老人性皮膚掻痒症

冷たい空気で皮膚が乾燥しやすい冬は、皮膚のカサツキと痒みを起こしやすい季節です。

特に、年齢を重ねたシニア層は、若者よりも肌が乾燥しやすい為、我慢できない痒みに悩まされ、「物事に集中できない」「夜もグッスリ眠れない」など、生活に支障をきたしている人も少なくありません。

そこで今回は、高齢者に起きる皮膚の痒み、老人性皮膚掻痒症をテーマに、お話しすることにしましょう。

皮膚の潤いを保つ仕組み

皮膚は表面から、表皮、真皮、皮下組織の順で構成されており、このうち表皮の一番外側にある角質層が皮膚の水分保持に大きく関与しています。角質層では、次の3つの働きによって、皮膚の潤いが保たれています。

 

①皮脂膜

皮脂腺から分泌される脂肪で、汗などと混じって皮膚表面を覆い、水分の蒸発を防ぐ。

 

②角質細胞間脂質

角質細胞の隙間に存在し、スポンジのように水分を溜めることができる。通称「セラミド」。

 

③天然保湿因子

角質細胞に含まれる保湿成分で、水分を蓄え、皮膚に潤いと柔軟性を与える。

 

健常な皮膚では、これらの成分が適切に機能している為、皮膚の水分量が一定に保たれ、外部の刺激(温度変化、化学物質、衣服の擦れなど)から、身体を守ることができます。

これを皮膚の「バリア機能」といいます。

加齢と痒みの関係

ところが、高齢になると、生理機能の衰えとともに、皮膚にも変化が現れてきます。

皮膚の老化が進むと、天然保湿因子角質細胞間脂質などが減少し、角質中の水分が失われ、さらに皮脂の分泌も減る為、水分が蒸発しやすく、水分不足の乾燥した皮膚になってしまうのです。

皮膚が乾燥すると、バリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすい過敏状態となります。この状態では、知覚神経が鋭敏になっている為、少しの刺激で痒くなる ⇒ 気になって皮膚を掻く(皮膚が壊れる) ⇒ さらに刺激となる …といった悪循環に陥ります。

このように高齢者に起きる皮膚の痒みを「老人性皮膚掻痒症」といいます。病状が進むと、痒みだけでなく、皮膚に湿疹が起こることもあります。

老人性皮膚掻痒症の治療法

老人性皮膚掻痒症のように皮膚の乾燥によって起こる痒みを予防・改善する為には、「保湿剤」を用いて角質層中の水分量を保つことが重要です。

ひと言に保湿剤といっても、さまざまな種類があり、それぞれの特徴を理解し、使い分けることが大切です。

 

●水分を補給するタイプ 【ローション・クリーム】

・ヘパリン類似物質や、尿素、セラミドを含む。

・乾燥した皮膚に塗る。

・ベタつきにくく、さらっとした使用感。

・保湿持続時間は短い為、こまめに塗る必要がある。

 

 

●油脂膜をつくり、水分蒸発を防ぐタイプ 【軟膏・オイル】

 ・白色ワセリンやオイル

 ・お風呂上りなど、皮膚に水分が豊富なときに塗る。

 ・保湿持続時間は長いが、ベトベトした使用感がある。

 

 

また、痒みが強い場合には、「抗ヒスタミン薬」の飲み薬や塗り薬を、湿疹がある場合は「ステロイド」の塗り薬で炎症を鎮めるなど、並行して対策を行うこともあります。

ホノミ漢方における対策

ホノミ漢方では、皮膚を1枚の透明なガラスに見立て、ガラスの汚れを綺麗にするには「外側」と「内側」から磨き上げる必要があるのと同様に、皮膚病も身体の「外側」を外用薬で、また「内側」を内服薬で改善するダブル対策法が重要と考えています。

 

①外用薬

チェリメントAG軟膏

天然成分由来のアラントインとグリチルレチン酸を中心に、痒みや荒れた皮膚の炎症を鎮めるように働きます。

基剤である白色ワセリンは、皮膚からの水分の蒸発を防ぎ、乾燥対策にも適しています。

 

 

ホノザルベ

痒みの原因であるヒスタミンの働きを抑え、我慢できない皮膚の痒みを鎮めます。

牡蛎末を配合し、さらっとした使い心地が特長的な塗り薬です。

 

 

 

赤色ワグラス軟膏

天然生薬である紫根・当帰のゴマ油抽出エキスが皮膚の創傷治癒を早め、掻きむしって荒れた患部にも負担なく塗ることができます。

また、保湿作用もある為、乾燥した皮膚にも塗りやすい軟膏です。

 

 

 

 

 

 

②内用薬

ワグラスW錠

特に、皮膚の自然治癒力が低下している高齢者には、「黄耆」などの生薬を含み、身体の内側から力をつけて慢性的な皮膚の悩みを改善する「ワグラスW錠」がオススメです。

 

 

 

 

これらのお薬は、ホノミ漢方会会員の薬局・薬店でお買い求めいただけます。

なお、これらの薬は、皮膚の状態によって使い分けることが大切です。

服用に際しては、ホノミ漢方の薬をお取り扱いいただいている薬局・薬店の先生にまずはよくご相談ください。   

 

お住まいの近くにあるホノミ漢方会会員店は「i‐タウンページ」から検索できます!

日常生活における注意

日常生活においては、皮膚をなるべく乾燥させないことが重要です。痒みを誘発する生活習慣を認識して、できることから取り組んでいきましょう。

1)過度な入浴を避ける

熱い湯に浸かったり、長湯をすると、皮脂膜や角質細胞間脂質などの保湿成分が湯に溶け出してしまいますお湯の温度は38~40℃を目安に程々に浸かりましょう。

 

2)部屋を乾燥させない

エアコンの使い過ぎは部屋の空気を乾燥させてしまいます。冬場は、加湿器を使ったり、濡れた洗濯物を室内に干すなど、湿度を適度に保つように心掛けましょう。

 

3)肌に合った衣類を身に着ける

チクチクした繊維の衣類は、皮膚に刺激を与えます。
直接肌に触れる衣類の生地は、木綿など着心地が良いものを選びましょう。

 

4)香辛料の摂り過ぎ・お酒の飲み過ぎに注意

香辛料やアルコール飲料は血液循環を良くし、身体を温めますが、神経の伝達速度が速まり、痒みの悪化につながります。痒みが気になる人は控えめにするほうが良いでしょう。

 

5)十分な睡眠をとる

睡眠不足は、皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)を低下させ、正常な皮膚の働きを損なうことにつながります。まずは、規則正しい生活を第一に、休養もしっかりとりましょう。 

フレイル・サルコペニア

高齢者が増えるにつれ、新聞やテレビ、インターネットでも採り上げられる機会が多くなってきた「フレイル」や「サルコペニア」。

年齢とともに身体に変化が出てくるのは当然のこととはいえ、日常のちょっとした違和感を放置すると、さらに心身の活力が衰え、フレイルやサルコペニアにつながってしまいます。

 

例えば…

食事の際によくむせる

歩いていると人に抜かれることが多い

階段を使うのがつらい

歩いて移動するのが億劫

・・・など

 

これらに身覚えのある方は、身体の筋力や活動が減ってきていると考えられ、フレイルやサルコペニアの状態になっている可能性もあります。

フレイルやサルコペニアは、何も対策を取らないと介護が必要になったり、寝たきりになったりしてしまう危険性も高くなりますので、今回はこの『フレイル・サルコペニア』を採りあげ、お話しすることにしましょう。

 

フレイルとは

まずは、フレイルについてお話ししましょう。

フレイルは「虚弱」という意味の英単語「frailty」が語源となっている言葉で、栄養状態が悪く、元気がない状態を指します。はっきりと自覚できる症状は無いものの、日常生活で感じる衰えがフレイルの危険信号です。フレイルの原因としては左図の3つが相互に影響し合っていると考えられています。

