 食べ物や唾液が誤って気管に入った際、歯周病菌も入ることで、肺で炎症を起こすことがあります。
  • 飲み込む働きが低下しやすい高齢者では、とくに注意が必要です。
image008

  • 歯周病で増える炎症性の物質は、糖尿病を悪化させる可能性があることが判っています。
  • 慢性的に血糖値が高いと、免疫力も低下するため、歯周病も治りにくくなります。
image009

  • 動脈硬化は、血管が堅く、狭まり、脳卒中や心筋梗塞にも関連する病気です。
  • 歯周病菌が口の中から血液中に入ると、歯周病菌が影響して動脈硬化が進みやすいことも知られています。

こうした全身への影響を起こさないためにも、定期的に歯茎の状態をチェックし、歯周病による炎症が慢性化しないよう、気を付けましょう。

現代医学では…

歯周病の予防および治療の基本は、プラークを取り除く毎日のケアです。歯肉炎の段階なら、歯ブラシで歯の表面のプラークを取り除けば、健康状態に戻せます。また、歯科では歯周ポケットに入り込んだプラークや歯石をスケーラーという器具で取り除くケアを受けることができます。ただし、歯周病が進行して歯周ポケットが深くなり、ケアが難しい場合は、手術が必要です。
歯周病は歯周病菌に感染する病気であるため、薬では抗生物質を使う治療を行うことがあります。

ホノミ漢方では…

ワグラスD錠ホノミ漢方には、歯周病における化膿・炎症疾患を改善するお薬として、
ワグラスD錠があります。

ワグラスD錠は…
●排膿を促し炎症を鎮める…キキョウ・キジツ・シャクヤク
●化膿や炎症疾患の回復を早める… タイソウ・ショウキョウ・カンゾウ
の生薬の働きを活かし、歯周病に伴う歯肉の炎症や歯槽膿漏(しそうのうろう)による化膿状態を改善します。

また、歯周病のリスクを高めないように、日頃から次のような『歯周病』を起こしにくくする養生法を取り入れてみましょう。

『歯周病』を予防するための養生法

image0101) 毎日の歯磨きは欠かさずに!
  • 歯周病の進行を防ぐには、毎日の歯磨きで歯に付いたプラークを取り除く必要があります。毎食後、とくに就寝前は丁寧に、歯ブラシで磨き残しがないように磨きましょう。
  • 時間とともに石灰化して歯石が歯に沈着すると、歯磨きでは落とせなくなるため、少なくとも半年に1回は歯科でプラークや歯石を取り除いてもらうのが理想的です。
2) 甘いものは控え、肥満や糖尿病などを招く生活習慣の見直しを!image011
  • 甘いものを摂りすぎる生活習慣は、歯周病菌を増えやすくするため、控えましょう。
  • また、肥満や糖尿病になると、歯周病菌に対する免疫力も低下して、歯周病を進行させやすくなります。
3) 喫煙は避けるようにしましょう!たばこは吸わないこと
  • タバコに含まれるニコチンは、歯肉の血流を悪くしてしまいます。
  • 歯周病の予防や悪化を防ぐためにも、喫煙習慣は見直しましょう。

たんぱく尿

image001尿の中にたんぱくが出てしまう「たんぱく尿」…
たんぱく質は、重要な栄養分であるため、本来は尿に排出されないものですが、腎臓の働きが悪くなると、外に漏れ出てしまいます。
近年、腎臓に悩みを抱える方が増えてきていますので、今回は、「たんぱく尿」の出る仕組みや腎臓病についてご紹介することにしましょう。

腎臓の構造と働き

腎臓は、握りこぶしほどの大きさで、背中側の腰辺りに左右1個ずつある臓器です。
腎臓は、次のような働きによって、身体機能の維持に重要な役割を果たしています。

image002① 血液中の老廃物を尿として排出する

血液をろ過するフィルターの役目をし、体内の老廃物を尿として排泄します。

② 体内の水分量や塩分・ミネラル濃度を調整する

体内の水分が多い時には尿量を増やして排出するなど、体内の水分量を一定に保ちます。
また、体内でのバランスが大切な塩分やミネラルの濃度の調整も行っています。

③ 血圧を維持する

血圧にかかわるホルモン(レニン)などを分泌し、血圧を調整します。

他にも、赤血球の産生を促すホルモン(エリスロポエチン)を分泌したり、骨を強くするのに必要な「ビタミンD」を活性化する働きもありますが、中でもとくに重要なのは、①の働きです。

①の血液をろ過するフィルターの役目を果たしているのが、「糸球体」
糸球体は腎臓の中にある糸玉のように見える毛細血管の固まりのことで、左右それぞれに何と約100万個ずつあります。
体内をめぐり腎臓に入ってきた血液は、栄養分(たんぱく質など)や老廃物が混在しています。
糸球体は、その血液をろ過することによって、栄養分は残し、老廃物は尿として排泄するといった分別を行うのです。

たんぱく尿はなぜ出るの?

糸球体にはろ過機能として、2種類のバリアがあり、それによって栄養分となるたんぱく質はフィルターを通らないようになっています。
2種類のバリアのうち、一つは”チャージバリア“と呼ばれる電気的なバリアで、もう一つは”サイズバリア“です。

チャージバリア 糸球体の膜は電気的にマイナスの状態になっており、血液中のたんぱく質もマイナスに帯電しているため、反発して通らない。
サイズバリア 糸球体の毛細血管の壁にある穴は小さいため、サイズの大きいたんぱく質はその穴を通過しない。

糸球体に障害が起こると、この2つのバリア機能が壊れてしまい、尿中にたんぱく質が出てきます。
その糸球体に障害を起こす病気として、代表的なのが「慢性腎臓病(CKD)」です。

慢性腎臓病とは?

従来は「慢性糸球体腎炎」や「糖尿病性腎症」など個別に呼ばれていましたが、慢性の腎臓病のことを知って早期発見・治療につなげられるよう、1つにまとめて「慢性腎臓病」と呼ばれるようになりました。
慢性腎臓病は、“成人の8人に1人”が抱える病気で、以前は小児や若者に多いといわれていましたが、最近では中高年での発症が増えています。それには、高血圧や糖尿病など生活習慣病の増加が関係していると考えられています。

慢性腎臓病とは、次のどちらか、もしくは両方が3カ月以上続く場合を言います。

  • 尿検査で、尿たんぱくが陽性(+)で、腎臓が障害されている可能性がある
  • 腎臓の機能(eGFR)が60未満※に低下している

※血液検査の結果から、糸球体のろ過量が計算され、腎機能の状態が分かるようになっています。
 60未満の場合は、中等度の腎機能低下~腎不全の状態です。

ステージ 重症度 糸球体ろ過量(eGFR)
1 90以上
2 60~89
3 30~59
4 15~29
5 腎不全 15未満

腎臓は細かい血管が多く集まっている臓器で、糖尿病や高血圧といった生活習慣病が続くと、血管の内壁が傷つけられ、動脈硬化が進行して、心筋梗塞や脳卒中を招く恐れもあります。
いかに早期に気づき、適切な対策をとるか、それが腎臓を守る上で重要なポイントなのです。

慢性腎臓病 特に注意が必要な人は?

腎臓は“沈黙の臓器”と呼ばれるくらい、障害が起きても 初めのうちは自覚症状がなく、気付かないうちに病気が進行するケースが多いものです。
「むくみ」「だるさ」「吐き気」などの症状が出てきた時には、 腎機能はかなり低下しています。
尿検査能低下が進行して、腎機能が果たせなくなった状態を「腎不全」といい、末期の腎不全になると透析を受けなくてはなりません。

血液検査腎臓からの異常を知らせるサインに早く気付くため、年に1度は、 尿たんぱく検査血液(クレアチニン)検査を受けておくと良いでしょう。

そして、中でも次に当てはまる人は、慢性腎臓病にかかる可能性が高く、進行も早くなる傾向にありますので、とくに注意が必要です。

◎高血圧、糖尿病、脂質異常症、膠原病、肝炎、尿路の病気などの病気がある人
◎メタボリックシンドロームや肥満の人
◎消炎鎮痛薬を常用している人(腎臓の血流が悪くなるためです)
◎慢性腎臓病の家族がいる人
◎60歳以上の人(加齢とともに腎機能が低下するためです)

上記の人の場合は、半年に1度は検査を受けるようにしましょう。

自分でも尿チェック!

排尿後、水で流しても消えないほどの泡立ちがあれば、尿たんぱくの可能性も…
また、薬局などに行くと、尿検査用の試験紙が販売されていますので、それを使うのも良いでしょう。

病院における薬物療法は?

image001病院での薬物療法としては、高血圧や糖尿病といった慢性腎臓病の悪化の原因となる病気に対する治療が中心です。

①血圧をコントロールする

アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬やアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬を使って血圧を調整します。
これらの薬には、たんぱく尿を抑える働きもあります。

image010②血糖をコントロールする

インスリン製剤や血糖降下薬を使って、血糖を調整します。

ホノミ漢方における対策は?

ホノミ漢方には、生薬の働きを活かして、腎機能の気になる方におすすめできるお薬があります。
それは、ジヨッキです。

ジヨッキは、腎機能だけではなく、肝機能を整える働きもあります。

その理由は…
「排泄」を行う「腎臓」と、「代謝」を行う「肝臓」密接な関係にあります。
image011肝臓で代謝された後の老廃物は、腎臓から尿として排泄されますが、腎機能が低下すると、老廃物が排泄し切れなくなります。
すると、残った老廃物が肝臓に戻り、肝臓はさらなる代謝を強いられ、ダメージを受けるのです。ジヨッキは、この悪循環を断ち切る役目も果たしてくれます。

日常生活で気を付けることは?

慢性腎臓病の改善を図る上では、毎日の生活習慣が大切なポイントとなりますので、以下の点を意識した生活を送るようにしましょう。

1) たんぱく質を抑える

たんぱく質は代謝された際にさまざまな老廃物が出るため、摂り過ぎると血液中に老廃物が増えて、腎臓に大きな負担がかかってしまいます。
たんぱく質の摂取量は、1日に体重1㎏当たり0.6~0.8gとされていますが、たんぱく質の摂取を制限すると、かえってエネルギー不足になりますので、その分は、炭水化物や脂質で補うようにしましょう。
注意! たんぱく質の多い食品 ⇒ 肉、魚、大豆製品、牛乳など

2)塩分を控える

image012塩分の摂り過ぎは高血圧を引き起こし、慢性腎臓病を悪化させることになります。 塩分の摂取量は、1日6g未満が目標です。
減塩は、食事を味気なくさせてしまうものですが、酸味や辛味を付けたり、だしを効かせることを意識すると、減塩生活も習慣化できると思います。

3)摂取エネルギー量を適正にする

エネルギーを摂り過ぎると、体内の老廃物や水分を排出するのに、腎臓が過労を強いられるため、負担が大きくなります。
次の計算式に当てはめて、1日の適正摂取エネルギー量を知り、それを超えないよう意識した食生活を送りましょう。

例)60歳男性(平均身長165㎝)で、生活の大部分が座位の場合
  1.65×1.65×22×32≒1917 kcal

1日の適正摂取エネルギー量(kcal)=標準体重※1(kg)×身体活動量※2

※1 標準体重=身長(m)×身長(m)×22
※2 下の一覧から当てはまる数を使う 

身体活動量

  男性 女性
身体活動レベル
70歳以上 28 32 27 31
50~69歳 32 37 31 36
30~49歳 33 39 32 38
18~29歳 36 42 35 41

身体活動レベル

Ⅰ: 生活の大部分が座位で静かな活動が中心の場合
Ⅱ: 座位中心の仕事だが、立って仕事をすることもある、あるいは買い物、軽いスポーツを含む場合

(日本腎臓病学会「慢性腎臓病に対する食事療法基準2007年版」より)

4)カリウムの多い食品を控える

腎臓の障害が進むと、カリウムが排泄されにくくなるため、たくさん摂ると不整脈などを引き起こすことがあります。腎臓がかなり低下している場合、カリウムの摂取量は1日1500mg未満に抑える必要があります。
カリウムは水に溶けやすい成分ですので、カリウムの多い野菜などは水に浸したり、煮物にして煮汁に溶け出させるなど工夫すると、量を減らすことができます。
注意! カリウムの多い食品 ⇒ いも類、生野菜、果物、ナッツ類など

image0135)適度に運動する

血圧を下げたり、糖尿病につながる肥満を解消するために、適度に運動することも大切です。
ただし、長時間の運動や急激な運動は、腎臓への血流を悪化させることがあるため、注意しましょう。

アルコール性肝障害

image001暑い夏が始まると、冷たいビールのおいしい季節になってきます。暑気払いやお盆の行事、夏祭りなど、皆でお酒を飲む機会が多くなりがちですが、飲みすぎには充分ご注意を!

アルコールは「百薬の長」とも言われ、適量なら健康に良いという一面を持っているのですが、大量に摂取すると肝臓をはじめ膵臓やその他体中の多くの臓器に悪影響を及ぼしてしまいます。
そこで今回は、アルコールの摂りすぎによって起こる病気の一つである、『アルコール性肝障害』についてお話しすることにしましょう。

アルコールと肝臓の関係

image002皆さんご存知のように、お酒(アルコール)と関係の深い臓器は肝臓です。体内に入ったアルコールは胃や腸から吸収されて、そのほとんどが肝臓で処理されます。肝臓がアルコールを代謝・分解する時、肝臓の細胞(肝細胞)に形や働きの変化が起こりますが、肝臓は再生能力の高い臓器ですから、体内のアルコールがなくなると肝細胞は再び正常な状態に戻ることができます。
問題となるのは、大量のアルコールを長期間にわたって飲み続けた時です。肝細胞の変化が恒常的に続くと再生が追いつかなくなってしまい、細胞に炎症が起こったり、細胞が破壊されて代わりに線維の組織が増殖(線維化)したりすることで、肝臓の働きが衰えてくるようになります。

アルコール性肝障害とは?