 

3つの要因の中でも特に社会参加はフレイルにおいて重要な位置にあり、社会性の改善により他の問題も解決することが多いとの調査結果もあります。人とかかわりを持ちながら活動したり食事をすることで、フレイルの予防や改善につながるのです。

 

フレイルを招くこれら3つの要因を簡易的にチェックし、フレイルの危険性を調べる「イレブンチェック」というものが考案されていますので、一度チェックしてみてください。

このイレブンチェックで緑の項目に1つでも『NO』がある、あるいは赤い項目に『NO』が5つ以上ある場合フレイルへの注意が必要となります。

フレイルの可能性が高い場合は、まず「人と一緒に○○する」など、社会性を高める努力をすると共に、栄養面や運動面からの対策も心掛けることが大切です。(後述の養生法も参考にして下さい)

サルコペニアとは

次にサルコペニアについてお話していきましょう。

サルコペニアはギリシャ語の「sarx(筋肉)」と「penia(減少)」を組み合わせた造語で、その名の通り加齢生活習慣などの影響により急激に筋肉が減ってしまう状態です。

サルコペニアは高齢になるほど増加し、85歳以上になると半数以上がサルコペニアだといわれています。また、若い女性であっても過度の食事制限によるダイエットによりサルコペニアになっている人も見られます。診断基準は筋肉量、歩行速度、握力を測定した数値によって表されています。

 

サルコペニアの診断基準とその数値

筋肉量…BIA法という身体に電気を通し筋肉量を測る方法で、測定には専門の機械が必要。

1㎡当たりの筋肉量が 男性7.0㎏未満、女性5.7㎏未満

歩行速度…1秒で歩ける距離が0.8m以下

握力…男性26kg未満、女性18kg未満

 

また、サルコペニアは寝たきりの危険性だけではなく、糖尿病などの他の病気への危険因子ともなります。

筋肉は糖などのエネルギーを貯蔵する役割があります。そのため、サルコペニアによって筋肉量が減少すると、糖が筋肉に貯蔵されず血液中に流れ出てしまいます。また、高血糖の状態は血管にダメージを与えやすく心筋梗塞や脳卒中などにもなりやすくなります。

また、サルコペニアは寝たきりの危険性だけではなく、糖尿病などの他の病気への危険因子ともなります。

筋肉は糖などのエネルギーを貯蔵する役割があります。そのため、サルコペニアによって筋肉量が減少すると、糖が筋肉に貯蔵されず血液中に流れ出てしまいます。また、高血糖の状態は血管にダメージを与えやすく心筋梗塞脳卒中などにもなりやすくなります。

 

ホノミ漢方での対策は?

ホノミ漢方には、フレイルやサルコペニアの状態でよくみられる、だるさや疲れやすさを体力を回復させることでを改善するお薬として、パナパール(カプセルタイプ)パナパール錠」(錠剤タイプ)があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これらのお薬は、体質や病状を考えて正しく服用することが大切ですので、服用に際しては、ホノミ漢方のお薬をお取り扱いいただいている薬局・薬店の先生とよくご相談ください。

お住まいの近くにあるホノミ漢方会会員の薬局・薬店は「i‐タウンページ」から検索できます!

 

日常でできる養生法

フレイルやサルコペニアは普段の生活からも予防・改善することができます。

そこで、日常生活で行える養生法をいくつか挙げましたのでご覧ください。

1)社会活動を積極的に行う

自分の活動範囲を広げて、いろいろな人と接するようにしましょう。余暇活動ボランティアに取り込むことで仲間ができ、そこから更に外出や人と会う機会も増えていくようになります。

後述する食事や運動も一人で行うよりも仲間とともに楽しみながら行う方が継続しやすくなるものです。

 

2)バランスの良い食事をとる

主食主菜副菜をバランスよくとるようにしましょう。特に、筋肉を作る元となるたんぱく質と、骨を作る元となるカルシウムは積極的にとるようにしてください。

また、硬い物を食べずに軟らかい物ばかり食べると、噛む力がだんだん衰えてきて、栄養が偏ったり食欲が低下したりする可能性が出てきますので、噛む力をしっかり使う食べ物もとるようにしてください。

 

3)身体活動・運動を行う

なるべく外に出歩き、余暇を過ごすようにしましょう。余裕があればウォーキングやラジオ体操などの有酸素運動筋力トレーニングも行うようにすると、筋肉のたんぱく質合成が更に促されますのでオススメです。

 

あまりきつい内容にすると、やる気を失ってしまいますので、無理のない範囲で楽しめるものを行い、習慣化させることが継続させるコツです。

肩こり・肩の痛み

肩こり」は、厚生労働省による国民生活基礎調査の「気になる症状」のランキングにおいて、女性1位、男性2位に挙げられています。

石でも乗せているかのようにズーンと重く、岩のようにガチガチにこり固まった「肩こり」、また、ズキズキ、ジンジンする「肩の痛み」など、多くの方が「肩の不快な症状」に悩まされています。

そこで今回は、この「肩こり・肩の痛み」についてお話ししましょう。

 

肩こりについて

「肩こり」は、肩関節の周囲の筋肉に過度の負荷がかかったり、血行が悪くなることによって起こります。中でも、僧帽筋という筋肉(首から肩、背中にかけて存在する大きな筋肉)が肩こりの原因になりやすいのです。
 姿勢悪い状態が続くと、重い頭を支えるために僧帽筋に負担がかかり続け、疲労し硬くなります。そして、筋肉硬くなると、血管が圧迫されて血流が悪くなり、筋肉への酸素や栄養の供給が不足するため、酸欠栄養不足を起こし、筋肉がさらに硬くなるといった悪循環に陥ってしまいます。頑固な肩こりの背景には、このような負のスパイラルが存在しているのです。

 

「肩こり」は「首から肩にかけての痛み」を感じる場合もありますが、「肩から腕の外側にかけての痛み」や「夜も眠れないほどの痛み」を感じる場合は、肩こり以外の病気の可能性があります。

次に、そのような「肩の痛みを起こす病気」について見ていきましょう。

 

肩の痛みを起こす主な病気

肩の痛みの原因はさまざまありますが、今回は主に3つの病気についてご紹介します。

 

五十肩
(肩関節周囲炎)

腱板断裂

石灰沈着性
肩関節周囲炎

肩関節の
状態

肩関節周辺の組織(腱や関節包)に小さな断裂炎症が起こる

加齢や肩の酷使または怪我等により、腱が擦り切れて孔が開き、腱の一部または全部が切れる

肩関節周辺に石灰(カルシウム)が沈着し、その石灰を異物とみなして排除するために強い炎症が生じる

割合*

50%

20~30%

3%

好発年齢

50代

60代以降

40~50代

特徴

拘縮(肩が動かしにくくなる症状)が起きる

利き腕に多い

女性に多い

痛み

突然の激しい痛み、肩から腕の外側にかけて起こる痛み、腕を動かすと起こる痛み、夜も眠れないほどの痛み

*肩の痛みの原因における割合

 

病院での治療

肩こり

肩こりに対する治療としては、運動療法、血行を促進する温熱療法、筋弛緩薬の内服、消炎鎮痛薬の内服や外用が行われます。

 

肩の痛み

次に、肩の痛みを起こす原因となる疾患に対する病院での治療についてご紹介します。

共通する基本的な治療法として、痛みや炎症の激しい急性期においては消炎鎮痛薬の内服や外用、「局所麻酔剤」「ステロイド剤」などの注射薬を用いて消炎鎮痛し、安静に努めます。

 

〇 五十肩

慢性期に入ると痛みは和らぐものの、肩の拘縮(可動域の制限)が出てくるため、消炎鎮痛薬を急性期より減らした量で服用し、痛みの出ない範囲運動療法を開始します。

さらに、痛みがほとんどなくなる回復期に入ると、積極的運動療法を行い、できる限り肩の拘縮が残らないようにします。

 

〇 腱板断裂

薬物療法で肩の痛みが落ち着いてくると、運動療法を開始して残っている腱板を鍛え、肩関節の機能改善を目指します。ただし、痛みが治まった場合でも、断裂した腱板が修復されたわけではないため、負荷のかけすぎには注意が必要です。

また、薬物療法の開始後3カ月を経過しても痛みが治まらない場合や、運動療法を行っても肩関節の機能が改善しない場合等には、腱板を修復する手術が検討されます。

 

〇 石灰沈着性肩関節周囲炎

石灰が沈着し始めた頃であれば、注射器で液状の石灰を吸引することもあります。このような治療や薬物療法で肩の痛みが落ち着いてくると、肩に負担をかけない運動療法により、石灰の沈着により痛んだ腱板の強化や、肩関節の機能改善を目指します。
しかし、痛みが治まらない場合には、腱板に沈着した石灰を除去する手術が必要になることもあります。

 

ホノミ漢方における対策

漢方では「気(神経の働き)」「血(血行・ホルモン)」「水(水分代謝)」の3要素により健康が成り立っていると考えます。

そして、これら「気・血・水」が乱れることで、さまざまな身体の不調が起こるとされており、中でも痛みの症状は、この「気・血・水の乱れ」が大きく関わっていると考えられています。

 

 

 

急性的な痛みや炎症に対しては、消炎鎮痛剤による西洋医学的な治療も必要ですが、慢性的な痛みの緩和には、漢方治療を取り入れることで「気・血・水」のバランスを整え、痛みを感じにくい体質へと改善を目指すのも一法です。

 

 

 

ホノミ漢方には、この痛みの原因となる『気・血・水の乱れ』を整えながら、さまざまな病気で起こる“痛み”の症状を改善するお薬として、
ロイルック錠」(錠剤タイプ)「ロイルック」(カプセルタイプ)があります。

 

これらのお薬は、体質や病状を考えて正しく服用することが大切ですので、服用に際しては、ホノミ漢方のお薬をお取り扱いいただいている薬局・薬店の先生とよくご相談ください。

お住まいの近くにあるホノミ漢方会会員の薬局・薬店は「i‐タウンページ」から検索できます!

 

日常生活における注意

肩こりの予防・改善、また、痛みを感じやすい体質を治すために、お薬の服用と併せて、日常生活においても漢方の考えを活かした生活習慣の改善を行いましょう。

1)姿勢の改善とストレッチ

猫背などの悪い姿勢では、肩や首の筋肉に頭や腕の重みによる負担が集中してしまいます。背筋を伸ばし、軽く顎を引くことを心掛けましょう。
 また、正しい姿勢であったとしても、同じ姿勢を長時間とり続けると、同じ箇所の筋肉が緊張し続けて負担となります。1時間に一度は、軽くストレッチを行うなど筋肉をほぐしましょう。

 

2)身体を温める

急性期の炎症を除いて、慢性的な痛みや肩こりに「冷え」は大敵です。
入浴はシャワーで済ませずに、38~40℃のぬるめのお風呂にゆっくりつかりましょう。
また、夏場の冷房の効かせすぎや冷たい飲食物のとりすぎに注意するなど、身体を冷やさないことを心掛けましょう。

 

3)禁煙する

血行不良は肩こりの大敵ですが、上記の冷えの他、喫煙もニコチンによる血管収縮が起きるため、血行不良の原因となります。
肩こりに悩んでいる方は、ぜひタバコを控えましょう。

 

 

4)ストレスをためこまない

ストレスは自律神経を乱れさせ、筋肉の緊張を招く他、痛みを感じやすい体質の原因ともなります。
ストレスをゼロにすることは困難ですが、趣味の時間や適度な運動などにより、こまめにストレスの解消を図り、ためこまないようにしましょう。

 

 

5)身体をゆっくり休ませる

身体が疲れていると、痛みなどの症状を起こしやすくなります。疲労を回復し、自身の自然治癒力を湧かせるためにも、十分な睡眠をとることで身体をゆっくり休ませましょう。

長引く咳「慢性咳嗽」

『咳が出始めて、もう何カ月も経つ・・・』

咳は気道に入ってきた異物を排除するための防御反応である反面、長引くと体力を消耗し、身体の負担となってしまいます。

そこで今回は長引く咳「慢性咳嗽(まんせいがいそう)」についてお話しましょう。

慢性咳嗽とは…

日本呼吸器学会の「咳嗽に関するガイドライン」によると、咳の症状は持続期間によって分類されており、3週間未満の咳を「急性咳嗽」、3週間以上~8週間未満の咳を「遷延性咳嗽」、8週間以上の咳を「慢性咳嗽」としています。急性咳嗽と遷延性咳嗽は気道のウイルスや細菌の感染症が主な原因となりますが、慢性咳嗽では感染症以外の疾患が原因になることが多くあります。

慢性咳嗽を引き起こす主な疾患

 慢性咳嗽は、『咳喘息』や『アトピー咳嗽』といった病気が主な原因とされています。各疾患の特徴を下記にまとめましたので、ご覧ください。

●咳喘息

症状 「ヒューヒュー」、「ゼーゼー」といった喘鳴や呼吸困難はなく、咳だけの症状が長引く。
透明な痰がでることもある。
原因 気道に慢性的な炎症が起こり、アレルギー反応の他にも、冷気やタバコの煙、湿度の変化等の刺激で咳の症状が現れる。
好発時間 就寝時、深夜から早朝にかけて症状が悪化しやすい。
治療薬 中枢性鎮咳薬、ステロイド薬、気管支拡張薬、漢方薬

 

●アトピー咳嗽

症状 咳、のどの掻痒感
原因 アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎等の既往歴・家族歴のある人に起こりやすく、気道が過敏になりアレルギー反応を起こしやすくなる。
好発時間 深夜から早朝、朝方にかけて症状が悪化しやすい。
治療薬 中枢性鎮咳薬、ステロイド薬、抗ヒスタミン薬漢方薬

 

 

咳の治療法

咳喘息にもアトピー咳嗽にも使用する咳の治療薬といえば、「中枢性鎮咳薬」と「漢方薬」が挙げられます。

中枢性鎮咳薬とは「コデイン」や「ジヒドロコデイン」といった成分で、咳中枢に働き、強力に咳を鎮める働きがあります。しかし、一方で長期間服用を続けると、依存性や耐性が現れる恐れがあるため、短期的に使われる薬となっています。

このコデイン類の成分が配合された製品は、薬局・薬店でも購入することができるため、自己判断で服用を継続している方も多いかも知れませんが、漫然とした服用は要注意です。

 

また、咳に使用される代表的な漢方薬には『小青竜湯』、『麻杏甘石湯』等があり、これらの処方には『麻黄』という生薬が共通して配合されています。

この『麻黄』に含まれるエフェドリンには、気管支を拡張する働きがありますが、一方で血圧上昇や胃腸機能の低下させてしまうリスクもあります。そのため、以下のような体質の方が服用すると身体の負担となってしまう恐れがあります。

 

ホノミ漢方の咳対策

ホノミ漢方には、長引く咳を改善する薬に

ヒューゲン錠deux」、「ヒューゲン顆粒deux」があります。

 

 

ヒューゲンdeux、ヒューゲン顆粒deux の構成成分と特長

小児から高齢者まで、幅広い世代におすすめできる薬方構成

ヒューゲン錠deux・ヒューゲン顆粒deuxは、咳・痰の症状を改善し体質を整える生薬群(杏仁、甘草、細辛、五味子、生姜、半夏)を配合し、咳・痰に幅広く使用できます。また、麻黄を配合していないため、体力に関係なく、小児から高齢者まで幅広い年齢層の方が服用可能です。

 