今回のテーマであるアルコール性肝障害とは、アルコールの過剰摂取によって肝臓が障害されて、その働きが衰えてくる病気のことをいいます。アルコール性肝障害は下図に示したように、一般に「アルコール性脂肪肝」の状態から始まり、そのまま大量飲酒を続けていると「アルコール性肝炎」、「アルコール性肝線維症」へと進行し、最終的には「アルコール性肝硬変」になる危険性があります。

アルコール性脂肪肝
肝臓に脂肪が過剰に蓄積した状態

  • 肝臓には中性脂肪を蓄えて代謝させる働きがありますが、アルコールの処理を優先して脂肪の代謝が後回しになると、肝細胞に脂肪が蓄積するようになります。
  • 症状はほとんどなく、血液検査や腹部超音波検査などで発見されることが多い

under

アルコール性肝炎

肝臓に炎症が起こって肝細胞が破壊された状態

  • 大量の飲酒が連続した時に起こります。
  • 症状の軽い人から、劇症肝炎のように重症になるケースもあります。

under

lr

under

アルコール性肝線維症

肝臓に線維組織が増殖(線維化)した状態

  • 日本では、このタイプの肝障害が多くなっています。
  • 線維が増殖してしまっても、軽症であれば禁酒することで組織に吸収されて改善していきます。

under

アルコール性肝硬変

肝臓の線維化が進み肝臓全体が硬くなった状態

  • 過度の飲酒が原因で起こった肝臓病の終末像です。
  • 肝機能がかなり低下した状態であり、放置しておくと命にも関わります。

このようなアルコール性肝障害を持つ病人は全国で250万人いるとされています。発症には個人差がありますが、飲酒量の目安でいいますと、日本酒換算で毎日3合を5年以上飲み続けている人はアルコール性脂肪肝になる可能性が極めて高く、さらには毎日5合を10年以上飲み続けている場合ではアルコール性肝硬変の危険性が高くなると言われています。

国民栄養調査(平成21年)によると、毎日習慣的にアルコールを飲んでいる人の割合は、30歳以上の男性で見てみると35.3%(女性では6.5%)、つまり3人に1人は毎日お酒を飲む習慣があるという結果でした。
習慣のように毎日多量のお酒を飲んでいるという方。あなたの肝臓は問題ないでしょうか?

現代医学での治療

image003アルコール性肝障害の治療は「禁酒」が第一であり最も重要です。アルコールの摂取をやめて肝臓を休ませてあげることで、脂肪の代謝が改善したり、炎症によって破壊された肝細胞が再生していきます。よって、アルコール性脂肪肝や軽度のアルコール性肝炎、アルコール性肝線維症であれば、禁酒を続けるだけで治ることもあります。

現代医学では、肝臓が悪い時には肝臓だけに注目して治療や対策が行われますが、漢方では身体全体を見て肝臓と関わりのある臓器の状態も考えた治療を行います。肝臓の働きが悪い状態が長く続いている場合、実は知らず知らずのうちに腎臓のほうにも負担がかかっていることがあるものです。そこで、漢方による肝・腎対策も併せて行うことが大切です。

ホノミ漢方では ~肝・腎要のお薬~

昔から大切なことを「肝腎」と呼ぶように、肝臓も腎臓も身体にとって非常に大切な臓器です。そして、この肝臓と腎臓は互いに助け合って働いており、実はとても関係の深い臓器なのです。

image004アルコール性肝障害のように、肝臓に負担がかかって働きが悪くなると、肝臓で解毒できなかった有害物質が腎臓に回り、腎臓に対しても負担を与えてしまうことになります。
そして、腎臓の働きも悪くなってしまうと、今度は腎臓で排泄されなかった老廃物が肝臓へ回り、さらに肝臓にも負担がかかるという悪循環になります。
このように、肝臓と腎臓はどちらか一方が悪くなると、もう片方の臓器にも悪影響を与えてしまうので、肝臓の病気を治す時であっても、腎臓の働きも同時に高めておくことが大切なのです。

ホノミ漢方には、肝臓と腎臓の両方をともに整えるお薬として、
“肝・腎要のお薬”『ジヨッキ』(錠剤タイプ)があります!

 

ジヨッキの特長

ジヨッキは肝臓と腎臓に働く生薬が両方とも配合された内容です。

  • 肝臓の機能を整える生薬
    柴胡(サイコ)・山梔子(サンシシ)・茵蔯蒿(インチンコウ)・決明子(ケツメイシ)
  • 腎臓の機能を整える生薬
    白朮(ビャクジュツ)・茯苓(ブクリョウ)・沢瀉(タクシャ)・猪苓(チョレイ)・桂皮(ケイヒ)

生活習慣で気を付けること

アルコール性肝障害を改善するためには、前述の通り禁酒を中心として生活習慣を見直すことが大切です。また、現在は肝臓に問題がないという方であっても、お酒と上手に付き合っていくために日頃の生活の中で次のようなことに気をつけましょう。

1)お酒を控えましょう!
  • image006アルコール性肝障害と診断を受けている場合、または飲酒が原因で肝機能の数値(GOT、GPTなど)が高い場合は、禁酒することが大原則となります。
  • 現在は肝機能が正常であったとしても、普段から大量に飲酒する習慣のある方は、できるだけ飲酒量を減らして節酒することが大切です。
  • 適量と言われる1日のアルコール量は、ビールに換算すると中瓶1本(500mL)、日本酒では1合(180mL)です。
  • また、肝臓をいたわるためにも1週間に少なくとも2日はお酒を全く飲まない休肝日を設けましょう。これだけでも肝臓の機能はかなり回復すると言われています。
image0072)食事にも気を付けましょう!
  • お酒には食欲を増進させる働きがあるため、おつまみや揚げ物などの食べすぎでエネルギー摂取が過剰にならないように気を付けましょう。
  • アルコールは体内のビタミンミネラルを壊してしまうので、野菜や果物などを多めに摂ってこれらの栄養素を補給するようにしましょう。
image0083)適度に運動を!
  • 余分なエネルギーを消費するために、適度に身体を動かすような軽い運動を心がけてください。

高血圧

image001厚生労働省の国民健康・栄養調査によりますと、成人の何と2人に1人が、高血圧もしくは高血圧予備軍と言われています。

寒さで身が縮むようなこの時期は、身体の熱が奪われないように血管が収縮するため、血圧は上がりやすくなります。
日頃から血圧が高い方は、この時期とくに注意が必要です。

そこで、今回は「高血圧」について、お話することにしましょう。

血圧とは…

血液は心臓のポンプ機能によって全身に届けられます。
この心臓から送り出された血液が、血管の壁を押す圧力を「血圧」と言います。

「上の血圧」「下の血圧」とよく言いますが、上の血圧とは「収縮期血圧(最高血圧)」、下の血圧とは「拡張期血圧(最低血圧)」のことです。

image002

血圧の数値…どのくらいが高血圧?

では、血圧の数値がどのくらいになると、高血圧に分類されるのか見てみることにしましょう。

image003

油断大敵!正常高値血圧…

先の血圧の分類には、高血圧と診断されるほどではないものの、少し血圧が高めの「正常高値血圧」があります。
日本高血圧学会では、この「正常高値血圧」を「高血圧予備軍」ととらえ、高めの血圧に加えて、年齢(65歳以上)や喫煙、脂質異常症、腹部肥満、メタボリックシンドローム、糖尿病など、危険因子が多くある場合には、治療の対象になるとしています。

血圧の数値が「正常高値血圧」の範囲に入る方も、油断はできません!