天然物由来の鎮咳薬「ノスカピン

麻黄に代わり、ヒューゲン錠deux・ヒューゲン顆粒deuxには、天然物由来成分の「ノスカピン」を配合しています。このノスカピンはコデインと同等の鎮咳効果を持ちながら、非麻薬性の鎮咳薬であるため、コデイン類とは異なり、耐性や依存性の心配はありません。また、長期間の服用も可能ですので、長引く咳の症状の改善にも適しています。

 

咳の原因となるアレルギー反応を素早く鎮める

d-クロルフェニラミンマレイン酸塩(抗ヒスタミン薬)やアレルギーを鎮める生薬群(蘇葉、甘草等)を配合し、気管支のアレルギーからくる咳を鎮めることができます。抗ヒスタミン薬を配合していることから、アトピー咳嗽にも効果的であり、気管支のアレルギーを素早く鎮めつつ、体質の改善を図ることができます。

 

日常生活における注意

アレルギー反応や気道への刺激が咳の要因となるため、日常生活の中での養生が大切になります。お薬の服用と併せて、次のようなことに注意しましょう。

1)アレルギー物質(アレルゲン)を避ける。

咳の症状には、アレルギーが大きく関係しています。ダニ、カビ、ハウスダスト等がアレルギーの原因物質となるため、こまめに掃除をする等の対策をしましょう。

 

2)胃腸に負担をかけない

漢方の考え方の一つ「陰陽五行説」では、呼吸器の病気は「胃が悪いと治りにくい」とされています。また、食事を食べ過ぎてしまうと胃が膨らんで、横隔膜を押し上げてしまうため、気管支や肺の働きを悪くしてしまいます。腹八分目を心がけましょう。

 

3)気道の刺激を防ぐ

タバコの煙や冷たい風は、気道の刺激となり、咳を引き起こす要因となります。特にタバコの煙は気道の炎症を悪化させることから、本人だけでなく、周りの家族の禁煙も必要です。

 

4)ストレスの発散

過度なストレスが続くと、自律神経のバランスが乱れてしまい、免疫機能が低下してしまいます。その結果、様々な刺激に対して過敏になり、症状が悪化しやすくなります。趣味の時間を充実させたり、睡眠を十分にとりストレスを溜め込まないようにしましょう。

精神(こころ)の病(うつ病)

「気分が落ち込んで、なにもやる気が起きない…」
「どうしようもなく不安で、息苦しい…」  など

 

一時的な落ち込みや不安は、誰にでもある正常な反応です。
しかし、常にそのような感情が頭の中を埋め尽くし、心身に負担をかけている場合、精神(こころ)の病につながる可能性があります。

 

特に、現代は、“ストレス社会”といわれるほど、長時間労働や人間関係など多くのストレスが蔓延しています。それに伴い、うつ病などの気分障害に悩む人の数は、111万人を超え(平成26度厚生労働省患者調査)、過去に比べ、精神(こころ)の病が身近な病気として定着しつつあります。

 

そこで今回は、精神(こころ)の病をテーマに、その中でも「うつ病」についてお話しすることにしましょう。

 

うつ病の症状

「うつ病」とは、気分の落ち込みや喜び・興味の減退などの症状が長い間持続し、日常生活にも支障をきたすようになった状態を指します。

気分が落ち込んだりすることは誰もが日常的に体験していることですが、日常的な「憂うつ感」と、うつ病の症状として経験される「抑うつ気分」は同じものではありません。うつ病による症状は強く、長引き、普通では考えられないほど悲観的になります。こころのエネルギーを消耗するため、思考力が低下し、色々なことを考える余裕がなくなった結果、常に追い詰められたように感じる人もいます。

そのようなこころの症状に加えて、不眠や倦怠感などの身体症状が現れることも特徴です。

 

代表的な症状は以下のとおりです。

うつ病は、他の病気のように血液検査や画像検査などで異常を見つけることができないため、現れている症状がうつ病を発症しているためなのか、それとも気分の問題なのか、明確に区別することは難しく、基本的には医師との面談を通して診断が行われます。安易に自分で判断したりせず、心配な症状がある場合は、専門の医療機関を受診しましょう。

 

うつ病発症の原因

うつ病が発症する原因として、①心理的ストレス②脳内の変化③なりやすい体質の3種類が考えられています。

①心理的ストレス

過労や人間関係、生活の変化(結婚、出産、離婚、死別、就職、昇進、引っ越しなど)のストレスがうつ病発症のきっかけになります。結婚や出産など、本来喜ばしい出来事であっても、人生に大きく関わるライフイベントはストレスとなりやすく、プレッシャーから心に負担を感じる人も多いようです。

 

②脳内の変化

脳内には、多くの神経細胞が存在し、神経伝達物質を通して、情報を伝え合い、正常な働きを保っています。しかし、多大なストレスがかかると、意欲や気分を調整する神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリンなど)が減少し、それに伴い、脳の働きのバランスが崩れることで、うつ病を発症するといわれています。

 

③なりやすい体質

うつ病の発症と遺伝子に関連があるとはいい切れませんが、親や兄弟がうつ病になったことがある人は、発症率が1.5~3倍になることが判っています。

 

一般的な治療法

うつ病は、“こころの風邪”と表現されることもありますが、風邪のように市販薬をのんだらすぐに治る病気ではなく、重症例では自殺に至るなど命に関わる重大な病気です。そのため、病気としっかり向き合い、適切な治療を受ける必要があります。

 主に「薬物療法」や「精神療法」「環境療法」を組み合わせて治療を行います。

 

・薬物療法

うつ病は、脳の神経細胞の働きに異常が生じている病気ですので、「抗うつ薬」を用いて、神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリンなど)の働きを高め、症状を改善させます。 

代表的な抗うつ薬として、以下の薬が使われています。

 ・SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)

 ・SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)

 ・NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)

 ・三環系抗うつ薬

 ・四環系抗うつ薬 など

 

・精神療法(認知行動療法)

人の感情は、出来事によって引き起こされるものではなく、その出来事をどう捉えるかによって大きく変わります。うつ病の人は、物事の見方や考え方が偏り、客観的に見ると何でもないような事柄でも悲観的に捉えてしまうため、結果として大きなストレスを抱えてしまいます。

認知行動療法では、つらい出来事があったときの自分の考えを見つめ直して、自らの思考の偏りを修正していきます。治療を続けると、自分の考え方の癖が分かるようになり、気分が落ち込みやすい状況に直面しても、柔軟な考え方を身につけることでストレスを減らせるようになります。

 

認知行動療法にはいくつか種類がありますので、専門の医師に相談して、自分に合った方法を実践していくのがよいでしょう。

 

・環境療法

うつ症状が強い人の場合、休養をとるなど、ストレスを感じている環境から一旦離れてみることも大切です。仕事や家事などに追われている人は、休むことに抵抗を感じることもあるかもしれませんが、思い切って休むことで、弱った心身の回復を早めることができます。

 

ホノミ漢方における対策

漢方では、胃の弱い人は身体にとって不要な水分をうまく排出することができず、それが胃の中に停滞するようになり(「胃内停水」という)、その不良水分が原因となって、神経症状を起こすと考えられています。

例えば、のどに異物感が現れたり(「咽中炙臠(いんちゅうしゃらん)」という)、過度な心配性になったり、発作性の動悸を訴えたりします。

ホノミ漢方では、このような胃弱者に起こりやすい神経症状を改善するお薬として、「安静錠」があります。  

 

効能・効果

気欝症、胃腸虚弱者の神経衰弱、更年期神経症、ヒステリー、神経性食道狭窄、胃アトニー、肋間神経痛、つわり、嘔吐、気管支炎、気管支喘息、浮腫

 

構成生薬

  • 胃内停水が原因で起こる症状(気持ちの亢(たか)ぶり、嘔吐、咳)を改善する…半夏
  • のぼせたり、イライラする気持ちを鎮め、胃の働きを正常に整えていく…厚朴
  • 胃を活発にし、自律神経の働きを良くして、半夏の働きを助ける…生姜
  • 精油の働きで自律神経の失調を治し、うっとうしい気分を散らす…蘇葉
  • 胃と腎の不良水分を排出する…茯苓

また、つらい神経症状で心身が疲れて眠れないようなときには、睡眠を妨げる自律神経やホルモンの乱れを整え、眠りを調節しながら徐々に眠れる体質にしていく 「コンレス錠」もご用意しております。

 

さらに、神経が亢ぶって、興奮感やイライラが強く落ち着かないときには、鎮静作用のある生薬を含んだ「ホノミラビオ錠」をお試しください。

 

 

これらのお薬は、ホノミ漢方会会員の薬局・薬店でお買い求めいただけます。

なお、精神(こころ)の病は、体質や病気の状態によって、適したお薬が異なってきます。

服用に際しては、安静錠など、ホノミ漢方の薬をお取り扱いいただいている薬局・薬店の先生にまずはよくご相談ください。   

 

お住まいの近くにあるホノミ漢方会会員店は「i‐タウンページ」から検索できます!