なぜよくない?高い血圧…

血圧の高い状態が続くと、次のような状態を引き起こします。
image005

このように、高血圧によって血管の壁に高い圧力がかかり続けると、動脈硬化が起きやすくなり、進行すると重い病気を招く可能性が高くなります。
また、動脈硬化によって血管の内腔が狭くなると、血液の流れが悪くなり、さらに血圧が上がるという悪循環に陥ってしまいます。

見逃されやすい“仮面高血圧”とは?

病院の血圧測定では正常の範囲内で問題ないと言われても、それ以外のときには血圧が高い…
これが「仮面高血圧」です。この「仮面高血圧」には次のようなタイプがあります。

早朝高血圧 モーニングサージ型 朝、目覚める前後に血圧が急に上がる
※高齢者や動脈硬化がある人に多い
夜間型 睡眠中から朝まで血圧が高い状態が続く
※心臓病や腎臓病、睡眠時無呼吸症候群のある人に多い
職場高血圧 仕事のストレスや疲労が原因で、職場でのみ血圧が高い

病院で処方される降圧薬は?

001高血圧を改善していく上で、最も大切とされるのは生活習慣の改善です。
しかし、一定期間生活習慣を改善しても血圧が下がらない場合には、降圧薬による治療が行われます。
病院からは次のようなお薬が処方されます。

降圧薬 働き
カルシウム拮抗薬 全身の血管を広げる
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬 血管を収縮する作用を持つホルモンの働きを抑える
アンジオテンシン変換酵素阻害薬
利尿薬 腎臓に働いてナトリウムや水分の排泄を促し血液の量を減らす
β遮断薬 心臓に働いて心拍出量を減らす

ホノミ漢方の血圧対策のお薬は?


血圧が高めの方におすすめできるお薬として
ホノミ漢方には、サイロサイロヤング錠があります。

サイロ、サイロヤング錠は、生薬のみから構成されており、血圧の上がりやすい体質や、血圧上昇に伴って起こる随伴症状(肩こり、耳なり、頭痛など)を改善していくお薬です。

これらのお薬は、体質や病状を考えて正しく服用することが大切ですので、服用に際しては、ホノミ漢方会会員の薬局・薬店の先生方とよくご相談ください。

生活習慣で気を付けること

高血圧を改善する上では、日頃の養生は欠かせません。そこで、生活習慣で気を付けるポイントを紹介しましょう。

1)食事は塩分を控えめに…
  • image007食塩(塩化ナトリウム)を取りすぎると、血液中のナトリウム濃度が増え、その濃度を下げようと血液中の水分量が増えます。そのため、血液の量が多くなり、血圧が高くなります。
  • 目標とする食塩の摂取量は、「1日6g未満」とされています。日本人の平均摂取量は11gと言われていますので、少しずつ減塩に取り組んでいきましょう。
  • 塩分控えめの食事は、どうしても味気ないものになってしまいますので、柑橘系の酸味や、ニンニクやショウガなどの風味を利用してみるのも良いでしょう。
2)お酒はほどほどに…
  • 高血圧1 アルコールは、血管を拡げる作用があるため、お酒を飲んだ直後は血圧が下がるのですが、酔いがさめるころには、血管が収縮するため、血圧が上がってしまいます。
  • 高血圧に悪い影響を与えない適量は、アルコール量にして男性では1日30ml未満(ビールなら大瓶1本まで、日本酒なら1合まで)、女性ではその半分15ml未満であると言われています。
  • また、お酒を飲むときには、どうしても塩分の多い食べ物をとりがちになりますので、気を付けましょう。
3)身体を適度に動かしましょう!高血圧2
  • 適度な運動は、血液の流れを良くして、血圧を下げる効果につながります。
  • また、高血圧の要因となる肥満の解消にもなりますので、ウォーキングやジョギングなどによって身体を動かす習慣をつけましょう。

風邪

風邪1  風邪は年中かかりますが、とくに秋から冬は風邪を引きやすい季節です。 
風邪は単一の疾患ではなく、医学的には風邪症候群と呼ばれ、主にウイルス感染による鼻、のどなど上気道の炎症の病気をさします。
そこで、今回はこの「風邪」についてお話をしましょう。

風邪の原因と症状は…

風邪2風邪症候群の80~90%はウイルス感染、10~20%がマイコプラズマ、クラミジア、細菌感染によるといわれています。
症状はせき、のどの痛み、鼻水、鼻づまりなどの局所症状をはじめ、発熱、身体のだるさ、頭痛、食欲の低下などの全身症状が出ることもあります。そして、かかる年齢や原因ウイルスによって、いろいろなタイプがあります。

インフルエンザ

インフルエンザウイルスに感染して起こります。このインフルエンザウイルスにはA型、B型、C型の3種類があり、感染の流行が問題になるのはA型やB型で、中でもA型は世界的な大流行を起こします。
鼻水、せきなどの呼吸器の症状よりも、全身症状(高熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、倦怠感など)が先に現れます。とくにインフルエンザは普通の風邪に比べて症状が激しく、感染力が非常に強いのが特徴です。

上気道炎

上気道(鼻、のどなどの空気の通り道の前半部)の炎症が主で、鼻風邪、のど風邪と呼ばれます。ライノウイルス、パラインフルエンザウイルス、RSウイルスなどのウイルスで引き起こされます。

下気道炎

下気道(気管、気管支、肺など空気の通り道の後半部)の炎症で、せき、たん、呼吸困難、胸痛などが現れます。ほとんどがインフルエンザウイルスの感染で起こりますが、RSウイルス、ライノウイルスでも起こるといわれています。

咽頭結膜熱

プール熱ともいわれ、アデノウイルスが原因で起こります。プールの水から感染し、結膜炎と寒けを伴う発熱、のどの痛みが特徴です。

現代医学での治療は…

風邪の主な原因はウイルスですので、ウイルスを直接たたく治療法がないことから、体力の消耗を防ぎ、自然治癒力が湧くように、安静、保温、保湿、水分の補給、消化の良い食事などの対策を取る一般療法と風邪による症状を抑える対症療法が中心になります。
対症療法では、発熱や筋肉痛などに解熱鎮痛消炎薬、鼻づまり、鼻水に抗ヒスタミン薬、せき、たんに鎮咳薬や去痰薬を使用します。(なお、子供の風邪に解熱鎮痛消炎薬のアスピリンを使用するとライ症候群(急性脳症で、嘔吐や意識がもうろうとし、重症だとけいれんや昏睡になる)を引き起こすことがあるので、普通はアスピリンを使用しません)

漢方では

病気は「体内の調整機能にひずみが生じる」ことによって起こると考えます。
つまり、身体全体に病気の原因があり、どのようなひずみが生じているかを探り、そのひずみを調整するようにしていきます。風邪の場合も同様です。
どのようなひずみが生じているのかを把握するために、病人の体質や体力、風邪の症状やその程度、経過などを確認します。そして、これらを把握した上で薬方を選んでいきます。
風邪の経過と漢方治療について、一つの考え方をご紹介しましょう。