 

日常生活における注意

精神(こころ)の病の発症や再発を防ぐためには、発症の引き金となったストレスを避けることが大切です。お薬の服用と併せて、日常生活の中で次のようなことに注意しましょう。

1)十分な睡眠をとる

忙しい生活を送る中で、ついつい睡眠時間を削ってしまいがちですが、慢性的な睡眠不足は、ストレスに対する身体の抵抗力を弱めてしまいます。良質な睡眠をとり、脳を休めることで、ストレスをためにくくなります。寝る前のテレビやスマ―トフォンの使用を控えたり、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かると、リラックスできて良い睡眠がとれます。

2)自分を見つめ直す

ストレスを抱えやすい人は、生真面目すぎて、完璧主義であったり、物事に対する考え方が悲観的であることが多いものです。ゆとりのある考え方を持つために、寝る前に読書をしたり、自らの置かれた状況を紙に書き出すなど、自分と向き合う時間を作るとよいでしょう。

 

3)適度な運動をする

運動習慣をもつことは、ストレス発散に非常に役立ちます。ウォーキングやサイクリングなど、一定のリズムで身体の筋肉を動かす有酸素運動により、脳の情報伝達のバランスを整える神経物質である「セロトニン」や「エンドルフィン」が活性化し、心が落ち着き、ポジティブな思考になります。

 

4)一人で悩まない

悩みごとがあって困ったときは、一人で悩まずに家族や友人、主治医、お薬の専門家(ホノミ漢方会員店)など信頼できる人に相談しましょう。自分の気持ちを誰かに話すだけでも、沈んだ気分が和らぎます。

腎臓の検査値(尿たんぱく、クレアチニン、eGFR)

尿たんぱく、クレアチニン、eGFR 等々・・・

会社の健康診断や人間ドックの検査で

腎機能の数値に異常が・・・

 

検査結果を見て、大丈夫だろうかと心配になったという経験はありませんか?

 

日本では、「慢性腎臓病」が少し前から注目され、今や成人の約8人に1人がこの慢性腎臓病に当てはまるとされています。

慢性腎臓病は、放置すると透析の原因になるだけでなく、心筋梗塞や脳卒中のリスクも高まってしまいます。沈黙の臓器「腎臓」は機能低下が進んでもなかなか自覚症状が現われず、早期発見のためには病院での血液検査尿検査が必要です。

 

そこで今回は、腎機能の低下を未然に防ぐ、あるいは早期発見するために必要な『腎臓の検査値』についてお話ししましょう。

 

慢性腎臓病とは

まずは、慢性腎臓病についてお話ししましょう。

慢性腎臓病は“病”という名前がついてはいるものの、ある特定の病気の名称ではありません。これは腎障害や腎機能の低下が慢性的に続いている状態を示すもので、慢性腎臓病になる病気や危険因子は以下のように複数存在します。

腎臓は「糸球体」という血液から不要な老廃物を取り除く組織がたくさん集まって出来ている臓器で、この糸球体が壊れることで慢性腎臓病につながります。

しかし、一部の糸球体が壊れたとしても、残った糸球体がその働きをカバーするため、初期の段階ではほとんど自覚症状は現れません。だるさ・むくみ・食欲不振・貧血・息切れといった自覚症状が出てくるのは、糸球体の数が約6分の1ほどまでに減ったときだとされています。

そのため、気づかないまま腎機能の低下が進んでしまわないよう定期的に検査を受け、早い段階で腎機能の低下を見つけることが必要です。

 

腎機能を調べる検査

それでは具体的に腎機能を調べる検査にはどのような項目があるのかをご紹介しましょう。

 

尿たんぱく

尿検査によって調べます。尿にはさまざまな身体の老廃物が含まれていますが、たんぱく質は身体に必要な物質であるため、通常尿に混じることはありません

しかし、糸球体の働きが障害されると、尿中にたんぱく質が漏れ出てくるようになります。

検査数値としては「-」「±」「1+」「2+」といった形で表されます。検査時や検査前の体調運動量ストレス食事等にも影響されやすい値ではありますが、慢性的に±から2+の値が続くようであれば腎機能の低下が疑われます。

 

 

血清クレアチニン値

血液検査によって調べられる値です。クレアチニンは体内で出来る老廃物の一つで、身体にとって不要な物質であるため、腎機能が正常であれば血液中から取り除かれ、尿として体外へ排出されます。

しかし、腎機能が低下すると体外へクレアチニンが排出されず血中濃度が高くなります。この血清クレアチニン値を用いることで腎機能の働きの推算値(eGFR)を計算することができます。

 

 

eGFR

GFRは糸球体ろ過量を示す値で、糸球体が血液をどれだけ、ろ過できているのかを示す値となります。

しかし、正確なGFRを測定するには特定の物質を投与する等手間がかかることから、簡便に測定できる血清クレアチニン値を用いた計算式によって得られるGFRの推定値、eGFRが実際にはよく用いられます。

これは、正常な場合を100(mL/min/1.73㎡)として表すため、もしeGFR(GFR)80であれば、正常と比べて腎機能の働きが80%に低下しているということになります。

 

 

慢性腎臓病は、「たんぱく尿」がみられたり、eGFRが「60未満」であったりといった腎機能の障害がある状態が3カ月以上慢性的に続いた場合に診断されます。

 

自覚症状がない分、腎機能の低下を見逃さないためにも、尿検査血液検査の2つの検査をしっかりと行い、その結果にも注意してください。腎機能の低下を早くに見つけることで適切な治療を行うことができます。

 

ホノミ漢方での対策は?

ホノミ漢方には、腎臓の働きを助けるお薬としてジヨッキ」(錠剤タイプ)があります。

ジヨッキは腎臓だけでなく肝臓の働きもサポートする9種の生薬からなるお薬です。

 

 

腎臓では不要な老廃物等のろ過排出が行われていますが、その老廃物の解毒代謝肝臓が行っています。

つまり、腎臓と肝臓は互いに協力し合って、身体にとって不要な物質や有害な物質を除去しているわけです。そのため、腎臓の機能が落ちた際には肝臓に、逆に肝臓の機能が落ちた際には腎臓に過度の負担がかかってしまうことになります。

このことから、どちらか片方の臓器の機能が低下した場合であっても腎臓と肝臓の2つの臓器のサポートを行い、機能の回復を促すことが大切だと分かります。

 

 

ジヨッキは腎臓に働く生薬とともに肝臓に働く生薬も含まれているため、効果的に肝腎対策を図ることができます。

 

 

 

日常でできる養生法

腎機能の低下は普段の生活からも予防・改善することができます。
そこで、日常生活で気を付けておきたい点をいくつか挙げましたのでご覧ください。

1)タバコを減らす

喫煙によって尿たんぱくが出やすくなったり、腎機能の数値が悪化しやすくなることが分かってきています。喫煙をしている人は、その頻度を少しでも減らして腎機能低下のリスクを軽減させていくことが大切です。
ガムタブレットでタバコへの欲求を紛らわせる等、タバコを減らすようにしましょう。