風邪の初期

  • 寒け、うなじや背筋がこわばる、鳥肌が立って汗が出ない、関節や筋肉の痛みなどの症状を呈する。
  • 葛根湯、桂枝湯、麻黄湯などを使用することが多い。

風邪の中期

  • 発熱、せき、たん、寒けと発熱を繰り返す、口が苦い、食欲がないなどの色々な症状を呈する。 
  • 小柴胡湯や柴胡桂枝湯などを使用することが多い。

風邪の後期

  • 寝汗、全身がだるい、食欲がない、微熱が残るなどの症状を呈する。
  • 補中益気湯、柴胡桂枝乾姜湯などを使用することが多い。

漢方ではこのように風邪がどの経過なのかを捉えたうえで漢方薬を考える方法があります。しかし、この漢方薬には上記以外にもいろいろな種類があり、病人の体質・病状をさらに考慮して選び出さなければならず、大変難しいものです。

ホノミ漢方では

ホノピレチンホノミ漢方では現代人の体質を考慮した風邪対策として…

ホノピレチン…があります。

ホノピレチンは、

  • エテンザミド・ノスカピン・マレイン酸クロルフェニラミン・ カフェイン・カンゾウ:風邪の諸症状を取り除きます。
  • キキョウ・チクセツニンジン:せき・たんの苦情を取り去ります。
  • ショウキョウ・チンピ・ニンジン・ケイヒ・ビャクジュツ・牛胆:風邪の回復を早めるように働きます。
その他…
  • せき・たんの訴えが強い時は ホノピレチン「せき」
  • 体力低下が著しく、疲労、だるさなどが強い時は パナパール …があります。

風邪の予防法

日頃の生活習慣で、風邪を引かないようにする養生も大切になります。

(1) 高温多湿を保つ

冬に引きやすい風邪のウイルスは高温多湿に弱いので、室内の保温・保湿はとても大切です。

(2) 手洗いの励行

手についたウイルスは、何気なく触った目や鼻、口から身体の中に入って感染します。そうならないためにも、手を丁寧に洗うことはとても大切です。

風邪3(3) 充分に睡眠をとって、栄養バランスの良い食事を取る

身体の抵抗力が落ちると風邪を引きやすくなりますから、抵抗力を落とさないためにも、しっかりと休養と栄養バランスの良い食事を取りましょう。

ロコモティブシンドローム

高齢化が進む近年、介護が必要になる人や寝たきりになる人が増加しています。
その約4人に1人は、関節痛や転倒による骨折など、運動器の障害が発端になっていると指摘されており、将来的に要介護や寝たきりを防ぐには、これまでとは異なる見方で運動器の障害を捉え、予防することが必要と考えられるようになってきています。
そこで、今月は『ロコモティブシンドローム』についてお話しすることにしましょう。

『ロコモティブシンドローム』とは?

ロコモティブシンドローム(略称“ロコモ”)は、骨・関節・筋肉といった運動器の機能が衰えることで、立ったり歩いたりする日常動作が難しくなり、介護が必要になったり、寝たきりになった状態、または将来的にそのリスクが高い状態のことを指します。
これまで運動器の病気は、身体の悪い場所だけに注目するのが一般的でしたが、ロコモの考え方では個別ではなく、運動器全体の問題として捉えて、介護が必要になる可能性を考えます。
骨・関節・筋肉・神経などは連携して動いているため、これら運動器のひとつが悪くなると、他の運動器がサポートするように働きます。ところが、この状態を続けるとサポートする運動器にも負担がかかり、サポート器官にも痛みを感じるようになるのです。

①ロコモティブシンドロームのステップ

image001

②ロコモティブシンドロームをチェックするには?

ロコモは決して高齢者だけの病気ではなく、40歳代の比較的若い人でも起こす可能性があります。
出来るだけ早くロコモの可能性に気付くために、次の”ロコチェック”の項目に当てはまるかをチェックしてみましょう。

ロコチェックの7項目

  1. image006片足立ちで靴下が履けないことがある
  2. 家の中でつまづいたり、滑ったりすることがある
  3. 階段を手すりがないと上れない
  4. 横断歩道を青信号のうちに渡り切れない
  5. 15分程度、続けて歩けない
  6. 2kg程度(1リットル牛乳パック2個程)の買い物をして持ち帰るのが困難
  7. 掃除機がけや布団の上げ下ろしなど、やや重い家事仕事が困難

日常生活で行っている基本動作より少し負荷がかかる運動ができるかどうかをチェックしています。項目に当てはまるような状態を放っておくと、ロコモの可能性があるので、注意が必要です。

ロコモの主な原因は?

関節や筋肉など運動器の働きが弱くなったり、運動器の病気などが原因になり、これらが重なることでロコモの状態を引き起こします。

①運動器の機能低下

私たちは脳からの指令によって、手足を動かしバランスをとっていますが、関節がうまく動かないと、手足でバランスがとれません。こうしたバランス能力の低下や、加齢に伴って身体を支えるための筋力が弱くなることで、転倒や骨折を起こしやすくなります。

② 運動器の主な病気

骨粗鬆症 変形性関節症 脊柱管狭窄症
(せきちゅうかんきょうさくしょう)

image011

  • 骨の量が減って脆くなり、 骨折しやすくなります。
  • 加齢、閉経による女性ホルモンの低下、運動不足で骨への負荷が少なすぎると、骨量の低下につながります。

image012

  • 膝や腰の関節を円滑に動かすために必要な軟骨がすり減って、炎症や痛みが起こります。
  • 加齢のほか、肥満も軟骨をすり減らす原因になります。

image013

  • 背骨の空洞に通っている、脊髄や神経が圧迫され、腰痛や足のしびれを感じる病気です。
  • 背骨の変形などにより、背骨の空洞が狭くなることで起こります。

運動器の病気の場合は、それぞれの病気の部分を治療することが先決ですが、ロコモでは全身の問題と捉えるため、筋力を強くするなどして、他の運動器に負担をかけないことが大切です。

また、痛みで身体を動かさなくなると、運動不足による筋力低下によって、関節などの運動器への負担がますますかかるようになります。ロコモの悪循環に陥らないためには、治療によって痛みを緩和すると共に、合わせて運動にも取り組み、全身を鍛えることが必要です。

現代医学では…

ロコモの対処としては、それぞれ運動器の病気に対して行う、薬物療法もあります。
現代医学では、膝や腰の痛みを抑えるために、主に消炎鎮痛薬などが使われます。また、骨粗鬆症に対しては、骨を壊す働きを抑える薬や骨をつくる働きを助ける薬、そして骨に必須の栄養素の不足を補うようにカルシウムやビタミンD製剤などを使って病気の進行を抑えることを考え、万が一骨折した場合は痛み止めを使いながら、骨を固定する保存療法が行われます。

ホノミ漢方では…

漢方では『気(神経の働き)』、『血(血行・ホルモン)』、『水(水分代謝)』の3つを乱しやすい体質が関係することで、痛みの症状が起こりやすいと考え、痛みの根本治療を図ります。
急性的な痛みに対しては、鎮痛剤による西洋医学的な治療も必要ですが、特に慢性的な痛みの緩和には、漢方治療を取り入れるのも一法です。