 

 

2)適度な運動をする

適度な運動をすることで、腎機能の低下を抑えることができます。また、腎機能低下のリスクが高まる糖尿病、肥満等の生活習慣病の予防・改善効果も期待できます。自分が続けられる範囲の運動で良いですので、定期的運動をする習慣をつけましょう。

 

 

3)食事の塩分を減らす

日本人の食塩の平均摂取量は1日10gを超えているといわれています。しかし、腎機能に問題がある場合は1日6gの食塩が目標として設定されています。塩分は調味料以外にもパンや麺類、加工食品等にも含まれています。

出汁レモンハーブスパイス等を料理に活用すれば、塩分控えめでもおいしい料理が作れます。

乳腺炎

妊娠・出産という大仕事を終えたお母さん。

やっと体調が安定してきたかな…と思ったら、今度はおっぱいの痛み、腫れ、しこり…。赤ちゃんに母乳をあげるのも、痛くてつらい…。

このような「乳腺炎」にかかるお母さんは、およそ3~20%と言われていますが、授乳中は油断すると誰でも発症する可能性がありますので注意が必要です。

そこで今回は、産後ママのつらいおっぱいの痛み乳腺炎についてお話しすることにしましょう。

乳腺炎の種類と特徴

「乳腺炎」とは、乳汁を分泌する乳腺で炎症を起こす病気です。

この乳腺炎は、炎症を起こす原因によって、乳腺の中に乳汁が溜まって(うっ滞して)起こる「うっ滞性乳腺炎」と、乳腺や乳管(乳汁の通り道)に細菌が感染して起こる「化膿性乳腺炎」の2種類があります。

 

  うっ滞性乳腺炎 化膿性乳腺炎
タイプ 乳汁が溜まって起こる乳腺炎 細菌が感染して起こる乳腺炎
原因 乳管が十分に開いていない、赤ちゃん が母乳を飲む力が弱い等の理由から、乳汁が溜まりがちになる 授乳中の赤ちゃんによる噛み傷等、乳房に出来た小さな傷から細菌(黄色ブドウ球菌等)が感染して化膿する
症状 ・乳房が赤く腫れて、硬くなり、押すとみがある
(授乳中も痛みを伴う)
・乳房は熱感(微熱)を伴う
・突然の悪寒、ふるえを伴う38℃以上の高熱(全身の発熱)
・乳房はくなって大きく腫れ、激しい痛み熱感が著しい
特徴 ・細菌感染を起こしていない乳腺炎
(細菌が感染すると化膿性乳腺炎に発展する)
・ほとんどは、うっ滞性乳腺炎が誘因となって起こる
・皮膚で起こる感染症の中では、最も症状の激しい病気

 

 

このように乳腺炎は、乳汁のうっ滞によって発症する「うっ滞性乳腺炎」から細菌感染を起こすと「化膿性乳腺炎」へ、さらに治り切らずに慢性化すると「慢性乳腺炎」へと移行していきます。

もし、おっぱいがパンパンに張っている授乳する時に痛みがあるような場合は、乳腺炎の可能性がありますので、悪化させない為にも早めの対処が必要です。

うっ滞性乳腺炎の治療法・予防法

適切な授乳法

うっ滞性乳腺炎の治療では、まず溜まっている乳汁を除去する必要がありますので、次のような授乳法を心がけましょう。

正しい授乳間隔

授乳の間隔が3時間以上空いてしまうと、作られた乳汁がうっ滞して、乳腺炎を起こしやすくなります。

前の授乳から3時間以内を目安に、こまめに授乳するようにしましょう。回数を多く授乳している内に治る場合もあります。

抱き方を変える

いつも同じ抱き方で授乳していると、赤ちゃんは毎回同じ部位(乳腺)の母乳ばかり飲むことになり、飲んでもらえない部分の乳汁がうっ滞しやすくなります。

一般的な横抱きから縦抱きに変えてみたり、同じ抱き方でも角度を少し変えることで、飲み残しを防ぐことができます。

マッサージしながら授乳

乳房でしこりのある部位や詰まっている部位を手で圧迫して、乳頭の方向へ動かすようにゆっくりとマッサージしながら授乳することで、乳汁のつまりが取れることがあります。

左右の乳房をまんべんなく飲ませる

左右の乳房で授乳時間が偏らないように、長くても左右それぞれ10分程度、偏りなく飲ませるようにしましょう。

左右の乳房で母乳の出方が異なる場合には、母乳の出にくい乳房や詰まっている方の乳房を頻繁に長く吸わせるのも効果的です。

余った乳汁は搾乳する

赤ちゃんが飲み切らずに余ってしまったら、搾乳器を使って残った乳汁を取り除き、乳房の中に乳汁が溜まらないようにしておきましょう。

 

乳腺炎の予防法

うっ滞性乳腺炎を悪化させないように、また一度治った乳腺炎を再発させないように、次のような予防法についても心がけておきましょう。

乳首を清潔に保つ

赤ちゃんの噛み傷等から細菌が感染して化膿性乳腺炎を起こさないように、授乳の前には手指をよく洗い、授乳後も乳首を拭いて清潔に保つことが大切です。

バランスの良い食事を

特定の食事内容が乳腺炎の原因になるということはありませんが、食べ過ぎて高カロリー・高脂肪の栄養過多になると、乳汁が過剰に作られてしまう可能性があります。

食べ過ぎには注意し、栄養が偏らないようにバランスの良い食事を心がけましょう。

締め付けのきつい下着は避ける

母乳は血液から作られている為、血流が悪いと乳汁の流れも悪くなり、乳腺炎を起こしやすくなります

ワイヤー入りのブラジャーなどで乳房が圧迫されると、血流が悪くなって乳汁がうっ滞しやすくなる為、締め付けのきつい下着は避けるようにしましょう。

ぐっすり眠って身体を休める

ストレス、疲労、睡眠不足でも血液の循環が悪くなり、乳腺炎を起こす誘因となる為、周りの家族の援助も得ながら、ぐっすりと眠って十分な休息をとるようにしましょう。

 

化膿性乳腺炎の薬物療法

うっ滞性乳腺炎から細菌感染を起こして、高熱や乳房の激しい痛みを伴う場合には、早めに病院を受診するようにしましょう。

病院で化膿性乳腺炎と診断された場合、ただちに有効な抗生物質が投与され、解熱鎮痛薬で痛みや炎症を抑えるような治療が行われます。

 

乳腺炎とホノミ漢方

ホノミ漢方には、炎症や化膿状態を改善する働きがあり「乳腺炎」に効果のあるお薬としてワグラスD錠があります。

 

効能・効果

化膿性疾患(フルンケル、カルブンケル、腫物、るいれき、リンパ腺炎、蓄膿症、歯槽膿漏、中耳炎、乳腺炎)の改善又は回復促進

 

構成生薬

ワグラスD錠は、溜まった膿を排出するキキョウ・キジツ・シャクヤク、炎症を鎮めるカンゾウ、さらに自然治癒力を高めるタイソウ・ショウキョウを加えた、6種類の生薬で構成されています。

また、産後のお母さんは、この乳腺炎の他にも、ホルモンバランスの急激な変化から、様々な身体の不調を起こすことがあります。

このような産後の不調には、血行・ホルモンバランスの乱れを整える働きのある女性病薬として「エッキ錠」もご用意しています。

これらのお薬は、ホノミ漢方会会員の薬局・薬店でお買い求めいただけます。

また、お薬は体質や病状を考えて正しく服用することが大切ですので、服用に際しては、ホノミ漢方会会員の薬局・薬店で一度詳しくご相談下さい!

後鼻漏

のどに鼻水が流れ、気になって仕方がない・・・
そんなあなたは「後鼻漏」の可能性があります。
あまり知られていない症状ですが、鼻の病気に悩む方に、発症しやすいため要注意!
そこで今回は「後鼻漏」についてお話していきましょう。

 

鼻水の流れと働き

鼻腔、副鼻腔から分泌される鼻水は一日に2~4リットルと言われており、分泌される鼻水は通常では違和感なくのどに流れていきます。また、鼻腔内には「線毛機能」があり、粘液に付着した異物(花粉、ハウスダスト、細菌、ウイルス等)を排除する働きがあります。ところが、鼻腔内の粘液が少なく乾燥したり、線毛機能が低下すると、細菌やウイルス感染を起こしやすくなるため、花粉に対しても過敏になってしまうのです。

 

 

後鼻漏とは・・・

後鼻漏とは鼻の病気が原因となり鼻水の量の増加粘りのある鼻水が溜まる等の症状により、のどに鼻水が流れる時に違和感を来す症状です。鼻の病気が進行すると、鼻腔内粘膜の腫れが強くなり、鼻をかんでも鼻水が出にくく、のどに流れ込んで口から吐き出すか、飲みこみ続けるしかありません。

後鼻漏は鼻の不快感を生じさせるだけでなく、咳・痰の原因や睡眠の妨げになってしまい、生活に支障をきたすこともあります。

 

 

後鼻漏をきたす主な病気

 後鼻漏は下記の通り、主に鼻腔・副鼻腔の病気によって起こってきます。

慢性副鼻腔炎

慢性化膿性
副鼻腔炎
(蓄膿症)

後鼻漏は主要症状の一つであり、他にも化膿し色のついた鼻水、鼻づまり、頭重、頬部の痛みがなどの症状が現れます。風邪やインフルエンザをきっかけに発症することが多いため、特に免疫の低下する寒い時期は注意が必要です。

好酸球性
副鼻腔炎

好酸球は白血球の一種で、アレルギーを起こした際に増える細胞です。好酸球性副鼻腔炎は、この好酸球が副鼻腔に集まって起きる疾患で、2015年には指定難病となっています。症状としては糊のような粘りのある鼻水や目の奥の痛みがあり、鼻茸(鼻ポリープ)が出来やすく嗅覚障害を引き起こします。
アレルギー性鼻炎

多くはハウスダストや花粉などに過敏に反応して、くしゃみ・鼻水・鼻づまりの症状が現れます。水様性の鼻水の分泌量が増加することにより、後鼻漏を起こしやすくなってしまいます。

血管運動性鼻炎 温かい食べ物を食べている時や気温の寒暖差で鼻の自律神経に異常が起こり、くしゃみ・鼻水・鼻づまりの症状が現れます。

 


この他、加齢に伴って起こる後鼻漏もあります。これは歳とともに鼻腔内の粘膜が乾燥しやすく、線毛機能が衰えるため、粘性の高くなった鼻水がのどの辺りに付着することで起こるもので、高齢者に多い後鼻漏です。このような場合、加湿器を使って湿度を高めることが有効な対策とされています。

 

病院での治療法

後鼻漏の治療としては、原因となる鼻の疾患に対する治療が中心となります。
治療は、あくまでも症状を緩和し、鼻の通りをよくするものであり、症状の再燃が見られる場合もあります。

 

  • 薬物療法
     炎症やアレルギーを抑える目的で抗生剤、ステロイド薬、抗アレルギー薬を服用します。

 

  • 局所療法
     鼻腔・副鼻腔内を洗浄し、抗生剤やステロイド薬を吸入します。

 

  • 手術
     鼻腔内に鼻茸がある場合に検討され、内視鏡を用いて鼻茸や粘膜を切除する手術や、
     鼻腔と副鼻腔をつなぐ孔を広くする手術があります。

 

ホノミ漢方における対策

 ホノミ漢方には、後鼻漏の症状をはじめ、原因となる鼻の病気を改善する薬に「ホノミビスキン」「ホノビエン錠deux」があります。

ホノミビスキンの構成生薬

 ホノミビスキンは、鼻腔内アレルギーを鎮め、排膿を促し、副鼻腔炎に伴う随伴症状(鼻水・鼻づまり、頭痛・頭重)を改善する10種類の生薬で構成されています。
 主に慢性副鼻腔炎に使うお薬です。

ホノビエン錠deuxの構成生薬

 ホノビエン錠deuxは、アレルギーを起こす体質を改善する生薬成分6種類に加え、アレルギー症状を抑える西洋薬成分を配合したお薬です。
 主にアレルギー性鼻炎の改善に使います。

 

これらのお薬は、体質や病状を考えて正しく服用することが大切ですので、服用に際しては、ホノミ漢方のお薬をお取り扱いいただいている薬局・薬店の先生とよくご相談ください。

 

日常生活における注意

後鼻漏の原因となる鼻の病気は生活習慣と密接な関係があるため、日常生活の中での養生が大切になります。お薬の服用と併せて、次のようなことに注意しましょう。

 

 

1)花粉・ハウスダスト対策

花粉やハウスダストはアレルギー性鼻炎の原因になるため、外出時はマスクやメガネを着けて花粉症対策をしましょう。また、ダニやホコリといったハウスダストを溜めないよう、こまめな掃除や空気清浄器を活用することも有効です。

 

2)胃腸を大切にバランスの良い食事を

漢方の考え方の一つ「陰陽五行説」では、鼻と胃は深い関係があるとされています。そのため暴飲暴食や冷たい物の摂りすぎは禁物です。

 

3)ストレスを溜めない

鼻の病気にはストレスも重大な要因となります。ストレスを解消するには、趣味や娯楽の時間を作ったり、質の良い睡眠をとるようにしましょう。また、就寝と起床の時間を守った生活リズムを保つことも大切です。

 

4)適度に運動する

鼻閉はアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎により、鼻粘膜がうっ血し、腫れている時に起こります。適度に身体を動かすことで、身体全体の血行が良くなり、鼻づまりの改善に効果があります。

いぼ(首いぼ、顔いぼ、老人性いぼ)

「いつの間にか、首がザラザラしている・・・」
「年をとってから、身体に黒いブツブツが・・・」

顔や首など身体の目立つ場所にいぼが出来ると気になってしまい、なかなか治らず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか・・・?
そこで今回は、いぼをテーマに、いぼの出来る仕組みとその対策についてお話しすることにしましょう。

いぼの種類

「いぼ」とは、皮膚が盛り上がった「できもの」のことで、別名「疣贅(ゆうぜい)」と呼びます。皮膚は数種類の細胞で構成されていますが、「いぼ」はこのうち角化細胞(皮膚の表面にある角層をつくる細胞)が増殖して出来たものです。

「いぼ」には、ウイルス感染による「ウイルス性」と、加齢や紫外線によって生じる「老人性」の2つのタイプがあり、それぞれに次のような種類のいぼがあります。

いぼが出来る仕組み

1.ウイルス性

ウイルス性のいぼは、次のような仕組みで起こります。

①皮膚表面に傷口があると、そこからウイルスが侵入する。
②基底細胞に感染すると、そこで作られる角化細胞が活性化して増殖する。
③皮膚の細胞が表面に向かって押し上げられ、病変(いぼ)を形作る。

※ウイルス性のいぼは、傷だけでなく、肌荒れやアトピー性皮膚炎、ひげそり跡など、皮膚のバリア機能が低下している人に多く見られます。

2.老人性

太陽光から発せられる紫外線を浴びると、表皮の基底細胞にあるメラノサイトによってメラニンが生成されます。これはメラニン色素を含む表皮細胞でバリアを形成し、皮膚細胞が紫外線のダメージを受けないようにするためです。こうすることで、紫外線によるDNAの破壊を未然に防いでいるのです。