ホノミ漢方には、痛みの原因となる『気・血・水の乱れ』を整えながら、『ロコモティブシンドローム』でも起こる“痛み”の症状を改善するお薬として、
ロイルック錠」(錠剤タイプ)ロイルック」(カプセルタイプ)があります。

また、お薬の服用だけではなく、早い段階からロコチェックを行い、ロコモのリスクを高めないように生活習慣の改善を図ることが大切です。日頃から次のような『ロコモティブシンドローム』を起こしにくい養生法を取り入れてみましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ロコモティブシンドローム』を予防するための養生法

ロコモティブシンドローム1) 軽い運動を取り入れましょう!
  • 運動器に問題がある場合はその治療を行う必要がありますが、 痛みが軽くなれば、軟骨に負担をかけない程度に適度な トレーニングを取り入れると、ロコモの予防につながります。
  • 運動は関節を支える筋力の低下を防ぐことができ、 骨に適度な刺激が加わって、骨を強くします。
  • 『左右交互に、片膝を軽く曲げて片足立ちをする』など、 簡単なトレーニングを取り入れてみても良いでしょう。痛みが強い場合は無理せず、机に手をつきながら行いましょう。
image0112) 肥満を解消する食習慣を!
  • 体重が増えると関節への負担が大きくなってしまいます。
    食べすぎは控えて、ロコモの悪化に繋がる肥満を予防しましょう。
3)骨を強くする食品を積極的にとりましょう!
  • image016骨粗鬆症を予防するため、骨の材料になるカルシウム、カルシウムの吸収を高めるビタミンD、骨の形成を促すビタミンKを豊富に含む食品を食べるようにしましょう。
    カルシウムは牛乳や乳製品、ビタミンDはマグロの刺身やしらす干し、ビタミンKは納豆やほうれん草などに多く含まれ、骨量の維持に役立ちます。

腰痛

2本足で直立して歩く人間にとって、上半身の重みを支え続けている『腰』は、まさに『身体の要』。 腰はさまざまな動作の支点となるため、私たちは生活の中で、自ずと負担をかけてしまいがちです。厚生労働省の調査によると、無理を続けてきた40~50代の責任世代以降で”腰の痛み”を感じている人が急増することも判っています。

また、夏に向けて冷房をつける機会が増えるこの時期は、『身体の冷え』から腰痛を悪化させないよう、注意が必要な季節です。そこで、今回は『腰痛』についてお話しすることにしましょう。

『腰の痛み』はなぜ起こる? ~腰のしくみ~

背骨(脊椎(せきつい))は『椎骨(ついこつ):椎体と椎弓』という小さな骨が縦に積み重なった”S字形”の構造をしています。また、椎骨と椎骨のつなぎ目には、それぞれの椎骨をしっかりとつなぎ、衝撃を和らげるクッションの役目をする『椎間板(ついかんばん)』と呼ばれる軟骨があります。背骨の中は空洞になっていて、その中を『脊髄(脳からつながっている中枢神経)』が通っているため、背骨が大切に守っているのです。
腰の椎骨や椎間板に障害が起こるなどして神経が障害されると、『腰痛』のほか、『脚のしびれ』などが引き起こされます。


図『きょうの健康』より

主な『腰痛』の種類と症状

腰痛の種類はさまざまですが、最もよく見られるのは、脊椎やその周辺の筋肉などの病気によるものです。骨の老化や変性などであれば、病院の検査(原因の特定のため、エックス線などの画像検査を行う場合があります)で原因を特定することができます。

① 器質的な変化を伴うタイプ ~骨の老化や変性~

図『きょうの健康』より

② その他のタイプ

種類 特徴
急性腰痛症
(ぎっくり腰)
  • 腰をひねったり、重い荷物を運んだ時に突然に起こる、急性の腰痛です。
  • 筋肉や靭帯など骨以外の組織が損傷を受けて起こる”腰のねんざ”で、発作直後は強い痛みを感じますが、時間とともに痛みは徐々に和らぎます。
慢性腰痛症
  • 急性期を過ぎても、痛みが持続したり、繰り返す場合をいいます。
  • 脊椎を支える筋肉や靭帯が、慢性的に疲労することで起こるものです。
  • 慢性腰痛の大半を占める筋性腰痛は、女性に起こりやすいとされています。

topic 女性に腰痛が多いのは??

youtu一般的に、女性が『腰痛』を感じやすい主な理由は・・・、

  1. 女性は脊椎を支える”筋肉や靭帯の力が弱い”
  2. 妊娠や出産によって、腰に負担がかかりやすい
  3. 月経時・更年期障害などに伴い、下腹部痛や腰痛を感じやすい
  4. 閉経後の女性ホルモンの低下で、骨からカルシウムが失われやすい

などが考えられます。

そこで、厚生労働省の国民生活基礎調査(平成19年)における『腰痛の通院者』の結果をご覧いただきますと…、年齢とともに腰痛を訴える人は増える傾向が出ています。

また、女性は男性に比べて1.5倍近くにのぼることから、痛みの訴えを起こしやすいことがよくわかります。

image007

さらに、年齢層別に女性の割合を見ていきますと…、特に更年期世代の50代を境に腰痛を訴える女性は急増しています。女性ホルモンの減少で骨からカルシウムが失われやすくなり、骨粗鬆症による腰痛なども起こりやすくなるものもここに含まれます。
先にお話しした『女性が腰痛を感じやすい4つの理由』からもわかるように、女性に起こる腰痛は女性ホルモンの働きが密接に関係しているのです。

この他にも内臓の病気が背景にあって腰痛を起こすこともあります。器質的な問題が疑われるケースも含め、腰痛のきっかけや原因がハッキリ判らない時は、早めに医療機関を受診することも大切です。

現代医学では…

現代医学では、基本として非ステロイド性消炎鎮痛薬などの薬物療法、局所麻酔薬などのブロック注射などの保存療法が行われます。骨の変性などによる腰痛で保存療法でも効果がない場合には、神経を圧迫する原因を手術療法で取除くこともあります。

ホノミ漢方では…

漢方では『気(神経の働き)』、『血(血行・ホルモン)』、『水(水分代謝)』という考え方があり、痛みは、原因としてこれらを乱しやすい体質が関係して生じると考えられています。
とくに、慢性的に続く腰痛をはじめ、それらに伴う痛み・しびれに対しては、漢方的な治療で対処することも可能です。

 

 

ホノミ漢方には、痛みの原因となる『気・血・水の乱れ』を整えながら、『腰痛』などの”痛み”の症状を根本から改善するお薬として、ロイルック錠」(錠剤タイプ)と「ロイルック」(カプセルタイプ)があります!

また、お薬の服用だけではなく、日頃から次のような『腰痛』を起こしにくい養生法を取り入れることも大切です!

『腰痛』を予防するための養生法

1)腰に負担をかけない姿勢を!
  • 重い荷物を持ち上げる時は、膝を伸ばしたままだと腰への負担が大きくなります。片膝を付いて体に引き寄せるようにして持ち上げるようにしましょう。
  • 背骨の”S字カーブ”を意識することが、腰に負担をかけない姿勢のポイントです。立つ時も背筋を伸ばして胸を張り、お腹を引き締めて立つようにすると”S字カーブ”が保たれます。
2)適度な運動を心がけ、腰の周りの筋肉を動かしましょう!
  •  腰痛1 痛いからといって身体を動かさなくなると、腰や下半身の筋力が落ちてしまい、腰痛を悪化させてしまう悪循環になることがあります。水泳や散歩などで無理のない適度な運動を取り入れ、脊椎を支えるのに必要な腹筋や背筋を鍛えるようにしましょう。
3)肥満の解消に努めましょう!
  • image009 肥満は重い体重を支えるため、腰に過剰な負担をかけてしまいます。肥満にならないよう、食べすぎは控えることが大切です。
  • 将来、骨粗鬆症を起こさないためにも、カルシウム不足となる無理なダイエットは禁物です。また、カルシウムを含む牛乳や小魚などを摂り、骨を強くする栄養バランスのとれた食事を摂るようにしましょう。
4)身体を冷やさないように!腰痛2
  • 冷えは、特に慢性的な痛みの場合は、症状を悪化させる要因になります。 夏場は冷房の効かせ過ぎ、冷たいものの摂り過ぎは控えることも大切です。

ひざの痛み

立つ・座る・歩くなど日常生活の中の動作を行う時、ひざには大きな負担がかかっています。
そのため、ひざは痛みを起こしやすい部位であり、特に中高年になるとひざの痛みを訴える人が増えてきます。
このひざの痛みの原因には色々ありますが、中でも最も多いのが「変形性膝(ひざ(しつ))関節症」です。

そこで今回は、この「変形性膝関節症」についてお話ししましょう。

変形性膝関節症とは…?

ひざ関節に負担がかかり続けると、関節軟骨は徐々に弾力性を失い、変性したり、すり減ったりしていきます。その結果、骨と骨とが直接ぶつかったり、削られた軟骨のかけらがひざ関節を包んでいる「関節包」という袋を刺激したりして、炎症を引き起こしてしまいます。
このようにして起こる病気が「変形性膝関節症」です。

〈図『きょうの健康』より〉
〈図『きょうの健康』より〉

変形性膝関節症の症状は?

image002変形性膝関節症を放っておくと、関節軟骨がどんどんすり減っていき、やがて骨の一部がむき出しになったり、骨棘(こつきょく)と呼ばれるとげ状の骨が形成されるなど、悪化していきます。
症状も、初めは動き始める時に痛むぐらいですが、進行すると動作中にも痛むようになり、さらに悪化すると安静時にも痛みが生じ、歩行が困難になります。
image003

どんな人に起こりやすい?

  • image004 年齢が高い人
    年齢を重ねるとひざに負担をかけている期間も長くなるため、変形性膝関節症になる人が増えてきます。
  • 女性
    女性の発症率は男性の1.5~2倍とも言われています。女性ホルモンの影響や、男性に比べてひざ関節を支える筋力が弱いことなどが理由として考えられています。
  • 太っている人
    image005重が重いと、ひざへの負担も大きくなります。ひざには、歩く時に体重の2~3倍の負荷がかかるとされています。
  • “O(オー)脚”の人
    O脚の人は、ひざ関節の内側に特に負担がかかります。そのため、内側の関節軟骨がすり減りやすくなります。

現代医学での治療は?

炎症を抑える治療法は、「保存療法」と「手術療法」の大きく2つに分けられます。

  • image006保存療法
    非ステロイド性消炎鎮痛薬の外用や内服、関節液の成分であるヒアルロン酸の関節内注射といった「薬物療法」や「ひざにたまった水(関節液)を抜く治療」、患部を温める・冷やすといった「物理療法」などが行われる。
  • 手術療法
    保存療法を行ってもひざの痛みなどの症状が改善されない場合に検討される。主な手術法としては、痛みの原因となっている軟骨のかけらや骨の変形した部分などを取り除く「関節鏡視下手術」や、O脚を矯正してひざの内部の負担を軽減する「高位脛骨(けいこつ)骨切り術」、変形したひざ関節を人工関節に置き換える「人工膝関節置換術」の3つがある。

漢方では

image007漢方の考え方の中には「気」「血」「水」というものがあります。
この「気」とは神経の働き、「血」は血行・ホルモン、「水」は水分代謝を意味し、これらのバランスが乱れると病気を引き起こし、中でも関節痛・神経痛といった“痛み”の疾患が起きやすいと考えています。
つまり気(神経の働き)、血(血行・ホルモン)、水(水分代謝)を整えることが、変形性膝関節症などによる“痛み”の改善につながるのです。

ホノミ漢方では

漢方で“痛み”の原因と考えられている「気・血・水の乱れ」を整えながら、神経痛・関節痛・筋肉痛など“痛み”の症状を改善するお薬として、ロイルック・ロイルック錠 があります。

 

養生法は… 

またお薬だけでなく、原因を考えた養生法を行うことも、変形性膝関節症の治療の上で大切になってきます。次のような点を心がけましょう。

運動する

ひざの痛み1 cat_mimiyoriひざの痛みを改善するには、適度な運動が効果的です。運動は関節軟骨の新陳代謝を活発にしますし、運動でひざ関節を支える筋肉を鍛えることで、関節にかかる負担を少なくすることができます。
しかし、急にジョギングなど激しい運動をするとひざに負担をかけてしまうため、注意が必要です。椅子に座りながら脚を交互に上げるなど、まずはひざを支える筋肉を鍛える運動から始めてみましょう。
<注意>ひざの痛みが強い時や体調が悪い時には行わないようにしましょう。

減量する

体重が増えるとひざへの負担が大きくなるため、肥満は症状を悪 化させる大きな要因です。
減量のポイントは「1日3食、規則正しく、バランスよく食べる こと」です。脂肪の摂取量は控えつつ、筋肉をつくるたんぱく質や減量中に不足しがちなカルシウムは充分に取るよう心がけましょう。

神経痛・リウマチ

image001腰痛、膝の痛み、肩の痛み・・・等々、身体の痛みはとてもつらいものです。
中でも腰痛は10人に1人、約1000万人がいるといわれており、特に65歳以上の高齢者では5人に1人が腰痛を持っているといわれています。
そこで今回は腰痛のような、身体に痛みを起こす神経痛・リウマチについてお話しましょう。

神経痛とは

神経痛は末梢神経が刺激されて起こる痛みで、大きく原因がハッキリしている症候性と原因が分からない特発性に分かれます。

image002症候性の神経痛

骨の変形、神経周囲の炎症、外傷などの病変が証明されるものをいいます。
例えば坐骨神経痛では、椎間板ヘルニアや腰の骨が変形する腰部変形性脊椎症などによって神経が刺激、圧迫されて起こるというように原因が分かっています。

特発性の神経痛

原因が分からない神経痛で、三叉神経痛や舌咽神経痛などが挙げられます。

リウマチとは

リウマチは関節およびその周辺、筋肉などの運動器の疾患を広く含む考え方です。この中には,慢性関節リウマチなどの他に、(変形性)関節症、痛風など、運動器の痛みを症状とする病気が挙げられます。