つまり、メラニン色素は肌トラブルや病気を防ぐために無くてはならないものといえます。

しかし、新陳代謝が低下するにつれ、このメラニンの排泄がうまくいかなくなると、老人性のいぼが出来てしまいます。

病院での治療

最も一般的な治療法は、「凍結療法」です。これは液体窒素を含ませた綿棒をいぼに当て、凍らせて落とす方法です。

 

ただ、治療時間も5分程度と気軽に受けられる反面、色素沈着を起こすケースもあり、顔などの目立つ部位のいぼの除去には向かないこともあるようです。

また根本治療ではないため再発のリスクがあります。

その他の治療として、「レーザー治療」や「サリチル酸の塗り薬などもあります。

 

ホノミ漢方における対策

いぼは、古くからハトムギを使って治療が行われてきました。

ホノミ漢方には、このハトムギの種子を使った生薬「薏苡仁(ヨクイニン)」を中心に炎症を鎮める甘草を加えたコイクラセリド錠があります。

 

薏苡仁(ヨクイニン)

肌の新陳代謝を良くして、いぼを治す

甘草(カンゾウ)

患部の炎症を鎮める

コイクラセリド錠は、いぼの他に、肌荒れも改善してくれます。

コイクラセリド錠をのんで、肌がきれいになれば、その名のとおりして暮らせる自信がつきます!

 

このお薬は、体質や病状を考えて正しく服用することが大切です。薏苡仁はウイルス性のイボを中心に用いられますので、服用に際しては、コイクラセリド錠など、ホノミ漢方のお薬をお取り扱いいただいている薬局・薬店の先生とよくご相談ください。

日常生活における注意

いぼを治すためには、お薬の服用と併せて、日常生活の中で次のようなことに注意しましょう。

1)皮膚の保湿

皮膚のバリア機能が低下すると、ウイルスに感染しやすくなります。
傷や肌荒れ、ひげそり跡、アトピー性皮膚炎などがあると、バリア機能が低下するので、普段から保湿して肌を守りましょう。

2)日焼けに注意

老人性いぼは紫外線が原因となって起こります。
外出するときは、日傘をさす、こまめに日焼け止めを塗るなどして、紫外線によるダメージを減らしましょう。

 

3)ストレスをため込まない

ストレスは身体の免疫力を低下させます。免疫が下がれば、皮膚のバリア機能も落ちるため、ストレスをためこまないことが大切です。趣味の時間適度な運動など自分に合った気分転換法を生活の中に取り入れてみましょう。

4)睡眠の質を上げる

睡眠不足は肌のターンオーバーを乱す原因となります。仕事や家事で忙しくて睡眠時間を確保できないと悩んでいる方には、ぬるめのお風呂にゆっくりつかる就寝1時間前にはテレビやパソコンを見ないなど、少ない時間でも良質な睡眠を得る工夫が必要です。

ビリビリ、ジンジン、チクチク「神経障害性疼痛」

ビリビリと電気が走るような痛み…
ジンジンと痺れるような痛み…
チクチクと針で刺すような痛み…

 

怪我をしたわけでもないのに
ふとした瞬間痛みが走る。
このような症状、身に覚えはありませんか?

 

日本で慢性疼痛(まんせいとうつう)を感じている人は約2500万人。そのうち痛みがうまく緩和されない人の割合は約75%と考えられています。

この慢性疼痛を引き起こす疾患の一つに、神経が障害されて起こる神経障害性疼痛があります。

そこで今回は、この慢性疼痛の原因ともなる『神経障害性疼痛』についてお話ししましょう。

 

神経障害性疼痛とは

痛みの伝達

通常、痛みというのは右図のような経路をたどり、私たちに認識されます。怪我などで細胞が傷つくと、痛みを感じる物質(発痛物質)が放出され、神経を刺激します。この刺激は脊髄や脳の視床という部位を通り、最終的には大脳にまで伝えられ、そこで私たちは痛みを感じます。

神経からくる痛み

しかし、傷や怪我、病気は治ったにもかかわらず、また、怪我をしていないのに、神経が障害されていることで痛みが生じる場合があります。これが神経障害性疼痛です。この場合、痛みを伝える経路のどこかの神経が障害されることによって痛みが生じます。

神経が障害される主な原因には以下のようなものがあります。

このようなことから神経は脳に痛みの信号を送り、私たちは痛みを感じることになります。

 

神経障害性疼痛を引き起こす病気

それでは具体的にはどのような病気によって神経障害性疼痛が引き起こされるのかをご紹介しましょう。

帯状疱疹後神経痛

帯状疱疹(たいじょうほうしん)は体内に潜伏している水ぼうそうのウイルスが免疫力の低下により再び活性化することで生じます。そして、帯状疱疹の皮膚の症状が治まった後も持続する痛みが帯状疱疹後神経痛です。これは、ウイルスによって神経が傷つけられたために起こると考えられています。

糖尿病性末梢神経障害

高血糖状態が続くと末梢神経が障害され、痛みしびれが生じます。神経が障害される理由はまだ詳しくは解明されていませんが、血流が悪くなり神経に栄養が行かなくなるため障害されたり、神経を障害する物質がたまったりといったことが考えられています。

脊柱管狭窄症

脊柱管とは神経が通るトンネルのようなもので、背骨に沿って存在しています。脊柱管狭窄とは、このトンネルの空洞が狭くなっている状態です。トンネルが狭まり、中の神経が圧迫されて痛みが生じる疾患を脊柱管狭窄症と呼びます。

椎間板ヘルニア

背骨は24個の骨が積み重なって出来ており、それぞれの間には椎間板というクッションのようなものが挟まっています。椎間板ヘルニアになると、この椎間板がもとの位置から飛び出してしまい、背骨に沿って存在する脊柱管の中の神経を圧迫するために痛みが生じます。

神経障害性疼痛の治療

神経障害性疼痛の場合、市販の鎮痛薬ではあまり効果が得られないとされています。そこで、病院では神経障害性疼痛に対してどのような薬が出されるのか、その種類と簡単な作用について以下の表にまとめました。

神経障害性疼痛に用いられる薬

疼痛治療薬

・痛みを伝える物質の放出を抑える

抗うつ薬

・痛みを感じにくくする経路を活性化する

抗てんかん薬

・神経細胞の異常な興奮を抑える

医療用麻薬

・脊髄から脳への痛みの伝達を抑える

局所麻酔薬

・神経の近くに注射することで痛みの伝達を抑える

 

ホノミ漢方での対策は?

漢方では私たちの健康は「(き)」「(けつ)」「(すい)」という3つの要素のバランスによって成り立っていると考えられています。そして、「気・血・水」の3要素のバランスが崩れると、身体にも不調が出てくるといわれています。

痛みの症状はこの「気・血・水」の3つの要素の乱れから起きるものだとされているため、痛みを取り除くためには、この3要素のバランスを整えなくてはなりません。

ホノミ漢方には、この「気・血・水」の乱れを整えて痛みを改善する製品としてロイルック錠(錠剤タイプ)とロイルック(カプセルタイプ)があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日常でできる養生法

神経障害性疼痛は普段の生活からも予防・改善することができます。
そこで、日常生活で気を付けておきたい点をいくつか挙げましたのでご覧ください。

1)ストレスを減らす

ストレスがあったり、また不安悲しみといった負の感情があったりすると、痛みを抑え感じにくくする仕組みがうまく働かなくなります。なるべくマイナス思考にならないようにして、趣味の時間を設けるなど精神的な負荷を減らしていきましょう。

2)適度な運動をする

筋肉を動かさずにいると、筋肉が緊張し、血行が悪くなり、痛みを起こす物質が発生します。筋肉を動かすことで血流が良くなり、痛みを起こす物質も取り除くことができるので、無理のない範囲で身体を動かしましょう。

3)身体を温める

身体を温めることで、血流が良くなり、痛みの原因物質を取り除くことができます。また、患部の炎症が治まっている慢性痛の場合は、患部を温めると痛みが和らぐことがあります。