治療は・・・

痛みや炎症を抑える消炎鎮痛剤やステロイド剤など対症療法が中心になります。しかし、これらのお薬は胃腸障害や肝臓・腎臓への障害、糖尿病、高血圧などを引き起こす副作用があり、使用する上で注意が必要です。また、これらのお薬は痛みや炎症を鎮める働きが強く、症状の悪化を抑えるにはとても必要なお薬ですが、あくまでも対症療法であり、根本的に神経痛・リウマチを改善するものではありません。

漢方では

image003漢方の考え方の中には「気」「血」「水」というものがあります。
この「気」とは神経の働き、「血」は血行・ホルモン、「水」は水分代謝を意味し、これらのバランスが乱れると病気を引き起こし、中でも神経痛・リウマチのような痛みの疾患が起きやすいと考えています。
漢方では神経痛であろうが、リウマチであろうが、その原因は気(神経)、血(血行・ホルモン)、水(水分代謝)の働きが乱れることによって起こると考えています。
つまり神経の働き、血行・ホルモン、水分代謝の働きを整えることが、神経痛・リウマチの根本的な改善につながることになるわけです。

そこで、神経痛・リウマチでは、日頃の生活習慣に漢方の考えを活かしていくことが大切になります。

  • 身体を冷やさない→血行を良くする
  • 冷たい清涼飲料水を飲みすぎない→水分の代謝を良くする
  • 趣味・適度な運動等を行い、ストレスを溜め込まない→神経の働きを整える
  • その他

規則正しい生活習慣を送り、暴飲暴食や無理な運動など身体に負担をかけないようにしましょう。

そして、漢方の考えを活かした、神経痛・リウマチの改善薬に、
ロイルック」「ロイルック錠があります。

アレルギー体質

image001今、日本人の約3人に1人が何らかのアレルギー疾患を患っていると言われています。近年の厚生労働省による調査結果では、さらにその割合は増加し続けているそうです。

そこで、今回は『アレルギー体質』についてお話しすることにしましょう。

アレルギーとは?

体には、外から体内に侵入してきた異物を排除して、体を防御する免疫機能が備わっています。
ところが、人によっては、この免疫機能が特定の物質に対して過剰に反応してしまうことがあり、体にとってマイナスとなる反応を起こすことがあります。これを『アレルギー』と呼んでいます。

アレルギーが起こるしくみ

アレルギー反応は、起こり方の違いからいくつかのタイプに分けられますが、代表的なⅠ型アレルギー(即時型反応)は次のようなしくみで引き起こされます。

image002

アレルギーを引き起こす原因物質を、アレルゲンと呼び、ホコリやダニ、植物の花粉、食べ物など、さまざまな物が原因物質になります。

① アレルゲンが体内に侵入すると、異物を迎え撃とうとして、抗体が作られます。
  アレルギーを起こしやすい人は体質的にIgE抗体と呼ばれる物質が作られやすいことが分かっています。

② IgE抗体は、粘膜などにある肥満細胞の表面に付着した状態になります(感作)。

③ 再び体に同じアレルゲンが侵入すると、肥満細胞上のIgE抗体に結合します。
  その結果、肥満細胞の中からヒスタミンなどの化学伝達物質が放出されることで、アレルギーの諸症状が引き起こされるわけです。

代表的なアレルギー疾患

アレルギーによって起こる代表的な病気には、次のようなものがあります。アレルギーは、皮膚や気管支、鼻粘膜など、体のいろいろな場所で起こります。

アトピー性皮膚炎 気管支喘息 アレルギー性鼻炎 

image003

  • アレルギー反応を起こしやすいアトピー素因のある人によく起こります。
  • 激しいかゆみを伴う湿疹ができるのが特徴です。湿疹が出やすい場所は、年代によってさまざまです。

image004

  • 空気の通り道である気道が慢性的な炎症を起こして狭くなり、刺激が加わって発作が引き起こされます。
  • 呼吸困難、ヒューヒューゼーゼーという呼吸音(喘鳴)が特徴です。

image001

  • 鼻の粘膜でアレルギー反応が起こり、クシャミ、鼻水、鼻づまりなどを起こすのが特徴です。
  • スギなどの花粉がアレルゲンとなる花粉症が、急増しています。

乳幼児から13~14歳までの子供では、年齢が進むにつれて、上記のようなさまざまなアレルギー疾患に次々と罹っていくことがあり、『アレルギーマーチ』と呼ばれています。

アレルゲンに過敏に反応しやすいアレルギー体質の人は、アレルギー性疾患の予防や早期の治療のためにも、専門家に相談をすることが大切です。

現代医学では…

皮膚炎には、炎症を抑えるために外用のステロイド薬や、かゆみが強い場合はかゆみ止めの内服薬が治療に使われます。
また、気管支喘息の治療には、気管支平滑筋を拡げて喘息の発作を鎮めるために気管支拡張薬、肥満細胞から化学伝達物質が出されるのを防ぐために抗アレルギー薬、炎症を抑えるために吸入のステロイド薬が使われます。
そして、アレルギー性鼻炎では、ヒスタミンの作用を抑えてクシャミ・鼻水を止める抗ヒスタミン薬、化学伝達物質の放出を抑える抗アレルギー薬のほか、ステロイド薬などが一般的です。
しかし、これらは全て、アレルギーによる症状を抑えることを目的とした、対症療法です。

ホノミ漢方では…

image006漢方では、新陳代謝を盛んにするエネルギーが十分あるタイプを『陽病』、持ち合わせていないタイプを『陰病』と呼んでいます。
アレルギー体質は、各種アレルゲンに過敏に反応することで、各臓器の働きすぎや炎症を起こしやすいことから、新陳代謝機能を亢進しやすい『陽病』の状態と考えることができます。

ホノミ漢方には、陽病タイプに多いアレルギー体質を改善するお薬として、
「アクマチック」があります!

アクマチックアクマチックは…

  • 自律神経が亢進し、各臓器の働きすぎによる炎症を改善する
    … オウレン、オウゴン、オウバク、サンシシ、サイコ、カロコン
  • 化膿、炎症による各種アレルギー反応を抑制する
    … ハッカ、キキョウ、ゴボウシ、レンギョウ、カンゾウ
  • 怠けた血行を良くし、ホルモン分泌を盛んにする
    … トウキ、シャクヤク、センキュウ、ジオウ

の15種類の生薬の働きを活かしたお薬です。

また、『アレルギー』を起こし難くするには、次の点などに配慮した養生も大切です。

『アレルギー』を起こし難くするための養生法

1) アレルゲンとの接触を避けましょう!
  • アレルギー反応を起こす原因物質を知り、接触をできるだけ避けることが基本です。
    ホコリやダニといったハウスダストもアレルゲンになるため、部屋の掃除はこまめに行いましょう。
  • image007花粉症の人は、原因となる花粉の飛散が多い時は、
    外出を控えると、症状が軽く済みます。
    ●ス ギ… 2~4月  ●ヒノキ… 3~5月
    ●イネ科… 5~7月  ●キク科… 8~10月
2) ストレスや環境の変化にも要注意!
  • image008アレルギー症状は、精神的ストレスによって影響しやすく、症状が悪化することがあります。
  • また、急激な温度変化は、自律神経の乱れを起こすきっかけになります。体を冷やすなど、急な温度変化は避けるようにしましょう。